ア‌イ‌シ‌ネ‌ン‌の‌特‌徴‌と‌は?‌メ‌リッ‌ト・‌デ‌メ‌リッ‌ト‌も‌ご‌紹‌介!

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アイシネンという言葉を聞いたことがあるでしょうか。アイシネンという存在自体は知っていても、どのように施工するのか、どのような効果があるのかについては、曖昧な認識をしている人も多いでしょう。そこで今回は、アイシネンの概要やメリット・デメリットについて詳しくご紹介していきます。

アイシネンとは?

 

アイシネンとは、カナダ トロント市に本社・工場を持つ外資系の断熱材メーカーが作る建築物の現場発泡吹付けウレタン断熱材です。住まいを持つ上で、重要視されるものの一つに、断熱性能があります。壁や屋根に施す断熱工事において、断熱材の選定は重要な要素の一つです。断熱材には既製品としてのグラスウール材製品やウレタンフォーム製品などと、現場発泡吹付けウレタン材などの現場施工品があります。

参照:https://www.icynene.co.jp/icynene.html

高気密・高断熱を実現する断熱材

 

繊維系の多くの断熱材は繊維の間を空気が透過してしまいますが、アイシネンLDフォームの空気透過量は、米国ASTM基準を下回る0.019ℓ/(s・m2)@75Pa以下。台風並みの負圧をかけても空気を通しません。

アイシネンLDフォームはポリオール(B液)とイソシアネート(A液)の2液を混合させることによって瞬時に約100倍に膨らみ、わずかな隙間にも入り込んで漏気を防ぎます。

参照:https://www.icynene.co.jp/icynene.html

スプレーで施工する発泡タイプ

 

原料を最適に温調・調合し、スプレイヤーが、専用機材で吹き付け作業を行う発泡タイプの断熱材です。アイシネンを吹けるのは、研修を受けて試験に合格したスプレーヤーのみ。高度な知識と技能を修得した認定技術者が現場にて丁寧な施工をするため、その施工にも最高品質を保つことができます。

参照:https://www.icynene.co.jp/icynene.html

アイシネンのメリットとは?

 

空気中に含まれる大量の水蒸気は、対流や圧力差によって空気の移動と共に動きますが、そこに温度差が生じると結露やカビが発生する可能性が高くなります。アイシネンLDフォームは家全体を包み込むように覆い、空気移動による内部結露を軽減し、アレルギーの原因となるカビやダニの発生を抑制します。

また、アイシネンLDフォームは柔軟性が高く、地震などで躯体が動いても構造体に追従して動き、剥離や脱落することがありません。発泡ウレタンが躯体から剥離するとそこに断熱欠損が生じ、熱が逃げてしまいますが柔らかい発泡ウレタンほどその可能性は低くなります。LDフォームはきめ細やかな表面で、指で軽く押しつぶすことができるほど柔らかな発泡ウレタンです。

繊維系の断熱材ではダクトや配管、コンセントボックス廻りなど、隙間なく完全に設置することは困難ですがアイシネンLDフォームはそういった隙間を埋めることで熱エネルギーの損失を防ぎ、光熱費を抑えることができます。夏は涼しく冬暖かい快適な環境を維持できるでしょう。

遮音性・吸音性にも優れている

 

アイシネンが建物の隙間にもきめ細かく充填されることで、建物から伝わる音を減衰させ、外部からの騒音や室内の音も通りにくくなります。 音響透過減衰(S.T.C) 37db吸音率(N.R.C) 70%の性能を持ち、生活音といわれる250~2000Hzの音の約70%を吸音し、外部の騒音は37dB減衰します。

気密・断熱システムでありながら、多彩なメリットを生み出するアイシネン。アイシネンが建物の隙間にもきめ細かく充填されることで、建物から伝わる音を減衰させ、外部からの騒音や室内の音も通りにくくなります。 静かな憩いの場にも音場空間としても使いたいリビングに最適です。

ゆっくりと本を読みたい時もあれば、音楽をたっぷりと聴きたい時もあります。外部からの騒音をシャットアウトしたいし、こちらから出ていく音も防ぎたいが、特別な防音工事まではやりたくないという場合、アイシネンはぴったりなのです。断熱材なのに、本当に付加価値が高いと言えます。

経年変化に強い

アイシネンは経年による著しい 劣化がありません。劣化してしまう断熱材では、どんなに断熱性が優れていても最初だけの効果となってしまいます。委縮や、劣化による性能の低下で、何年か後には高気密でも高断熱でもなくなってしまうのです。アイシネンは収縮や剥がれなどの劣化がなく、業界初の生涯品質保証を実現した高性能の断熱材と言えるでしょう。

アイシネンのデメリットとは?

 

メリットがたくさんあるアイシネンですが、反面、デメリットとなる点もあります。続いては、アイシネンのデメリットについて解説するので、メリットと天秤にかけて、施工を検討してみてください。

コストが高い

 

一般的に、アイシネンは、他の発泡ウレタン系断熱材に比べて、1.5倍くらい費用があがります。アイシネンは耐候性に非常に優れています。参考までに、よく似た断熱材としてあげた4種類の断熱材だと、20年も経てば、粉々になって風で飛んで行ってしまいます。ただ、それを指摘しても、『壁の中に施工するので日に当たる事はないので、心配ない。』と言われるだけでしょう。

問題は価格に差がある事です。賢く家を建てるには、家、全体で見て、さしてメリットではないところに費用をかけ過ぎていないかという事を常に意識しなければいけません。

例えば、アイシネンを 採用するのに、30万余分に費用がアップするのでしたら、その分をそっくりそのままサッシのグレードアップや、換気システムの交換に回すほうが、住環境はずっとよくなります。もっと言うと、アイシネンの断熱性能はとりわけ高いという事はありません。

断熱材の性能を示す熱伝導率(熱の伝えやすさ)は、

  • アイシネン 0,038W/(m・K)
  • アクアフォームNEO 0.026W/(m・K)
  • フォームライトSL50α 0.026W(m・K)

数字だけ見ると、同価格帯の発泡ウレタンと比較すれば、あきらかに見劣りします。

 

シロアリ対策が必要

 

密にスプレーされた空間には虫などが入り込む余地がないのに加え、アイシネン自体には栄養価が無く、食料にはなりません。ただし、白アリが蟻道を作るリスクは完全には否定できないため、対策は別途必要になります。また、ネズミが保温の目的で入り込むことがありますので、ネズミの侵入を許さない措置も必要でしょう。

発泡吹付けウレタン断熱材は簡単に整形することができます。これは、ネズミにとってはこの上無い住処になってしまう可能性があるのです。そんなことにならないためにも、害虫・害獣対策は十分に行っておくことが必要です。

 

まとめ

アイネシンの最大の強みは、生涯品質保証に現れている、経年劣化に強いことです。ただ、他製品との熱伝導率の比較から分かるように、断熱効果には目を引くものは無さそうです。従来の断熱材と比べれば、結露や遮音性・吸音性に対する性能は高いでしょう。また、複数の工務店での評判もよく、性能的には大きな問題はないようですが、やはり高コストなのは否めないようです。

新築・リフォームに関わらず、断熱対策は重要なものに間違いはありません。けれどもそればかりに注目せずに、その他の工事との優先順位なども踏まえ、また複数の専門家や新築・リフォームの経験者の意見も取り入れて検討する事が賢明です。その中の一つとして、アイシネンを加えることは、賢明な判断の一つではないでしょうか。

 

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