ジョリパットのおすすめパターンやメリットデメリット、失敗しない色について
アイカ工業が製造・販売する「ジョリパット」は、デザインやバリエーションが豊富な塗り壁材です。
メンテナンスがしやすい特徴があり、内外装の両方に使用できる製品なので、幅広いシチュエーションで活用できます。
しかしジョリパットはさまざまなメリットがある反面、デメリットも存在するため、双方を比較検討してから採用するべきか判断しなければなりません。
そこでこの記事では、ジョリパットを採用するメリット・デメリットについて詳しく解説します。
豊富なバリエーションの中からおすすめのパターンや、失敗しない色選びについても併せて解説しますので、最後まで読んで塗装材選びの参考にしてください。
ジョリパットとは?
引用元|アイカ工業株式会社「塗り壁材・外壁材/ジョリパット」
そもそもジョリパットとは、アイカ工業が製造販売する壁面仕上げ用の塗材です。
1975年に発売されてから、50年以上にかけてさまざまな建設物の壁面に使われてきた信頼があります。
一般的な住宅に普及しているサイディングは、工場で制作した板材を現場で取り付ける「乾式工法」と呼ばれます。対してジョリパットは、現場で水などを使って塗材を壁に塗り拡げる「湿式工法」という工法です。
職人の手によって壁面を塗って施工するため、壁の表面に模様や立体感をもたせられます。ジョリパットは、高いデザイン性と豊富なバリエーションを兼ね備えた壁面仕上げ用の塗材です。
ジョリパットを使うメリット
引用元|アイカ工業株式会社「塗り壁材・外壁材/ジョリパット」
壁面の仕上げ方で悩んでいる方は、ジョリパットを使うメリットを確認しておきましょう。ジョリパットを使うメリットは、次の通りです。
- デザイン・バリエーションが豊富
- 親水性があり汚れを洗い流せる
- カビや藻の発生を抑えられる
- メンテナンスしやすい
- 低刺激で子どもやペットがいても安心
それぞれのメリットを紹介しますので、ジョリパットの魅力を把握しておいてください。
デザイン・バリエーションが豊富
ジョリパットを使うメリットは、デザイン・バリエーションが豊富なことです。
ジョリパットのデザインは、次のような約100種類のパターンから選べます。
- スクラッチパターン
- ラフパターン
- ボーダーパターン
- ローラーパターン
- ニューエイジングアート
- クリフパターン
- ソフトパターン
- ジョリパットシルキーパレット
- スプレーパターン
- マテリアルパターン
- ジョリパット爽土
- ジョリパットゼロ
- ジョリコート
- ジョリパットフレッシュ
スクラッチ仕上げやレンガブロック調・石目調など、さまざまなパターンから採用するデザインを選べる選択肢の多さが魅力的です。
さらに同じ素材であっても、コテ・吹き付け・型押しローラーなど仕上げ方によって出来上がりのデザインが異なります。
カラーバリエーションも豊富で、ビビッドカラーから日本の主流のカラーまで180色も用意されており、好きな組み合わせで壁面を塗装できます。
ジョリパットを採用するメリットは、自分好みのパターンと色合いを組み合わせて理想の外観を実現できることです。
親水性があり汚れを洗い流せる
ジョリパットは、親水性があり汚れを洗い流せるメリットがあります。
放水して汚れを洗い流すことも可能ですが、雨が降れば自然と壁に付着した汚れを洗い流してくれるため、メンテナンスの手間を軽減できます。
メンテナンス方法も水をかけてブラシでこするだけで、簡単に汚れを落とせて楽です。
さらに改修用の「ジョリパットフレッシュ」を使用すれば、劣化した防水性を回復させながら壁の色を変えられます。
カビや藻の発生を抑えられる
ジョリパットを使うメリットは、カビや藻の発生を抑えられることです。
ジョリパットには防藻・防カビ効果があり、長期間にわたって藻やカビの発生を抑制できます。
藻やカビが発生すれば、家の景観を損なうだけでなく外壁塗膜に根を張るため、壁の防水効果が低下してしまいます。
雨水が侵入しやすくなり、家の劣化につながるため危険です。さらにカビはダニのエサとなるため、ダニの大量発生へつながるリスクがあり、発生を抑制する対策が必要です。
ジョリパットで壁を仕上げれば、防藻・防カビ効果によって家を長持ちさせられます。
メンテナンスしやすい
ジョリパットで仕上げた壁は、メンテナンスしやすいメリットがあります。
雨水によって汚れを洗い流せるほど親水性があるジョリパットは、水をかけてブラシでこするだけで簡単にメンテナンスが可能です。
家の外壁は、長年雨風に晒されて汚れやすい箇所なので、メンテナンスのしやすさによって劣化スピードが大きく変化します。
ジョリパットは、特別なメンテナンス方法や専門業者を頼らなくても、簡単にメンテナンスできるため家を長持ちさせやすいです。
低刺激で子どもやペットがいても安心
ジョリパットのメリットは、低刺激で子どもやペットがいても安心なことです。
シンナーなどの刺激物を使用した塗料は、子どもやペットがいる過程に不向きですが、ジョリパットはホルムアルデヒドの放散量がもっとも少ない等級Fを取得するほど安全な外壁塗料です。
低刺激で住民やペットに悪影響を与えないだけでなく、ホルムアルデヒドを吸着・分解するタイプや調湿機能が備わっているタイプ・消臭・抗菌効果を付与したタイプなど、健康面へ配慮した製品ラインナップがあります。
ジョリパットは、子どもやペットがいる家庭でも安心して使いやすいメリットがあります。
ジョリパットを使うデメリット
引用元|アイカ工業株式会社「塗り壁材・外壁材/ジョリパット」
ジョリパットは、メリットがたくさんある壁材ですが、反対にデメリットも存在します。ジョリパットを使うデメリットは、次の通りです。
- 汚れが付きやすい
- 施工に時間がかかる
- 職人によって仕上がりが異なる
- 高圧洗浄で剥がれるリスクがある
それぞれのデメリットを確認して、ジョリパットを採用するべきか検討しましょう。
汚れが付きやすい
ジョリパットのデメリットは、汚れが付きやすいことです。
ジョリパットは、凹凸のあるデザインが多く、溝にホコリや汚れが溜まりやすい特徴があります。
水をかけてブラシでこすれば、すぐに汚れを落とせますが、汚れやすいデメリットを理解しておかなければなりません。
施工に時間がかかる
ジョリパットを採用するデメリットは、施工に時間がかかることです。
国内の多くの家で普及しているサイディングは1日で施工できるのに対して、ジョリパットの施工は2〜3日ほどかかります。
天候の影響によっては、さらに施工時間がかかる可能性があり、工期が伸びることで費用も高くなってしまいます。
職人によって仕上がりが異なる
ジョリパットは、現場で塗料を塗って施工するため、職人によって仕上がりが異なります。
サイディングのように工場で壁材を仕上げて組み立てる「乾式工法」は、職人の腕に左右されず一定の基準で仕上がります。
しかしジョリパットのような「湿式工法」は、職人によって仕上がりが異なるため、業者選びが非常に重要です。
ジョリパットで壁を仕上げる際には、施工経験が豊富な業者を選びましょう。
高圧洗浄で剥がれるリスクがある
ジョリパットのデメリットは、高圧洗浄で剥がれるリスクがあることです。
ジョリパットは壁に凹凸ができるため、汎用塗料よりも高圧洗浄に弱い特徴があります。
特に年月が経過して劣化が進んでいる状態では、高圧洗浄の水圧に耐えきれず、塗装が剥がれてしまうため要注意です。
ジョリパットのバリエーション
引用元|アイカ工業株式会社「塗り壁材・外壁材/ジョリパット」
ジョリパットは、豊富な色合いとパターンによるバリエーションの多さが魅力的です。ジョリパットで壁を仕上げようと考えている方は、パターンとカラーバリエーションを確認しておきましょう。
カラーバリエーションは約180種類
ジョリパットのカラーバリエーションは、約180種類あります。
好きな色で壁を仕上げて、自分好みの空間を作り上げてもいいですが、色合いによっては色落ちや汚れが目立ちやすいケースもあるため要注意です。
失敗しない色選びとしては、汚れが目立ちにくい色を把握しておくことが大切です。ジョリパットの中でも、次の色は汚れが目立ちにくく失敗しにくい特徴があります。
- グレー
- ベージュ
- アイボリー
- クリーム
黒や濃い色はシックで高級感のある雰囲気を演出できますが、年月が経過して色褪せるとみすぼらしく見えてしまいます。
ジョリパットの色選びで失敗しないために、メンテナンスのしやすさや色落ちのしにくいさをふまえて、配色を選びましょう。
パターンは約160種類
ジョリパットのパターンは約160種類と、かなり豊富です。仕上がりの凹凸や模様など、パターンによって異なるため、自分好みのデザインを選びましょう
- スクラッチパターン
- ラフパターン
- ボーダーパターン
- ローラーパターン
- ニューエイジングアート
- クリフパターン
- ソフトパターン
- ジョリパットシルキーパレット
- スプレーパターン
- マテリアルパターン
- ジョリパット爽土
- ジョリパットゼロ
- ジョリコート
- ジョリパットフレッシュ
ただし凹凸が多いパターンは、汚れやホコリが溜まりやすいため定期メンテナンスを怠らないよう注意しましょう。
内外装の両方に向いているタイプ
ジョリパットには、内外装の両方に向いているタイプがあります。
「スタンダードタイプ ジョリパットアルファ JP-100」は、内装・外装を問わず使用できるタイプで、91パターン・141色の組み合わせから自分好みの外壁に仕上げられます。
退色の少ない塗料を採用しており、長く使っていても色褪せにくいため、綺麗な景観を維持できます。
シックハウス症候群の原因であるホルムアルデヒドを吸着・分解する作用も備わっているため、内装の塗装にもおすすめです。
外装に向いているタイプ
ジョリパットの中には、外装に向いているタイプがあります。ジョリパットの中でも、外装仕上げに向いているタイプは、次の通りです。
- 高耐候タイプ ジョリパット∞ JQ-500
- 高耐候可とう性タイプ ジョリパットネオ∞ JQ-620
- 可とう性・低汚染タイプ ジョリパットネオ JQ-650
- 可とう性・低汚染の吹付タイプ ジョリパットネオ JQ-700
- 冬季施工タイプ ジョリパットノンフリーズ JPW-100
- 冬季施工・可とう性タイプ ジョリパットネオノンフリーズ JQW-650
- 吹付リシンタイプ ジョリコート JWC-70X
- 吹付リシンタイプ ジョリコート JWC-55
- 吹付リシンタイプ ジョリコート JWC-25
- 光触媒トップコート ジョリパットクリーンマジック JC-500 JC-501
- 低汚染トップコート ジョリパットクリーンウォッシュ JC-900C
- 大面積施工タイプ ジョリパットワイド JQ-300
いずれも色褪せにくい塗料を採用していたり、汚れ防止やヒビ防止・寒冷地での乾燥不良を防止したりと、外壁に向いている機能が備わっています。
内装に向いているタイプ
ジョリパットの塗料の中でも、内装に向いているタイプは、次の通りです。
- 不燃タイプ ジョリパット不燃 JQ-200
- ソフトな手触り&健康配慮タイプ ジョリパットシルキーパレット JQ-20
- ソフトな手触り&健康配慮タイプ ジョリパットシルキーパレット JQ-55
- 天然土混合タイプ ジョリパット爽土 SODO
- 高意匠・透過性タイプ ジョリパットゼロ ZERO
それぞれ不燃認定を取得したタイプ、健康や環境に配慮したタイプ、天然素材で奥深い質感と色合いを実現できるタイプとさまざまです。
改装に向いているタイプ
ジョリパットには、改装に向いているタイプが存在します。次のタイプは、改装リフォームで使用されるジョリパットです。
- 改修用トップコート ジョリパットフレッシュ JQ-800
- 改修用トップコート遮熱タイプ ジョリパットフレッシュクール JQ-810
- 改修用トップコート高耐候タイプ ジョリパットフレッシュ∞ JQ-820
それぞれジョリパットの風合いを残したままカラーチェンジができるタイプや、断熱性を強化したり紫外線による劣化を軽減したりと、改装に向いています。
ジョリパットの価格
引用元|アイカ工業株式会社「塗り壁材・外壁材/ジョリパット」
ジョリパットは価格目安は、5,000円前後/㎡(300㎡の場合)です。一般的なサイディングが3,000〜5,000円/㎡ほどの費用がかかるため、ジョリパットは少し施工費用が高い傾向にあります。
さらにグレードの高いタイプや施工方法に手間がかかるタイプを採用した場合は、施工費用が相場より高くなるため注意しましょう。
ジョリパットは優れた機能性と豊富なバリエーションが魅力的ですが、施工費用と予算を確認してから導入するべきか検討する必要があります。
ジョリパットを採用する際の注意点
引用元|アイカ工業株式会社「塗り壁材・外壁材/ジョリパット」
ジョリパットを採用する際には、次の注意点を確認しておきましょう。
事前にサンプルを確認する
ジョリパットを採用する場合は、事前にサンプルを確認しておきましょう。
実際に仕上げてから「思っていたイメージと違う」と後悔しても、一度施工した壁は簡単に塗り直せるものではありません。
事前にサンプルを確認して完成形のイメージを明確にすることで、ジョリパットを採用して失敗するリスクを軽減できます。
ジョリパットのサンプルを確認するには、ショールームを訪ねるか、業者にサンプルを依頼する2種類の方法があります。
高圧洗浄を使用しない
ジョリパットを採用する際の注意点として、高圧洗浄を使用しないよう注意しましょう。
ジョリパットは汚れを落とすために高圧洗浄を使用すると、塗装が剥がれるリスクがあります。
メンテナンスの際には水をかけてブラシで磨けば、十分に汚れを落とせます。
定期メンテナンスを実施する
ジョリパットを採用する際には、定期メンテナンスを実施するよう徹底してください。
ジョリパットは凹凸があるパターンが多く、汚れが溜まりやすい特徴があります。
定期的にメンテナンスを実施しなければ、壁が汚れて景観を損ない、家を劣化させる原因となるため注意が必要です。
ジョリパットを採用する場合は実績が豊富な業者に依頼しよう!
引用元|アイカ工業株式会社「塗り壁材・外壁材/ジョリパット」
ジョリパットは、汚れを落としやすくメンテナンスが簡単な外壁用塗料です。
ジョリパットを採用すれば、豊富なパターンとカラーバリエーションから、自分の理想の外観を再現できます。
しかしジョリパットは、職人の腕によって仕上がりが大きく異なるため、実績が豊富な業者を選ぶ必要があります。
業者選びの際には過去の実績から、ジョリパットの施工経験を確認しておきましょう。