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本田準一のここだけの話

秀光ビルド(ローコスト住宅)にみる欠陥住宅が生まれる理由※追記2017.04.07

2017.04.07.Fri

【姫路で有名なローコスト住宅に関する記事です】

工務店、設計事務所(h planning一級建築士事務所)のクオホームです。

平成29年3月15日に衝撃的なニュースが出ました。
以下一部抜粋です↓
///////////////////////////
ローコスト住宅のハウスメーカー「秀光ビルド」の物件に建築基準法違反など“欠陥住宅”が続出していることが週刊文春の文集砲で発覚した。秀光ビルドは1991年に石川県で創業し、北陸から関西、中部、東北へとシェアを拡大。現在までに手掛けた住宅は全国に1万戸弱ある。

(中略)

「私は会社に在籍した約3年間で約70件の物件に関わりましたが、その1割に問題があったのは事実です。残りの物件がどうかと言われれば、正直自信がない部分もあります」

/////////////////////////
引用元 https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170315-00001761-bunshun-soci

 

建築業界に身を置く人間からは
「やっぱりな」とか「いつか明るみに」なんて声が。
そしてそれ見たことか?と囃し立てる人が多いと思いますが果たしてそれだけで済まして良いことなのでしょうか?

今回はこの事件の内容と少し紐解いて考えて見たいと思います。

1、ローコスト住宅「秀光ビルド」とは

今回やり玉にあがったは
「株式会社秀光ビルド」資本金7,800万円 従業員数490名
一級建築士 23名 創立 平成3年 本社は石川県
支店は各地にあります。弊社営業エリア姫路にも平成27年9月に出店しております。

今回は建築基準法違反が続出しているとの事。
秀光ビルドさんはローコスト住宅をメインにしたパワービルダーです。

 

1991年に創業して現在までに約1万戸弱の家づくりを進めてきた。
売上は年間300億円にも達して非常に順調な成長を遂げていた。

ここ最近では価格の安さや勢いは一時一世風靡したタマホームさんを上回る勢いで
成長している様に感じる。売上だけを見るとタマホームさんの方が圧倒的に上だが
肌感覚では最近タマホームの物件を見ることが減った感じがする。

その変わり秀光ビルドさんが異常に安かったので
「気なって見学に行った」という方が増えている様に聞いています。

西播エリアでもタマホームVS秀光ビルドという構図が出来ているのではないでしょうか?

2、今回の事件の概要

画像引用元 http://shukobuild.com/

事件の内容について考えてみます。
今回発覚したのは週間文春のスクープ記事から明るみになりました。
発覚した事例はこうです。

「土台の下に基礎が築造されていない部分や土台と基礎が10センチもズレている部分」
「一階と二階の柱や壁の位置がズレており、耐震を強化する“ダイライト”と
呼ばれる耐力面材が継ぎ接ぎで貼り付けられていた。」

と、書いてあります。これはほんの一例に過ぎないのでしょう。

現に秀光ビルド創業者檜山国行会長氏もこう述べている
──施主が気付いていないだけで建築基準法に
違反している住宅があるのではないでしょうか?

檜山氏「検査は出来る限りやっていますが、その可能性は否定できません。
気になることがあれば誠実に対応したいと思います」

との事です。今回明るみなったのはほんの一部でこれからドンドン
発覚してくるものと思います。

大なり小なり大手ハウスメーカーや大手パワービルダーは「◯◯ハウス 欠陥」などで
で検索するとまぁ色々出てきます。今回の秀光ビルドさんもその一社になるでしょう。

3、何故家は今回の秀光ビルドの様な欠陥住宅が生まれるのか?

私が秀光ビルドさんの悪口を書くという立場ではなく、今回気にして欲しいのは「何故欠陥住宅が生まれるのか?」という事だと感じます。
そもそもの「設計段階でのミス」「現場管理ミス」「商品不良」など様々な要因が起因して生まれてきます。

私がこの業界にいて17年経過しますがその中で感じている
「欠陥住宅」のほとんどは「現場管理ミス」では無いかと感じています。
今は建築資材に関しての価格は底をついて来ています。
その中で価格をを抑える方法としては「仕入れロットを増やす」という事。
それと最近では話題になった一条工務店さんなどが行っている「海外生産」という事が上げられます。
年間着工棟数が数千棟になってくるとやはりスケールメリットは大きくなります。
しかし、大手のローコスト住宅会社はどこも近い価格になりますので限界を迎えます。

そこでやはり次のコストカットは現場で行う様になります。
「人件費」や「工期短縮」がその一環になります。

ローコスト住宅系になってくると工期は3ヶ月~4ヶ月ほどになります。
基礎工事が20日
上棟~木完で45日
内装仕上げ~完成で25日 で合計90日ぐらいでしょうか?

※木完とは・・・大工さんの工事がほぼ完了するタイミング

工期が短くなると職人さんの年間ローテーションや現場に係る管理費などが
格段に安くなります。その為に工期短縮は非常に有効なコストダウンになります。

しかし、ここで無理な工期短縮をしてしまうとやはり「現場仕事が雑になる」と
いう事が起こり始めます。

では、工期短縮は全く考えずに「ゆっくりでもいいから丁寧にやってよ」というのも
やはり問題があるのではないでしょうか?

工期が長くなればそのコストはお客様に跳ね返ってきます。
同じ家の仕様にしたとしても工期が1ヶ月も違えばそれだけで数十万円以上
お客様から頂く金額が変わるのは事実です。

可能な限り「工期短縮」やご「合理化」「規格化」は非常に重要だと思います。

では何に問題があるのか?は結局は「人件費」ではないでしょうか?
やはり人件費を削ると今回の話の様な事になります。
現在建築業界は人材不足です。
今の若い人たちはクレーム産業である建築に興味がある人材は減っています。

その為にすでにある程度経験がある「経験値の高い工事監督」は非常に少なっくなっています。

その為に若い経験の無い工事監督でもドンドン現場に
出して行きながら経験を積ませる。

しかし、その若い工事監督に教える「経験値の高い工事監督」がいない。
その為に現場管理のポイントが良くわからないまま現場が進んで行くという事が
実際におきています。

しかも、今回のローコスト系の住宅会社になると人件費は極端に
削っていますので、一人の工事監督が年間で20~30棟の管理をするという事になります。

4、秀光ビルドの様に実際に工事監督一人で年間30棟の工事監理が可能なのか?

はい、可能です。

 

だたし、やはりそれは

「経験値の高いベテランの工事監督」が配置されている事。
・更に超合理化され、規格化された設計仕様になっているのか。
・工事監督と現場に入る職人さんとのコミュニケーションが足りているか?
工事図面がしっかりと作成されているのか?
などの条件が確実にクリア出来ているか?という事は重要ポイントになると思います。

ほとんどの会社はすべてクリア出来ずに終わるか?そのまま見切り発射した
結果「欠陥住宅」が生まれる最初のきっかけになる事がほとんどです。

今回の事件でも「一人の工事監督が一度に数十棟の工事管理を
していた」と取り上げられています。

今回はここに問題があったのでしょう。

記事抜粋ですが【秀光ビルドは一棟1000万円を切るようなローコスト住宅が売りですが、現場監督は常に一人で10件程度の案件を抱えて疲弊している】
これは秀光ビルドに限らずローコスト住宅系の会社、工務店にはよくある話しです。

この工事監督がキャリアのある工事監督ならまだしも入社1年、2年目の無資格の工事監督が普通の顔をして工事監理を一任させられているケースが多いです。

 

もちろん人材育成の中で若い工事監督がとりあえず前に出て
後ろでベテランの監督さんが補助をするという構図は当たり前ですが必要になりますが、年間何十棟もの工事監理をしていくとベテランの監督さんも自分の現場管理に
追われてしまう事は容易に考えられます。

 

その中で管理が疎かになり絶対に外してはいけないポイントが増えて行ったのは
ないでしょうか?

 

5、ではどうすれば秀光ビルドの様に家の欠陥住宅はなくなるのか?

なくなる方法はほぼないでしょう。残念ながら。

今回の事例もそうですが、要は「わざと」ではないという事。
「わざと欠陥住宅にしてしまえ」なんて思っている会社は1社もない訳です。※そうであって欲しいという想いも込めて。

「知識不足」「経験不足」「認識の甘さ」からくる「欠陥住宅」だからです。
これは工事監督だけの問題ではなく、会社の姿勢、営業マン、設計者、職人さんなど
家を建てる過程で何十人、何十社という人が関わっています。

その過程の中で知識不足や認識の甘さが出てくる人間が必ずいます。
しかし、正直それを責める事は出来ないと思います。

日々建築業界は様々な商品、仕様、施工方法が誕生していきますので、
それに追いついていくのは中々難しいものがあるが実際です。

だから、少しでも工事監理者がそれを取りまとめしていく事も非常に大事になると
思います。

 

6、まとめ 今回の秀光ビルド文集砲の欠陥住宅事件に思う事

今回の事件は起こるべくして起こった事件の様に思えます。
しかし、決して他人事ではなく住宅業界全体の問題です。

特に「人的ミス」に関しては減らす事は可能である。

それにはやはり多少なりともお施主様の監視の目や最低限の知識は持たれる事を
オススメしたいと思います。

・工事監督の経験年数はどれくらいなのか?
※経験年数が若いからダメという事ではない。ベテランでも仕事が出来ない工事監督も山ほどいます。
・サポートするベテラン工事監督はいるのか?
・一人辺りの工事監督が受け持つ年間棟数は?
・コミュニケーション能力がある工事監督なのか?
・工事図面がしっかりと出来上がっているのか?

後一つ大事なのは「工事監督が毎日現場いるのは危険」という事を覚えておきましょう。
最近は現場に行かずとも最低限の工事監理は出来るようにIT化が進んでいます。

 

スマホの普及で、メールや写メ、動画、LINEなどコミュニケーションを遠隔でも図れる様になりました。

そしてそれ相応の図面が事前にしっかりと出来ていれば現場に行かずとも工事は進んでいきます。

 

もちろん絶対に外せない工事監理ポイントはありますのでそこがしっかりと理解出来ている工事監督さんの存在は重要ですが。
工事監督が毎日現場に足を運んでくれる=IT化も進まず工事図面が出来ていない。
ですので安易に【毎日現場に監督さんが来てくれて安心だわ】なんて事はありませんのでご注意下さい。

7、ローコスト住宅は本当に安いのか?について動画で考えてみました。2017.09.27 追記

 

ローコスト住宅を買ったつもりでも実は結果的に高くなっている事もあったります。

それは「標準外の選定」つまり「オプション」です。

標準で定められた商品以外を選ぶと異常に高くなるケースがローコスト住宅にはあります。

 

その訳は?

【裏話】ローコスト住宅の罠

8、追記 では本田が建てたくない工務店はや設計事務所は?2017.04.12追記

ご質問がよくあります。
ぶっちゃけてプロから観て建てたくない工務店、建築会社、設計事務所は?と
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【限定動画】本田が建てたくない工務店は?
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