気密測定のタイミングと要注意ポイントについて

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気密測定タイミング
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長持ちする家、研究家 瀬崎です。

今回は気密測定のタイミングについて。

先に結論から言ってしまうと、完成後ではなく、工事中にやりなさいってこと。
ただ、これだけだといろいろ間違いも起こりそうなので、もっと詳しく掘り下げていきます。

そもそも気密測定って何のためにするの??

気密測定目的

気密測定をする目的ですが、ズバリ、気密がちゃんととれているか確認するためです。
なので、そもそも気密を取ることに必要性を感じていない人にとっては、
「何それ??やる意味あるの?」ってことに当然なります。

 

実際、気密測定をやっていない会社が大半。
大手ハウスメーカーでも、一条工務店やスウェーデンハウスくらいしか実施していないのが実情です。

 

気密とは、簡単に言うと家の隙間。
「C値」という数字で表します。
C値が小さければ小さいほど、隙間が少ない家です。

 

隙間(C値)が大きければ、外気の影響を受けやすくなり、夏暑く、冬寒くなります。
まあ、当然ですよね。

 

隙間(C値)が大きいと、換気計画もうまくいきません。
ストローでジュースを飲もうと思った場合、ストローに穴があいていると驚くほど吸えないってご存知ですか?
これと換気計画も似ていて、換気扇から汚れた空気を外に排出しようとしても、家が隙間だらけだとうまく空気が逃げていかないのです。

 

隙間(C値)が小さく換気計画どおりに空気が入れ替わるなら、窓を開ける必要はありません。
最低限の数値として、C値1.0以下。
それより数値が悪いと換気計画はうまくいきません。
理想は0.5以下。

 

C値1.0以下を確保できれば、換気計画どおりに空気は入れ替わります。
つまり、猛暑や厳寒にわざわざ窓をあけて空気の入れ替えをしなくていいんです。
自分から不快な室温にし、無駄なエアコン代を払っているわけですから、それをしなくてもいいのは素晴らしい事だと思いませんか??

 

なのに、気密測定している会社って少ないんです・・・

気密測定をしない会社の口癖

気密測定タイミング

先程、気密性を高める重要性についてお伝えしました。
しかし、世の中には「気密なんて必要ねーぜ」という意味不明な発信をしている業界人が少なからずいます。

 

彼らの言い分は、
「気密性を高めた魔法瓶みたいな家は息苦しくて快適じゃないよ。風通しのよい中気密がむしろ暮らしていくには良い」
なんてことを言うわけです。

 

いやいや、気密性が高いので、ちゃんと空気は入れ替わります。
息苦しさなんて感じません。
むしろ、中気密なんてわけのわからない家のほうが空気が淀むし、そもそも暑いし寒いのが現実。

 

まあ、そんなのは論外として、よくあるのがモデルハウスで計測したC値を、さも、あなたがこれから建てる家の数値として話すパターンです。
「モデルハウスでこのC値なんで、わざわざ測らなくていいですよ・・・・」
担当者がこのような説明をして、気密測定をやってくれないかもしれません。
これは要注意です。

 

なぜなら、隙間(C値)は、計算で出すのではなく、「実測」だからです。
現場の中に、気密測定器を持ち込んで、一件一件、2時間程かけて測ります。

 

だから、モデルハウスの数値と同じ数値が出るとは限りません。
というより、出ない可能性のほうが高いのです。
(モデルハウスの場合、良い数値が出るまで何度もやり直しているケースも・・・・)

 

モデルハウスではなく、実際の施工物件で、何度も良いC値を出してきた実績のある建築会社であれば、気密測定をしなくても信用できるかもしれません。
でも、人のやることです。それでも100%ミスがないとは言えません。
あなたが家を建てる際には、できるだけ気密測定を実施することをおすすめいたします。

気密測定をするタイミング

気密測定タイミング

では、気密測定をどのタイミングで行えばいいのか?
今回の中心テーマについてお話します。
冒頭で、「完成後ではなく、工事中にやりなさい」って言いました。
これを聞いて、完成後にやらないと工事中に測ったよりもC値が悪くなっていても気づかないじゃないかという意見もあるかと思います。
たしかにその通り。

 

気密性能の確保という意味においては、BESTは、「工事中に測って、完成後にも測る」という2回計測が一番だと思います。
しかし、気密測定の相場は1回5万円程度。
2回測ると10万円。
1回計測に比べて、5万円もコストUPです。
なので、費用面も負担も合わせて考えると、工事中に1回測るのが良いんじゃないかと思っています。

 

完成後に1回測るという会社が多いと思いますが、それだと結果を知るだけになってしまいます。
もう家が完成してしまっているので、数値がいま一つでも、どこに隙間があるのかを探す事が困難。
「この家、なんかC値いまひとつだったね・・・」で、終わりです。

 

これが工事中の計測なら改善が可能。
経験を重ねてくると、隙間の場所まで、おおよそ見当がつくようになります。
気づかずに出来ていた隙間も発見することができます。
この隙間を埋めるか埋めないかで、その家に住む人の一生分の光熱費に影響を与えるんですよ!
なので、工事中に気密測定を実施するメリットは計り知れません。

 

ただ、ここで非常に重要な注意点があります。
それは、「すべての穴を開けた後に気密測定を行う」ということ。

 

普通に考えれば当たり前なのですが、気密測定した後で、排水管が家の内外を行き来したり、外から電気の線を入線するために、気密シートに穴開けたりすれば、当然数字が悪くなる可能性が出てきます。
読者さんからの質問で知りましたが、C値が悪くなるのが嫌なので、気密測定が終わるのを待って、それから電気の穴を開ける会社もあるそうです。

 

それって、気密測定してる意味ないですね・・・
まじでお金の無駄。
ちょっと専門的な言葉を使うと、気密ラインを確保できた時点で、気密測定を行うのがBESTです。

気密ラインとは?

気密ラインとは、建物を覆っている気密の線。
・気密シート
・気密テープ
・ウレタン
・構造用合板
・基礎
・コーキング などなど
様々な材料で、空気を遮断します。

工法によって気密ラインは変わります。

 

ざっと3例ほど



実際には、もっと多くのバリエーションがあります。
気密ラインを行き来する配管や配線廻りはしっかりと気密処理します。
ちなみに、壁面の気密を気密シートで確保する場合は、コンセントBOX廻りの気密処理もすべて終わらせる必要があります。

 

繰り返しますが、気密ラインが確保できたなら、できるだけ早く実施するのがBEST。
工事は進めば進むほど、隙間を見つけるのが難しくなります。

 

ちなみに、気密ラインを連続させることに失敗することが多いのが、床断熱のユニットバス廻りです。


上記は、ユニットバス周辺で、気密ラインがとぎれてしまう例。
このケース非常に多いです。
床下の空気が室内にガバガバ入ってきます。
夏暑く冬寒い家が完成です・・・

こちらは、ユニットバスを気密ラインの外部にしてしまう例。
これも多いです。
この場合、いちおう気密ラインは通っていますが、ユニットバスが家の外にあるので、風呂の水がすぐに冷めてしまいます。
光熱費が無駄無駄無駄ー!ですので、当然オススメできません。

最後が理想の納め方。
気密ラインをしっかり確保しつつ、ユニットバスも気密ラインの内側に入っています。
ユニットバス廻りをしっかり気密できる業者なら任せて安心です。

ユニットバス廻りの気密工事の方法だけで、ブログ1記事書けるくらいネタはあります。
ただ、一般の方がそれを覚える必要はないです。

「ユニットバス周りの気密はどのようにお考えですか?」
と、検討中の建築会社に訪ねて見てください。
サラッと回答してくれれば、気密工事がよくわかっている会社。
「え?何の事ですか???」という顔をされたら、その反対。

それだけ知っておけば十分だと思います。

まとめ

・高い気密性は住環境を良くし光熱費を安く抑えるのに役立つ。
・気密測定は実施すべし
・気密測定は気密ラインができた時点で実施べすし
・工事中に1回測るのがコスパよし
・C値1.0以下でないと意味なし。
・ユニットバス廻りは特に注意。

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