「エネルギーパス」を使って、燃費を知りながら家を設計する。
長持ちする家 研究家 瀬崎です。
今回は光熱費についてお話します。
2013年9月21日現時点で、最も低燃費な車はHONDAのフィットで、26.0㎞/Lです。
みなさん、実際に乗ってみると、 26.0㎞/Lも、いかないとは思いながらも、その数字が、一応は正しいものだと信じているのではないでしょうか?
それは、車の燃費表示をするのに、共通のル-ルがあって、各社がそのルールを守りながら燃費表示していると、思っているからだと思います。
実は、家の燃費も計算できます。
燃費計算の世界共通ルールもちゃんとあるのです。
「エネルギーパス」と呼ばれています。
信じられないかもしれませんが、ヨーロッパでは、燃費表示しないと家を売ることはできません。
賃貸物件も同様で、燃費表示のない物件は貸すことさえできません。
家を借りる方は、家賃と燃費を合わせて考えて、その家を借りるか判断します。
家賃が安くても、光熱費がバカ高い家は借り手がつかないのです。
日本は、この分野が非常に遅れています。
まだまだ燃費計算の仕方がわからない設計者がいっぱいいます。
この家は断熱材を厚くしているので、光熱費が安くなる。
性能の良い窓を使っているので、光熱費が安くなる。
全室、遮熱ブラインドがついているので、光熱費が安くなる。
たしかに間違ったことは言ってませんが、皆さんが知りたいのは、
「い く ら 安くなるの?」 という事ではないでしょうか?
「エネルギーパス」という燃費のものさしを使えば、それが計算できます。
断熱材を10cm厚くすれば、光熱費がいくら安くなるか?
窓を、サーモスに変えたら、光熱費がいくら安くなるか?
遮熱ブラインドを設置すれば、光熱費がいくら安くなるか?
費用対効果を確認してから、採用の可否を決めることができるのです。
ようやくクオホームではその体制が整いつつあります。
「家は安いほうがいいけど、元が取れるなら、高くても良い物を使いたい。」
そのような方には、すごく喜んでもらえるのではと思います。