融資実行前団体信用生命保険(スポット団信)
団体信用生命保険っていう言葉は聞かれた事ありますでしょうか?
住宅業界用語では略して「団信(だんしん)」と呼んだりします。
え?団信を知らない???
そんな方はこちらの記事を読んでください(´ε` )
で、団体信用生命保険ですが、こちらの保険は
住宅ローンを組んだ後になります。
家が完成して、住宅ローンの返済が始まったら適用になります。
ちょっとまってね。となります。
家を工事している間にもし万が一主人が亡くなったら
どうなるのか?
これは団体信用生命保険はもちろん適用になりません。
と、なると工事中にご主人さんが亡くなってしまうと大変ですよね。
だから工事期間中はできる限りご主人さんには家から出ないように隔離してください。
・・・とう言う訳には行かないですよね。
という事で今回は工事期間中の「もしも」に備えた団体信用生命保険の代わりになる保険
「スポット団信」というものをご紹介したいと思います。
融資実行前団体信用生命保険(スポット団信)とは?
融資実行前団体信用生命保険とは、住宅の建築着工から引き渡しまでの保証をしてくれる保険です。
住宅ローンの融資が実行されるのは住宅の引き渡し後になります。
借り手に何かがあった場合でも融資実行後であれば、団体信用生命保険が住宅ローンの残額が免除されるため安心ですよね。
ですが、住宅の建築着工から引き渡しまでの間に借り手に何かがあった場合は、団体信用生命保険では保証してくれません。
この保証の空白期間を埋めるためにできた保険が融資実行前団体信用生命保険です。
建売物件を購入する場合は、住宅引き渡し後に住宅ローンの融資が実行されて団体信用生命保険が適用されるので、このような心配をする必要はありません。
ですが、土地を購入して家を建てる場合は、建築着工から住宅の引き渡しまで約3~6ヶ月程度の期間が発生します。
もしこの期間にお施主様が死亡・高度障害により返済不能状態になった場合はどうなるでしょうか?
この場合は、つなぎ融資の債務や工事代金の未払い分などはすべて相続人に引き継がれることになります。
さらに、お施主様が亡くなられたことにより予定していた住宅ローンは無効になるため、相続人や遺族のによって再度住宅ローンの審査を受ける必要があります。
土地が自分の所有するものである場合でも、その土地の上には建設中の物件があるので、簡単に売ることもできないでしょう。
仮に相続人や遺族に返済能力がなかった場合は、相続権や所有権を放棄することになり、住宅を手に入れることはできなくなります。
相続人がつなぎ融資の連帯保証人になっていた場合は相続放棄しても債務が免除されないので、自己破産という可能性も視野に入ってきます。
十分な生命保険に加入している場合は返済に充てることも出来るかもしれませんが、住宅ローン分をまかなうのは難しいのではないでしょうか?
住宅の建築着工から引き渡しまでの期間だけ生命保険を増額することも可能ですが、家が完成して引き渡されるまでの約3~6ヶ月程度の期間だけ、保険の掛け金を増額するというのは面倒だと感じるのではないでしょうか?
このような問題を解決してくれるのが、融資実行前団体信用生命保険です。
融資実行前団体信用生命保険には、すぽっと団信とぽけっと団信の2種類があります。
すぽっと団信
株式会社e-ハウスプロジェクトが扱う融資実行前団体信用生命保険です。
保証範囲を工事代金の未払い分の限定した融資実行前団体信用生命保険になっているため、着手金・中間金といったすでに支払い済みのつなぎ融資については保証の対象となりません。
お施主様が死亡・高度障害の場合は、相続人や遺族につなぎ融資の返済義務が残ることになります。
住宅の建築着工から引き渡しまでの建設中のリスクすべてをカバーしている保険ではありませんが、その分保険料が安いことが特徴です。
保証期間は住宅の建築着工から住宅ローンの融資が実行される日までとなっており、30,000円の前払いで5,000万円まで保証してくれます。
ぽけっと団信
トータルソリューションが扱う融資実行前団体信用生命保険です。
つなぎ融資実行分と未払いの工事代金に加えて土地の代金まで保証していますが、現金で支払った分については対象外となります。
住宅の建築着工から引き渡しまでの建設中のリスクのほとんどをカバーできる融資実行前団体信用生命保険です。
保険料は、1か月当たり保証額の0.05%になっています。
保証額が4,000万円で保証期間が5か月の場合は10万円の保険料になります。
スポット団信のお施主様のメリット?建築業者にもメリット?
スポット団信は、これから家を建てようと考えている人だけでなく、家を建てる建設業者にとってもありがたい保険です。
家を建てる場合は、着工金・中間金・引き渡し時の残額の3回の支払いが必要です。住宅ローンが実行されるのは住宅の引き渡し後になるので、住宅が完成して引き渡されるまでの支払いをするためにつなぎ融資を利用します。
完成するまでに借り手が亡くなってしまった場合は、住宅ローンの融資が取り消される可能性もあります。この場合、建築業者としても工事代金を受け取れないということになってしまいますね。
スポット団信に加入しておけば、これから家を建てようと考えている人だけでなく、家を建てる建設業者にとっても安心して住宅の完成を待つことができます。
お施主様のメリット
- 病気・災害に関わらず、お施主様に万一のことがあっても、遺族の方が新築住宅を保持することが可能になる
- 手ごろな保証料で、必要最小限の期間、必要な保証額を受けることができる
- 告知のみで申し込みが可能なので、医師の検査は不要です。
建築業者様のメリット
- 住宅ローン・つなぎ融資契約者が亡くなった場合でも、工事代金の回収リスクがなくなる
- 家を建てようとしている家族に対して、安心して住宅を提供できる
スポット団信の保険料はどれくらいのなのか?
すぽっと団信の保証料は、保証期間にかかわらず一律で30,000円です。
保証期間は着工日から住宅ローンスポットの融資が実行される日までとなっています。
団信で保証されるのは工事代金の未払い分のみで、上限が5,000万円までです。
着手金や中間金などの、すでに支払い済みのつなぎ融資実行分や土地代に関しては保証の対象外となります。
すぽっと団信が保証してくれるのは工事代金の未払い分のみなので、建設中のリスクすべてをサポートするわけではありません。
団体信用生命保険の場合は、住宅ローンの返済途中で借り手が亡くなった場合、残りの返済が免除されます。
ですが、建設中に借り手が亡くなった場合は、すぽっと団信で工事代金の未払い分が保証されても、遺族につなぎ融資の返済義務が残ります。
つなぎ融資を利用する場合は、着工金・中間金・引き渡し時の残額の3回の支払いが発生します。
中間金の支払いをする前に亡くなった場合は、すぽっと団信が保証するのは、中間金・引き渡し時の残額のみです。
着工金と土地代については、返済義務が残ります。着工金・中間金支払い後に亡くなった場合は、すぽっと団信が保証するのは、引き渡し時の残額のみです。
着工金・中間金そして土地代の返済義務が残ります。
このように、すぽっと団信は建設中のリスクすべてをサポートするわけではありません。
ですが、保証期間にかかわらず一律で30,000円という保証料で、数千万という建設中のリスクの大半を保証してくれます。
まとめ
保険は万が一の時「マンに一回の時に備える」ものです。
誰しもに建築中に死亡するリスクがある事を考えると心配性の方なら工事中の一つのお守りとして加入することを考えてもいいかも?ですね。