中霧島壁ライトとは?メリット・デメリットと薩摩中霧島壁の違いを解説
サムネイル引用元:「自然素材を使った人にやさしいナチュラル住宅」 「自然素材を使った人にやさしいナチュラル住宅」 彩 写真集 高千穂シラス~100%自然素材の健康・省エネ建材
高千穂シラスが開発した「中霧島壁ライト」は、そとん壁や薩摩中霧島壁と同じく、シラスを主原料とした天然素材の内装材です。
高い調湿性と消臭性を発揮し、クリーンで快適な空気を維持します。
またアレルギーやシックハウスへの対策ができるため、小さな子どもやアレルギー体質の方がいる家庭にもおすすめです。
家の内装材選びで悩んでいる方は、中霧島壁ライトの特長を確認して、導入するべきか検討しましょう。
本記事では、中霧島壁ライトを採用するメリットとデメリットを詳しく解説します。
高千穂シラスが開発した薩摩中霧島壁との違いもあわせて解説するため、ぜひ最後まで読んで、内装材選びの参考にしてください。
中霧島壁ライトとは
中霧島壁ライトとは、高千穂シラス株式会社が開発し製造・販売している天然素材の塗り壁材です。
内装に使用する塗り壁材で、原料のシラスが生み出す独特の風合いと高い機能性を堪能できます。
高千穂シラスが開発した「中霧島壁シリーズ」の中でも、より微細なシラス粒子を使用し、2.5mmの薄塗りを実現した内装材が中霧島壁ライトです。
そのため、他の中霧島壁シリーズより、シャープで現代的なデザインを実現できます。
中霧島壁ライトの特徴は、次のとおりです。
- 100%自然素材
- 高い調湿性能
- 清潔な空気を維持
それぞれの特徴を押さえて、中霧島壁ライトの魅力を把握しましょう。
100%自然素材
中霧島壁ライトは、主原料がシラスであり化学物質ゼロの自然素材で製造されています。
化学物質が一切入っていないため、健康的で安心な室内環境を実現できます。
そもそも、高千穂シラスがシラス壁を開発した経緯には、「安心して使用できる建材」を求めたことが始まりでした。
1990年代の当初は、建設業界で施工性や均一性を優先するあまり、化学樹脂を含む建材が多く出回っていました。
化学物質を含まない安心できる建材を求めて、家畜小屋の床にまいて水分や臭いを吸収させるために使用していた「シラス」に注目したのです。
開発を重ねて、住む人が安心して生活できるシラス壁を生み出し、中霧島壁ライトでよりスタイリッシュな薄塗りを実現しました。
高い調湿性能
中霧島壁ライトは、原料のシラスに微細な孔が開いており、室内の湿度に応じて吸湿・法湿します。
そのため、梅雨時季や雨の日などジメジメした日でも、室内の湿気を壁が吸湿します。
また、空気が乾燥しやすい冬場には、壁内の湿気を放出して適度な湿度を保つことが可能です。
中霧島壁ライトに霧吹きで水をかけても、他の壁材であれば水滴が垂れますが、シラス壁は水分を驚くほど吸水します。
高い調湿性能を備えた中霧島壁ライトで施工した部屋は、快適な湿度を常に維持できます。
清潔な空気を維持
中霧島壁ライトで施工した部屋は、空気清浄機が必要ありません。
空気清浄機を使用せずとも、シラスが持つ空気清浄効果により、清潔な空気を維持できるのです。
シラスに含まれる酸化チタンに光があたると電荷分解が起こり、スーパーオキサイドイオンとOHラジカルという物質が生成されます。
生成された2種類の物質は、強力な酸化力を持っており、周囲の有機物から電子を奪って分子結合を分解します。
この作用により酸化還元反応が起こり、悪臭や有害物質を無害化することが可能です。
そのため、中霧島壁ライトに触れた空気は浄化され、常に綺麗な状態を保てます。
空気清浄機を設置しなくても、悪臭や有害物質のないクリーンな室内環境を維持できます。
中霧島壁ライトを採用するメリット
中霧島壁ライトを採用するメリットは、次のとおりです。
- クリーンで快適な住環境を実現できる
- アレルギーやシックハウス対策ができる
- 冷暖房消費を削減できる
それぞれのメリットを確認して、中霧島壁ライトの導入を検討してください。
クリーンで快適な住環境を実現できる
中霧島壁ライトは、高い調湿性能と空気清浄効果により、クリーンで快適な住環境を実現できます。
またシラス壁の微細な孔は、湿気だけでなく臭いも吸収するため、消臭性能も高いです。
ペットやタバコの臭い、料理や汗の生活臭を吸収し、悪臭の発生を抑えます。
タバコやペットのアンモニア臭であれば、30分ほどで完全に消臭することが可能です。
さらにシラス主成分の珪酸塩鉱物は、マイナスイオンを放出する作用があるため、部屋の空気をクリーンな状態に保てます。
アレルギーやシックハウス対策ができる
中霧島壁ライトは、100%自然素材であり、シックハウスの原因物質を一切含みません。
さらに、家具や建材から放出されるVOC物質もしっかりと吸着し、再放出しないためシックハウス対策に効果的です。
また高い調湿性能によって、結露を防止できるため、ダニやカビの発生を抑制できます。
ダニやカビが発生すれば、アレルギーやアトピーなどの健康被害が生じるリスクがあります。
結露によって家が腐食すれば、基礎部分が劣化し寿命も縮まり、危険です。
中霧島壁ライトは、アレルギーやシックハウス対策ができるため、小さな子どもやアレルギー体質の方がいる家庭でも安心して暮らせます。
冷暖房消費を削減できる
中霧島壁ライトを採用するメリットは、冷暖房消費を削減できることです。
シラス壁の断熱・調湿機能が備わっており、外気温の影響を受けにくい特徴があります。
そのため夏の猛暑でも暑さを感じにくく、凍てつく冬でも寒さを感じにくいため、年中エアコンの消費を抑えられます。
年中快適な室温で暮らせるだけでなく、冷暖房消費を削減することで光熱費の節約につながるため、家計にも優しいです。
調湿性能と消臭性能を備えているため、梅雨時季に室内で洗濯物を干しても、衣服が乾きやすく生乾きの心配がありません。
中霧島壁を採用するデメリット
中霧島壁を採用するデメリットは、次のとおりです。
- 職人の腕に仕上がりが左右される
- 表面がザラザラして当たると痛い
- 壁紙よりコストが高い
中霧島壁ライトは優れた内装材ですが、メリットだけでなくデメリットも存在します。
メリットとデメリットの双方を確認した上で、中霧島壁ライトを採用するべきか検討しましょう。
職人の腕に仕上がりが左右される
中霧島壁ライトは、塗り壁材でありコテを使用して仕上げます。
そのため、職人の腕に仕上がりが左右されるため、業者選びは慎重に行わなければなりません。
室内壁の仕上がりがイマイチだと、日常的に見る部分なので、不満が溜まりやすいです。
中霧島壁ライトを採用する際は、腕の良い職人を探すために、業者選びは慎重に行いましょう。
表面がザラザラして当たると痛い
中霧島壁ライトは、塗り壁なので表面がザラザラして当たると痛いです。
当たって壁が崩れるような耐久性ではありませんが、硬いので擦りむく可能性があります。
小さな子どもがいる家庭の場合、壁にぶつかってケガをしないか心配になってしまうでしょう。
凹凸がありザラザラした壁は、怪我の他に衣服を引っ掛けて破いてしまうリスクが必要です。
壁紙よりコストが高い
中霧島壁ライトは、一般的な壁紙よりコストが高いです。
火山灰由来の「中霧島」の塗り壁では、「中霧島ライト」がもっとも低コストですが、一般的な壁紙より3倍近いコストがかかります。
中霧島壁ライトを採用する際は、機能性とデザイン性だけでなくコスト面を視野に入れて、壁材を選ぶことが大切です。
壁紙を貼ってテイストを変えられない
壁紙であれば、部屋のテイストを変えたいときに、壁紙を張り替えるだけです。
しかし、中霧島壁ライトは塗り壁なので、壁紙を貼ってテイストを変えられません。
家は長年使用するものなので、年月の経過とともに内装の好みも変わります。
中霧島壁ライトの価格帯
項目 |
価格相場 |
設計参考価格 |
6,080円/㎡ |
1袋あたり |
18,42円/㎡ |
1㎡あたり |
2,302円/㎡ |
上記の価格は2022年12月1日時点の情報なので、詳しい詳細は下記のオンラインショップに直接お問い合わせください。
参照元:薩摩中霧島壁 | 高千穂シラス オンライン・プロショップ
中霧島壁ライトの色合いや仕上げの種類
中霧島壁ライトは、色合いや仕上げのバリエーションを組み合わせることで、自分好みの内装デザインを実現できます。
中霧島壁ライトの色合いや仕上げの種類は、次のとおりです。
「カラーバリエーション」
引用元:色調・仕上げ 商品ラインナップ 高千穂シラス~100%自然素材の健康・省エネ建材
「仕上げパターン」
引用元:色調・仕上げ 商品ラインナップ 高千穂シラス~100%自然素材の健康・省エネ建材
仕上げパターンによって色合いが異なって見えるため、パターンやカラーを選ぶ前に、散布離を取り寄せましょう。
中霧島壁ライトと薩摩中霧島壁の違い
高千穂シラスが開発した中霧島壁シリーズは、さまざまな種類があります。
中でも「中霧島壁ライトと薩摩中霧島壁は、どう違うのか?」と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
中霧島壁ライトと薩摩中霧島壁の違いを、次の項目ごとに解説します。
- 厚み
- 消臭機能
- 調湿機能
- 価格
なお下記の記事では、薩摩中霧島壁について詳しく解説しているので、内装材選びの参考としてチェックしておきましょう。
【関連記事】薩摩中霧島壁とは?メリットやデメリット・施工方法を徹底解説
厚み
中霧島壁ライトの厚みは2.5mmと、薄くスタイリッシュなデザインを実現しやすいです。
対して、薩摩中霧島壁の厚みは5mmと、中霧島壁ライトの2倍の厚さがあります。
しかし、どちらもシラスの含有量は0.6mm以下であり、構成割合はシラスが6割です。
そのため、厚さが薩摩中霧島壁の半分しかない中霧島壁ライトでも、高い消臭機能や空気清浄効果を発揮できます。
消臭機能
中霧島壁ライトと薩摩中霧島壁の消臭機能は変わりません。
厚さは違っても、壁面に施工する面積は同じなので、匂いを吸収する範囲は同じです。
調湿機能
中霧島壁ライトと薩摩中霧島壁の消臭機能は同程度でも、調湿機能は体積によって変わります。
体積で考えると、中霧島壁ライトの2倍は薩摩中霧島壁が大きいです。
そのため、中霧島壁ライトより薩摩中霧島壁の方が、調湿機能に優れています。
ただし、薩摩中霧島壁に劣っても、中霧島壁ライトは十分な調湿機能を備えています。
同じように天然素材を主原料とし、調湿機能を備えた漆喰や珪藻土は1.5〜2mm厚です。
漆喰や珪藻土と比較すると、中霧島壁ライトが別に薄いわけではありません。
中霧島壁ライトでも十分な調湿機能を備えていますが、薩摩中霧島壁はより優れた調湿性を発揮します。
価格
中霧島壁ライトと薩摩中霧島壁の価格の違いは、次のとおりです。
項目 |
薩摩中霧島壁の価格相場 |
中霧島壁ライト価格相場 |
設計参考価格 |
6,760円/㎡ |
6,080円/㎡ |
1袋あたり |
13,490円 |
18,42円/㎡ |
1㎡あたり |
2,698円/㎡ |
2,302円/㎡ |
1㎡あたり400円ほどですが、中霧島壁ライトの方が安いです。
中霧島壁ライトは、中霧島壁シリーズの中でもっとも低コストで気軽に採用できます。
中霧島壁ライトや薩摩中霧島壁が向いている人の特徴
中霧島壁ライトや薩摩中霧島壁が向いている人の特徴は、次のとおりです。
- ペットや小さな子どもがいる
- 室内の快適さや機能性を重視する
- 健康的な暮らしを維持したい
- 内装にこだわりたい
内装材選びに悩んでいる方は、上記の特徴に自分が当てはまるか確認してみましょう。
ペットや小さな子どもがいる
ペットや小さな子どもがいる家庭は、中霧島壁ライトや薩摩中霧島壁が向いています。
中霧島壁ライトや薩摩中霧島壁は、高い消臭効果と調湿効果・空気清浄効果によって、クリーンで清潔な空間を維持できます。
さらにアレルギーやシックハウス対策ができるため、健康的な暮らしを求めている方に最適です。
室内の快適さや機能性を重視する
中霧島壁ライトや薩摩中霧島壁は、断熱性や調湿性により年中快適な室内空間を実現できます。
また消臭性能と冷暖房効率の高さから、悪臭トラブルを防ぎ光熱費を節約しながら生活できます。
室内の快適さや機能性を重視して、内装材を選びたい方は、中霧島壁ライトや薩摩中霧島壁がおすすめです。
健康的な暮らしを維持したい
中霧島壁ライトや薩摩中霧島壁は、アレルギーやシックハウス症候群だけでなく、アトピーや乾燥肌も対策できます。
断熱性により結露を防止できるため、カビやダニによるアレルギーやアトピーのリスクを軽減できます。
また調湿性能によって、冬場の乾燥した空気に適度な湿気を加えられるため、乾燥肌に悩んでいる方にもおすすめです。
内装にこだわりたい
中霧島壁ライトや薩摩中霧島壁は、天然素材100%で造られたこだわりの塗り壁材です。
自分好みのカラーとパターンを組み合わせて仕上げられるため、こだわりの内装で暮らせます。
内装にこだわりたい方は、天然素材100%のシラス壁を採用しましょう。
中霧島壁ライトの特徴を把握して壁材選びの参考にしよう
引用元:「自然素材を使った人にやさしいナチュラル住宅」 「自然素材を使った人にやさしいナチュラル住宅」 彩 写真集 高千穂シラス~100%自然素材の健康・省エネ建材
中霧島壁ライトは、高千穂シラス株式会社が開発し製造・販売しているシラス壁です。
消臭性能・調湿性能・断熱性能など高い機能性だけでなく、マイナスイオンや空気清浄効果など空気を綺麗にする効果も発揮します。
化学物質を一切使用しておらず、アレルギーやアトピー・シックハウスを予防できるため、ペットや小さな子どもがいる家庭でも安心です。
数種類展開されている中霧島壁シリーズの中で、もっともコストが低くスタイリッシュな雰囲気を演出できる内装材です。
これから家を建てる方やリフォームを検討している方は、中霧島壁ライトの特徴を把握して、壁材選びの参考にしてください。
【関連記事】薩摩中霧島壁とは?メリットやデメリット・施工方法を徹底解説