土間コンクリートはDIYでも可能?手順や必要な物、失敗例など
こんにちはクオホーム本田です。
土間コンにネコをおいてみました・・・。
・・・ではなく、最近外構に関してのお問い合わせが増えています。
その中で駐車場の仕上げはどうしようか?とご相談があります。
外構で駐車場スペースを仕上げる方法としてよくあるのが土間コンクリート。
そしてこの土間コンクリートを自分で施工が可能なのか?
今回はこの土間コンクリートを、DIYで単価を下げるべく準備する物や方法を解説。
あらゆる物価の上昇で、自分でできる部分はDIYで節約したい!という人は参考にしてください。
※個人的にはベタッと土間コン打つのは寂しいので造園もやって欲しいと願う今日この頃です。
土間コンクリートとは
土間コンクリートは、定義で言うと「地面掘って底に砕石を敷き、その上にコンクリートを流し込み、硬化させた床」のことです。
普通のコンクリートとどう違うの?と、一般的には馴染みの無い言葉かも知れませんが、実はそこらじゅうにあって非常にポピュラーです。
住宅の外構部分や駐車スペースなどに多く用いられています。
白っぽく、つるんとした綺麗なコンクリート。あれが土間コンクリートです。ところで、コンクリートは圧縮強度には強いのですが、引っ張った場合には意外にもろく、壊れてしまいます。そこで用いられるのがワイヤーメッシュで、土間コンクリートも中に配置されます。
土間コンクリートを打つメリット
住宅の屋外での土間コンクリートのメリットは、掃除が楽であることと、清潔であることが大きいです。 例えば、住宅の外側が土や砂利で敷かれている場合などは、雑草がすぐに生えてしまいます。コンクリートで打ってあれば、雑草は生えなくなります。また、野良ネコなどがフンをした場合でも、コンクリートで打っていた方が掃除がしやすく清潔です。
駐車場スペースと土間コンクリート
駐車場スペースの土間コンクリートでは、特に強度面での注意が必要になります。 と言うのも、駐車場スペースは自動車の重さに耐えられる強度が必要になるのです。これは土間の厚さやコンクリートの強度、ワイヤーメッシュの太さなどで調整されますが、最初にどれくらいの大きさの自動車が載るかを、あらかじめ考えておくべきでしょう。
土間コンクリートの単価、価格の相場は
土間コンクリートを打つにしても、気になるのがコストです。ここでは費用について考えてみましょう。
土間コンクリートの単価や相場はどれくらい?
土間コンクリートのコストは、用途や仕様によっても価格が違うので一概に言うのは難しいのですが、目安としては1平米あたり1万円から1.5万円程度を想像しておきましょう。坪単価で言うと3.3万円〜5万円です。
例えば1台15平米の場合は50万円〜75万円ほどかかる計算になります。
これを見ると価格に少し幅がありますが、これは現場単位で土間コンクリートの仕様自体が違って来ることに起因します。 例えば、駐車場スペースも1台用もあれば2台用もあり、縦列駐車もあれば横に並ぶ場合もあります。
また、駐車場スペースの条件が違えば、ワイヤーメッシュの配置やコンクリートの強度の調整等も変わります。価格の差は、こういう所から発生するのです。
土間コンクリートの施工費用の内訳は?
概ね以下の各工事の合算となります。
- 調査
- 掘削
- 掘削時に出た土の処分費用
- 砕石敷き
- 枠の工事
- ワイヤーメッシュ工事
- コンクリート打ち
- 表面仕上げ費用
- 重機回送費用
- 人件費
これらは土間の面積が同じであっても、地形によって構成や工事の段取りも変わります。価格の差は、この様な点からも現れるのです。
なお人件費は一人あたり15,000円〜20,000円程度。見積もりの際に、人数の確認などもしておいたほうが良いでしょう。
業者によって価格は違う?
土間コンクリート工事も、複数の業者から見積もりを取って見ると、価格に差が出て来ます。
ちょっと見ると、安い方の工事の質の悪さを疑ってしまいますが、必ずしもそれだけではありません。と言うのも、業者の持っている設備や材料の手配のルートが違うので、価格の積算が違うのです。
適正な価格を知るには、地域の他の施工業者の価格を調べて見ることが良いでしょう。
土間コンクリートに「目地」が要るのは何故? デザイン?
ダイカンドラ(ディコンドラ)。こちらは土間の間によく使われる目地に入れる植栽です。
ほかに有名なのはリュウノヒゲですね↓
土間コンクリートの表側を見てみると、目地を見つけることが出来ます。
あの目地の役割はただのデザインではありません。詳しく解説していきます。
土間コンクリートの「目地」は何?
土間コンクリートの目地は、表面から砕石の部分にまで至っていて、コンクリートの層を仕切る役目をしています。
設置は10~15㎡(平米)を目安となりますが、通路状のスペースに打つ場合等は3~4メートルに一本の割合で設置して目地は伸縮するスポンジ状の素材やアスファルト混合物の物などがあります。 尚、目地を入れるのは多すぎても少な過ぎてもいけません。
多すぎるとコンクリートの層の自重が不足して、車が通過した時などに傾いたりする場合もあります。また、少な過ぎるとコンクリートのひび割れの原因となります。
土間コンクリートの目地が要るのは何故?デザイン?
土間コンクリートに目地が必要なのは、コンクリートのひび割れを防ぐのが主な目的です。 コンクリートは熱や湿度などによって伸縮しますが、その伸縮を目地で吸収してやらないと、ひび割れや破損の原因にも繋がります。
また、コンクリートは圧縮には強いですが、「曲げる力」には弱い特徴があり、目地で仕切らない状態で自動車が載ったりすると、重量に負けて壊れてしまいます。
目地はデザインだけで無く、破損の防止の意味もあります。適切な位置の設置が重要です。
土間コンクリートの準備、施工手順は?
土間コンクリートの工事は、意外に精度を要します。例えば精度を気にせずに穴を掘り、適当にコンクリートを打ってしまうと、強度に偏りが出てしまい、場合によっては壊れることも考えられます。それぞれの段階で丁寧な作業を心がけることが、美観と強度を併せ持たせることの条件となるのです。
土間コンクリートを打つための事前準備は?
土間コンクリートを打つ手順としては、最初に地面を掘削し、その後で砕石を底に敷き詰め、ワイヤーメッシュとコンクリートを打つ流れとなります。
準備するものとしては
- 掘削する工具等
- 砕石
- ワイヤーメッシュ
- コンクリート等
です。 尚、コンクリートをDIYで作る場合には、セメント、砂、砂利も必要となります。また、練ったコンクリートを運搬するためのネコ車等が必要になる場合があります。
土間コンクリートを貼る部分を掘削する
最初の作業は地面の採掘です。採掘はコンクリートと砕石の厚み分としますが、土間コンクリートを打つ場合で、20センチから25センチ程度の深さで掘ります。 この時に注意したいのが、掘削した場所の底の部分が水平になっていることです。
土間コンクリートは厚さがバラバラだと強度的に不利なため、強度確保のためにも穴の深さには精度が欲しいです。 尚、穴を掘る際に忘れてならないのは、掘った時に出る土の処分。
土間コンクリートの厚さはあまり厚くは無いのですが、駐車スペースの土間を打つ場合には意外に土が出ます。それぞれの自治体のルールに従って廃棄しましょう。
採掘した底の部分について砕石を敷く
次に、採掘した底の部分について砕石を敷きます。砕石の厚さは10センチから15センチが目安です。砕石は均等の厚さに敷きます。砕石は敷くだけでなく、突き固めるのも重要で、十分に突き固めていないと強度が出ず、ひび割れなどの原因にもなります。
尚、砕石を突き固めるには転圧機を使って固めます。転圧機はリースで利用することが出来ます。
ワイヤーメッシュを敷設する
ワイヤーメッシュは溶接金網とも呼ばれ、針金と針金をマス目状に配置して、溶接した金網です。これを埋め込むことによって土間の強度がアップします。
ワイヤーメッシュにも針金太さで種類が分かれます。細い物から太い物まで様々ですが、土間の場合は太さが6ミリくらいの物が適しています。 また、ワイヤーメッシュは適当に敷くのでは無く、きちんと並べてメッシュの端の部分は重ねて敷きましょう。
コンクリートを入れる
ワイヤーメッシュの次はコンクリートの工事です。コンクリートはセメントと砂と砂利と水を混ぜて作ります。混合の比率は標準的なコンクリートでセメント1砂3砂利6として、強度が欲しい場合はセメント1砂2砂利4とします。また、水ですが、多く入れるとそれだけ固まった時の強度が落ちますので、量には注意が必要です。
通常は水セメント比で50~60%とします。 また、混ぜ合わせる手順ですが、セメントと砂と砂利を均一に混ぜるために最初にこれらを混ぜ合わせ、その上で水を入れて混ぜ合わせます。 次に、コンクリートを打ちますが、厚さは標準的には10cmとし、強度の条件によって適宜変えます。
尚、コンクリートは工事の後の早い段階で外観が白く変わるので、硬化した様に見えますが、十分な養生期間が必要です。表面の仕上げについて
土間コンクリートの仕上げは金ゴテや刷毛によるものがポピュラーです。 金ゴテ仕上げはコテで表面を平坦に仕上げます。金ゴテ仕上げは表面がキレイになるのですが、ムラになりやすいこと、職人の技量が要求されます。
刷毛仕上げは、表面を刷毛で仕上げる方法ですが、表面が荒れた状態に仕上がります。刷毛仕上げの良い点は、表面が雨水などで濡れた場合でも足元が滑りにくい点です。 また、表面仕上げに塗装する場合もあります。コンクリートに塗装をすると、油汚れなどに強くなり、美観を長期間保持しやすくなります。
土間コンクリートにひび割れ(クラック)が入ったら補修は可能なのか?
土間コンクリートのひび割れの予防は目地を入れることで、ある程度可能ですが、実際にひび割れしてしまった際の対応策を説明します。
ひび割れの補修について
土間コンクリートのひび割れにもレベルがあり、表面の小さいクラックから、深い部分まで入っているクラックもあります。
補修に関して言えば、表面の小さい物だから補修が簡単で、深い物ならば難しいとは一概には言えません。 また、クラックの状態によっても補修の方法が違って来るので、ひび割れの状況を的確に診断して、最適な補修方法を選ぶ必要があります。
よってひび割れの補修はご自身でも可能ですが、的確な補修をするにはプロの技量が欲しいところです。専門業者への相談がお勧めです。
ひび割れ補修の材料は?
土間コンクリートのひび割れ補修材にもいくつかの種類があり、現場に合わせて選ぶ必要があります。材料としてはセメント系の物や、エポキシ等の樹脂系の物がありますが、施工の条件が違う場合もありますので、材料の物性を知っておく必要があります。
尚、ホームセンターに行くとコンクリートのクラックの補修材が売っていますが、闇雲に購入して施工しても、仕上がりが良くなかったりする場合もあります。
やはり専門業者へ相談・依頼するのが良いでしょう。
土間コンクリートはDIYでも可能なのか?
土間コンクリート工事について述べて来ましたが、この工事が果たしてDIYでも可能なのか?
土間コンクリート工事は、手順を見るならばそれ程難しい工事では無いため、DIYでも出来る様に思えます。
工程だけを考えるのであれば、工事する範囲に穴を掘り、ワイヤーメッシュとコンクリートを入れて固めて終わるからです。そして、材料もホームセンターで探せる範囲なので、業者に頼む必要性は薄くなるとも思えます。 そして、実際にDIYで工事をし、ローコストで済ませている例もあります。
ネットで調べてみると、実際に施工した人のノウハウなどが記載されたブログも見られます。
それから考慮するならばDIYでも可能と言えます。 しかし、ここで考えたいのはプロの施工のレベルです。 土間コンクリート工事は、工程からすれば簡単にも見えますが、実は多くの細かい技術が要される工事です。
例えば、駐車場スペースの土間コンクリート工事を考えるのであれば、駐車する車によっても砕石やワイヤーメッシュ、そしてコンクリートの強度等が違って来ます。
土間の強度を上げれば良いのですが、それでも工事や材料選定が良くないとひび割れ等の原因にもなります。
ですから、コンクリートやワイヤーメッシュを素材レベルから知っているプロに依頼をした方が、耐久性や強度等の品質の高い工事が期待出来るのです。
コンクリートと言うと、「セメントと砂と砂利を混ぜ合わせ、水を加えれば出来上がり」の様な簡単なイメージを持っている人もいますが、実は意外にデリケートであることを覚えておくべきです。
例えば、セメントを練る際にも上手に混ぜ合わせないとムラが出来てしまい、それが強度にも影響を及ぼす場合もあります。そもそも練る作業がものすごく大変です。1平米25kgのセメントが必要です。
小さい駐車場スペースで10平米だとしても250kgのセメントを自分で練る必要があります笑。
また、ワイヤーメッシュの入れ方や並べ方によっても強度が変わるので、土間コンクリートとは言え、十分な知識が必要です。
そこで登場するのが「プロの腕」です。土間コンクリート工事は意外な程にデリケートな工事が必要です。素材に関する知識、工程管理の上手さ、ハイレベルな現場対応と言った強みは、プロの持つ技です。 土間コンクリートは意外にデリケートです。DIYも良いのですが、確かな施工の経験を持っているプロの技術も考えてみたらいかがでしょうか?
土間コンクリートの失敗例
土間コンクリートの失敗例として
- 色ムラ
- ひび割れ
- 水たまり
などがあります。
上記写真は色ムラの例。
つづいてひび割れと水たまり。
水たまりができる部分(写真下)だけ水垢のように変色してしまっていますね。
ちなみにこれはプロの業者が施工したものです。
業者でもこのような失敗をするのですから、DIYでやろうと思うとどれだけ大変かお分かりいただけるかと思います。
まとめ 土間コンクリートはDIY向きではない
結果
駐車場スペースの土間コンクリート工事を経済的に進めるのも一案ですが、プロへの依頼も同時に考えるのがお勧めですね。
やはりプロにはかなわないですし、結構な範囲になりますので素人では中々手の出せるレベルではなさそうです。もちろん私も自分ではやりませんし、出来ません(笑)。
ただし「色ムラやひび割れがあっても、自分でやったほうが味がでて愛着も湧く」というのであれば、ご自身でチャレンジしていただくのも良いかもしれません。
いろんなところで物価高が影響して、家を建てるのに大変な時代になってきていますが、費用をどこにかけて、どこを抑えるか?はしっかり考えると良いでしょう。
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