焼杉板は長持ちする?外壁材としての耐久性、デメリットは?

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こんにちはクオホーム本田
最近色々メンテナンスフリーの外壁をリサーチしています。

家のメンテナンスで一番費用が高いであろうと想像される外壁のメンテナンスは家を建てた後にかかるデメリットとしては最大の課題です。

弊社は極力家を建てた後のメンテナンスが少なくなるような外壁材を見つけました。

それが「焼杉外壁」です。

焼杉板というと昔ながらの和風のイメージがありますが、近年はとても焼杉板はメンテナンス性が良いという事で注目されています。

焼杉板の長持ちする?外壁材としての耐久性、デメリットは?

今回はその焼杉板のメリット、デメリットや耐久性、も含めて解説していきたいと思います。
将来のメンテナンスコストが下げられる商品なのかを検証していきたいと思います。

 

焼杉(焼杉板)とは

「焼杉」とは、読んで字のごとし杉板を焼いて表面を炭化させた板のことです。
杉材は、枝打ち等の管理をしっかりすれば、比較的まっすぐに育つため建築材料としては非常に使い勝手の良い樹木です。ただし、心材である「赤身」の部分はまだ良いのですが、辺材部である「白太」の部分は非常に柔らかく耐久性はやや劣ります。

内装用の板としては、利用価値がない訳けではありません。しかし、外壁などの耐久性が必要とされる部分に使用するとその後のメンテナンスが大変になります。

現在であれば、色々な機能性を有する塗料(キシラデコール、ノンロットなど)もありますから杉板を外壁に使用することも難しくありませんが、性能の良い塗料などがない時代には杉板などを外壁に使う場合、年輪の夏目の部分がやせて目が彫れる状態になり、耐久性が落ちていました。

しかし、近年は杉板の表面を焼いて意識的に炭化した層を作ると格段に耐久性がアップします。炭化の度合いにもよりますが、デザイン的にも落ち着いた感じになるため、外壁など耐久性を必要とする場所に杉板を使用する場合、表面を焼いて使用しておりました。

ネットの世界が一般に広まっている現代であれば、建築に関する情報も広がるのは早いのですが、昔は大変ですよね。

焼杉なども昔は大工などの職人が知る杉板の加工方法の一つでした。

職人の世界の「知恵」は、広く一般に広がっているもののほかにローカルな情報も多く、この焼杉についても西日本では一般的に行われていたようですが、東日本に広まったのはそんなに昔の事ではないみたいです。

 

焼杉板の作り方(焼き方)は?

 

では、実際に焼杉板の作り方を見たことはありますでしょうか?
焼杉の作り方は大きく分けて2つの方法があります。

 

「バーナー焼き」と「三角焼き」です。

焼杉の一番の目的は板の耐久性アップなので本気で焼いて板の芯のほうまで炭化してしまいボロボロになったのでは意味はありません。

意匠性のことも考えれば、軽く焼いて年輪の冬目の部分だけが黒くなったものから、表面全体が黒く炭化したものまで焼き具合の調整が必要です。

ですから、焼杉の作り方も焼の入り具合が調整できることが大切です。

バーナー焼き

http://www.choikai.com/rooster-yaki-sugi.html (引用元)

手軽に焼杉板を作ることができるのがこの「バーナー焼き」という方法。

DIYで少しの焼杉板を作るなら、カセットコンロ用のガスボンベを利用するバーナーでも板をあぶれば焼杉板になります。

ただし、外壁に使うような板を焼杉板にする場合、カセットコンロ用のガスを使うバーナーでは時間がかかりすぎて上手くいかないでしょう。

また、バーナーで板をあぶるという方法は簡単で良いのですが、厚みのある炭化層を形成するのは難しいようです。表面だけサッと焼いて意匠性の高い焦げ面を作るには、焼き具合の調節が簡単なのでバーナー焼きが適します。

焼杉板を製品として作っているような木材加工場などでは専用の大型バーナーがあり、効率よく大量に焼杉板を作ることが可能です。

余談ですが、アンティーク感を醸し出すために梁材などをバーナーで焼くことがあります。

昭和よりもっとずっと前の古い建物に使用されている木材(梁など)は黒光りしているような表情を見せます。家の中で暖を取るために囲炉裏などで火を焚いてましたので、煙でいぶされて木材がそのような色になります。

真新しい木材にアンティーク感を持たせるために少しバーナーで焼いて、その後磨くという手法があります。耐久性アップのためのバーナー焼きではありませんが、木材の表情のつけ方にも色々とあります。

 

2−2三角焼き

「三角焼き」とは、主に西日本で昔から焼杉板を作る方法として行われてきた手法です。

3枚の板を用意し、三角柱を作る要領でその3枚の板を筒状に合わせます。それを荒縄で縛り、中にカンナくずや新聞紙を入れて火をつけます。

そのまま横にしていたのでは火はすぐに消えてしまうのですが、着火直後に火種側を下にして垂直に立てると煙突効果も働いて杉板が勢いよく燃えてきます。

燃えているのは筒状にした内側ですから、燃え具合(板表面の炭化の進行具合)を確認することは難しく、どのタイミングで消化するのか経験と勘が必要です。

バーナー焼きのように炎であぶるのではなく杉板が自ら燃えているので、炭化層も厚くすることができます。

慣れればバーナー焼きより早く焼杉板を作ることができます。

また、板を筒状にして火をつけるだけなので特別な生産装置は必要ありません。広い土地であるなら建築現場で焼杉板を作ることが可能です。

ただし、炎が勢いよく吹き上がる場合がありますので、屋内で三角焼きをすることはできません。屋外であってもそれなりの広さが必要です。くれぐれも火の取り扱いには注意することが大切です。

近々、焼杉板の施工現場を見学出来る機会がありそうなのでまた写真や動画でUPしたいと思います。

 

焼杉板のメリットは?

 

表面を炭化する焼杉板のメリットは、やはり炭化層が効果を発揮する耐久性にあります。

「炭」が腐ったりするという話は聞いたことがないと思います。焼かない普通の杉板を外壁などの風雨にさらされる箇所に使用した場合、雨にぬれたり乾いたりを繰り返すうちに木目の柔らかい夏目の部分からやせていったり、腐朽菌などの作用で木材そのものが腐ったりします。

炭化した状態であれば、菌類が繁殖するために必要な栄養分などがないため腐朽菌などの繁殖も抑えられ外壁に使用した場合も耐久性が高いと言えます。

杉板を炭化させる場合、作成する方法にもよりますが表面を平滑に加工する必要もありませんし、塗料を塗布する場合の塗料代とか塗装屋さんの人でも必要ありません。

もちろん焼杉板にするために、それなりに作業する手間は発生しますが、比較的安価に入手することが可能です。「焼杉板の作り方」の項目でも書きましたが、カセットコンロ用のガスボンベを使用するバーナーを用いた場合、注意は必要ですが一般の方でも比較的簡単に焼杉板を作ることは可能です。

しかし、バーナー焼きは外壁に使用すると炭化層が薄いのでやはり「三角焼き」でしっかりと焼き目を付けた材料をおすすめします。

もともとの杉板も少し大きなホームセンターなどで入手することは可能です。腕に覚えのない方が外壁のリフォームで焼杉板に挑戦することは難しいかもしれませんが、屋内のちょっとした棚やカウンターに焼杉板を利用することは難しいことではありません。

もう少し大きな視点からみれば、焼杉板を作る過程で燃焼が伴いますから二酸化炭素を排出することになりますが木材がその内部にため込んでいる炭素の大部分は残ります。

木材を豊富に建築に使用し長きにわたり利用することは炭素の固定に寄与しますので地球温暖化防止の観点からも良いことであると言えます。

焼杉板のデメリットは?

杉板の表面を炭化させるのが焼杉板ですから、表面が炭の色である黒一色となります。焼き加減で多少表情を付けることができますが、外壁に使用する場合はデザイン面で工夫が必要になります。

「焼杉板・デメリット」でググってもあまり出てこないデメリットとして、防火性能に難があります。

もう少し正確に言えば、焼杉板そのものの防火性能が劣るのではなく、焼杉板を外壁に使用した場合の防火性能が公的機関などで評価されていないため、地域によっては外壁材として利用できない場合があります。

「外壁に求められる防火性能」の話は、非常に面倒で長くなりますから詳しい説明は割愛しますが、住宅などの建物が比較的密集しているような防火に配慮しなければならない地域では、壁の構造を工夫しないと焼杉板を含め板張りの外壁にすることができません。

その場合は外壁材では防火認定は取れませんのでその下の合板や断熱材を組み合わせて防火性能を取得する様にします。

 

焼杉板はメンテナンスが必要なのか耐久性は耐久年数は?

画像は弊社がよくお付きさせて頂いています。京都の株式会社セイチョーの今西さんのフェイスブックの投稿から引用させて頂いています。
築50年のノーメンテナンスでこの状態を保てるのは非常に魅力的だと感じます。

職人さんの経験からよく言われることは「30年以上はもつ」。

焼杉板の焼き具合やその板が使われている場所、外壁面であるなら軒の出の量などの条件で耐用年数は大きく変わってきます。良く焼いて炭化層の厚みがある焼杉板であれば、50年以上は持つと思われます。

腐朽菌の繁殖を抑え、防火性能もはっきりするのはやはり炭化した部分ですので、炭化した部分がはげ落ちたりしなければ耐久性にも問題がないと言えます。

焼杉板に限らず何十年も使っていくものであるなら、点検とメンテナンスは必ず必要になってきます。焼杉板の場合、炭化層がはげ落ちてしまうと普通の板張りと同じになってきますから、腐りやすくなります。

時々は外壁を見回って、炭化層がはげ落ちているようなところがないかは確認した方が良いでしょう。炭化した部分がはげ落ちてその下の木部が露わになっている場合、再度炭化させることは非常に危険です。

よって部分的な補修は塗装等でカバーするのが現実的な手法となります。部分的な補修をするばあいでも墨汁などの主成分が「炭」であるものを使用すると目立たず簡単に補修することができます。

焼杉外壁はメンテナンスコストのメリットが大きい外壁材なのか?

上記しましたように、焼杉板の場合炭化層が保持されているのであれば、特にメンテナンスする必要はなくほぼノーメンテナンスであると言えます。部分的に炭化層がはげ落ちている場合は墨汁などを塗布することでカバーすることになります。

ある程度の面積を補修しなければならない場合でも、そもそも木材であるため部分的な張替えも容易に行えます。

焼杉板を作る手間や、焼杉板を貼るための職人さんの確保などを考えると、イニシャルコストとしては焼杉板を最安のものと言い切ることはできません。サイディングなどの既製品はやはりよくできています。20年30年とランニングコストまで考慮すれば、焼杉板は安価で耐久性の高い外壁材と言えるでしょう。

という事で焼き杉板メリットが大きいという事で弊社の長持ちする仕様として認定されました(*´∀`*)

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