スイッチの高さを決める際のポイントは?おすすめの高さを徹底解説
スイッチの高さは、家によって異なりますが標準的な高さは決まっています。
しかし近年、バリアフリーや生活の利便性をふまえてスイッチやコンセントの高さが従来とは異なる物件も増えています。
スイッチの高さは、ハウスメーカーや工務店によって基準が異なるため、家づくりを依頼する前に理想の高さを決めておきましょう。
本記事では、スイッチの高さを決める際のポイントについて詳しく解説します。
標準的な高さやおすすめの高さも交えて解説するので、最後まで読んで家づくりの参考にしてください。
標準的なスイッチの高さは?
家の標準的なスイッチの高さは、床から約120cmです。
スイッチのサイズは通常12cmほどなので、床面からスイッチの下端までの高さは114cmが一般的です。
なおスイッチの高さは、家を建てる前であれば使う人にあわせて調節できるため、自分好みの高さや位置に変えられます。
しかし、床から120cmは、大人が立って腕を曲げて使用する高さであり、背の低い子どもや車いすに乗っている方は少し不便を感じます。
標準的なコンセントの高さ
一般的なコンセントの高さは床から約25cmです。
床から25cm程度の高さだと、大人が立っていると使いにくいため、屈む必要があります。
また小さな子ども目線では、スイッチより手が届きやすい場所にあるため、漏電などのトラブルに注意しなければなりません。
コンセントの位置も、メーカーによって異なり、家を建てる前であれば変更できるケースが多いです。
特定の家電・家具に使用するコンセントの高さ
コンセントの高さは、家具や家具など使用用途に応じて異なります。
例えば洗濯機に使用するコンセントの高さは、床から25cm程度ではなくスイッチの高さと、変わらない程度の高さに設定されていることが一般的です。
標準的なコンセントの高さではなく、他の家電・家具に使用するコンセントの高さは、次のとおりです。
- 掃除機に使用するコンセントの高さは約30~40cm
- 勉強机や書籍机に使用するコンセントの高さは約70~90cm
- 洗濯機に使用するコンセントの高さは約105~110cm
- エアコンに使用するコンセントの高さは約180~200cm
なお上記はあくまで目安なので、工務店やハウスメーカーによっては高さが異なります。天井の高さによっては、エアコンに使用するコンセントの高さも変動するため、間取りや広さに合わせてコンセントの位置を調節しましょう。
業者によっては高さの基準が異なるケースがある
標準的なスイッチの高さは床から120cm程度、コンセントは25cm程度ですが、近年はより使いやすい高さに設置されているケースがあります。
例えば野村不動産系のマンションなどは床から100cmと、一般的な基準より低めになっている物件も増えているようです。
その背景には空間デザインの観点やバリアフリーなどの生活面からの視点で、従来の120cmよりも低めになってきているのだと思われます。
例えば、床から約100cmに設置されたスイッチは、大人が腕を曲げなくても肘で押せます。そのため荷物を持っていて両手が塞がっていても、肘でスイッチを押せるため便利です。
また腰の曲がった高齢者や車椅子の人でも、100cmの高さなら届きます。
さらにお子さんがいるご家庭では、120cmの高さは届かなくても100cmの高さであれば自力で押せるため、子どもも使いやすいといったメリットもあります。
クオホームではスイッチの高さ95~98cmを推奨
クオホームでは、スイッチの高さを床から95〜98cm程度で推奨しています。
理由は、空間全体の重心を下げるためです。
狭い空間で天井が高すぎると、空間が窮屈に感じてしまいます。空間を開放的にするには、広さに適した天井高を採用する必要があり、重心を下げることで落ち着いた雰囲気を演出できます。
そのためクオホームでは、天井高を平均の2,200mmより低く設定して、重心を下げて落ち着いた空間に仕上げているのです。
天井高2,200mmにあわせるようスイッチの高さを調整して、床から95〜98cm程度に設置しています。
スイッチの位置を低くすると生じる課題
床から100cm程の高さにスイッチを置くと、家具に隠れやすくはなります。
そのため、家具の配置を調整してスイッチが隠れないよう工夫するか、94cm以下の高さの家具を選ぶ必要があります。
スイッチの高さを決める際のポイント
スイッチの高さを決める際は、次のポイントを押さえておきましょう。
- 家具のレイアウト
- 生活導線
- 部屋の用途
それぞれのポイントを確認して、負担なくスイッチを押せるよう配置を検討してください。
家具のレイアウト
スイッチの高さを決める際には、家具のレイアウトをイメージすることが大切です。
間取りを決める段階でおおよその家具のレイアウトをイメージできますが、スイッチを隠さないよう注意する必要があります。
また家具だけでなく扉の位置も確認して、開閉した際にスイッチを隠さないよう注意することが大切です。
間取りを決める段階で、実際に家具のレイアウトを図面に書き込んで、生活していく上で使いやすい位置にスイッチを配置しましょう。
生活導線
スイッチの高さを決める際には、生活導線をイメージしておくことが大切です。
例えば、2方向から出入りできるリビングや廊下では、スイッチが1箇所しかないと不便です。
また他部屋に移動する際には、各空間でスイッチをつけたり消したりするため、生活導線にあわせてスイッチを用意しなければなりません。
居住する家族の身長や、将来的に高齢者となったときも想定して、生活のしやすい高さにスイッチを配置しましょう。
部屋の用途
スイッチの高さは、部屋の用途に応じて変えるべきです。主な部屋の用途別に、おすすめのスイッチの位置をまとめました。
部屋の用途 | おすすめのスイッチの位置 |
玄関 | 扉を開けてすぐ手の届く位置 |
寝室 | 部屋に入ってすぐの場所とベッドサイトに1箇所ずつ |
トイレ | トイレ入り口すぐの外側 |
子ども部屋 | 子どもの手が届きやすい低い位置 |
寝室や玄関、トイレなど空間の用途別に使いやすい場所を考えることが大切です。
コンセントの高さや位置を決める際のポイント
コンセントの高さや位置を決める際のポイントは、次のとおりです。
- 家電のレイアウト
- 家具や家電のサイズ
- 家族構成や将来設計
各ポイントを参考に、家を建てる際に使いやすい位置にコンセントを配置しましょう。
家電のレイアウト
家電のレイアウトによって、コンセントの高さや位置は変わります。
例えば、リビングにテレビとWi-Fiルーター・扇風機・空気清浄機など、家電が揃っていると複数穴があるコンセントが必要です。
さらに家電の位置からコンセントが遠いと、延長コードを使用しなければなりません。
家電の数や位置によっては、コンセントの数や位置を変える必要があるため、間取りを設計する段階で大まかな家電のレイアウトを考えておきましょう。
家具や家電のサイズ
家具や家電のサイズによっても、コンセントの高さや位置を変えたほうがいいです。
家具や家電のサイズによっては、コンセントが隠れてしまったりコードの距離が届かなかったりと、使えなくなる可能性があります。
家具や家電のサイズに応じて、コンセントの高さや位置を決めることで、スッキリとコードをまとめて開放的な空間で過ごせます。
延長コードやタコ足配線を使用して生活感が出てしまうより、家具や家電のサイズに合った高さにコンセントを配置して、空間を広々と使いましょう。
家族構成や将来設計
コンセントの高さや位置を決める際には、家族構成や将来設計を重視しましょう。
高齢者や子どもの有無、将来家族が増えることや老後まで住むことを想定してコンセントの高さや位置を決めてください。
高齢者がいる家庭では、腰を屈めずに使用できるよう従来より高い位置にコンセントを設定しましょう。
また子どもがよく使用する部屋では、コンセントに触って漏電などのトラブルに発展しないよう、届きにくい場所に設置するべきです。
将来家族が増える可能性がある場合、世帯住民が不自由なく使用できるコンセントの数を確保することをおすすめします。
おしゃれなスイッチ3選
一般的なプレートスイッチの他に、おしゃれなスイッチを3種類ご紹介します。
- トグルスイッチ
- プッシュスイッチ
- アメリカンスイッチ
おしゃれな部屋に仕上げたい方は、各スイッチを採用するべきか検討してください。
トグルスイッチ
トグルスイッチは、海外のホテルのような「パチッ」とオンオフを切り替えるタイプです。
真鍮のトグルスイッチは、シンプルでありながら味わい深い存在で、部屋にレトロな風合いをもたらします。
プッシュスイッチ
プッシュスイッチは、存在感のある押すタイプのスイッチです。
シンプルでありながら、思わず指で押したくなるデザインで、どのような部屋にも馴染みます。
アメリカンスイッチ
アメリカンスイッチは、工業的でスタイリッシュな雰囲気のスイッチです。
無骨な雰囲気で、インダストリアルスタイルやブルックリンスタイル、アメリカンレトロスタイルによく合います。
スイッチやコンセントに関するQ&A
スイッチやコンセントに関するよくある質問をまとめました。
- スイッチの寿命とは?
- スイッチの取り換えサイン
- コンセントを抜いたほうが節電になる家電
- コンセントを抜かないほうが良い家電
各質問に対する解答を確認して、スイッチやコンセントの高さや位置を選ぶ参考にしてください。
スイッチの寿命とは?
使用状況にもよりますが、約10年がスイッチの寿命です。
なお次のような場合は、10年以内に寿命を迎かえる可能性が高いため、早期の点検と交換をおすすめします。
- ホコリが多い場所で使用しているスイッチやコンセント
- 使用頻度が多いスイッチ
- 抜き差しが多いコンセント
- 塩気や油・蒸気などが多いキッチン周りのスイッチやコンセント
- 高温場所で使用しているスイッチやコンセント
- 定格容量いっぱいで使用しているコンセント
スイッチの取り換えサイン
設置してから10年が経過していなくても、表面が膨張したりひび割れ・変色が起きたりしているスイッチは取り替えましょう。
劣化した状態で使い続けると、漏電から火災へ発展する可能性があるため危険です。
コンセントを抜いたほうが節電になる家電
待機電力が発生する家電は、コンセントを抜いたほうが節電になります。コンセントから抜いたほうが節電になる家電は、次のとおりです。
- テレビ
- パソコン
- スマホなどの充電器
- 炊飯器
- 電子レンジ
- エアコン
- 電気ストーブ
とはいえ、頻繁に使う家電については無理に抜き差ししないほうが気疲れはしないのかなとも思います。
コンセントを抜かないほうが良い家電
コンセントを抜くことで、次の起動に支障をきたす家電は、抜かないほうがいいです。次の家電は、コンセントを抜かないほうがいいため、誤って抜かないよう注意しましょう。
- 冷蔵庫
- 冷凍庫
- Wi-Fi
- 固定電話
- プリンター
節電が気になるようであれば、家を設計する段階でランニングコストが抑えられる家を建てた方が本質的かなとは思います。
将来的な生活まで想定してスイッチの高さを決めよう!
スイッチの高さを決める際には、将来的な生活まで想定することが大切です。
老後の生活や家族が増えることを想定して、生活導線や家具・家電のサイズに適した高さでスイッチを設置することをおすすめします。
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