リビング階段のメリット&デメリット (高気密・高断熱住宅版)

 
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長持ちする研究家 瀬崎です。

今回は好き嫌いが分かれるリビング階段について。
メリットもデメリットもあるので、事前に家族で話し合うのが望ましいですね。
そのあたり、解説していきます。

リビング階段のメリット

外出時に、必然的にリビングを通る必要があるので、外出の時間や様子が確認できます。

「朝から、すごく楽しそうやな~。」
「あれ、ちょっと元気ないな?」
「なんか機嫌悪そう・・・」
「こんな遅くに帰宅!」

などなど。

更に、リビング階段には開放感があって、おしゃれな上に、心理的な壁も取り除かれることとなります。

 

天井が高く壁が少ない空間は、圧迫感や閉塞感を感じさせないので、気持ちの面で余裕が生まれます。
上を見上げれば天井が低い、そんなありがちな悩みが解決しますから、リビング階段は思いの外得られるメリットが大きいです。
日本ではまだまだ一般的ではないので、リビングに階段があるとなると、それだけでおしゃれ感がUP。
来客者に与える印象が根本から変わりますから、地味な印象を何とかしたい場合にも最適です。

 

開放感のある空間使いをするので、全館空調を採り入れると効率的に空気の流れが作り出せます。
空気の鮮度は、人の集中力に関わるといわれているので、常に新鮮な空気が入れ替えられる全館空調は狙い目です。
一般的な住宅だと、全館空調を採り入れても効果が限定されてしまいますし、本当の意味で効率的な換気が行えるかは疑問です。

 

その点、リビング階段は下階と上階を妨げるものないので、全館空調に最適な空間の使い方が実現します。
子供部屋にも新鮮な空気が送り込めますから、勉強も遊びも集中できるようになるでしょう。
さらに、全館空調の恩恵を受けるには、リビング階段だけでなく吹き抜けも設置することをおすすめします。

 

ただ、その場合は、ある程度の断熱&気密性能が必要不可欠。
Ua値は、HEAT20のG2グレードが目安。C値は0.5くらいほしいですね。
*何の事かわからない人はこの記事を読んで下さい。
→全館空調の評判が知りたい?それならHEAT20を知っておこう!

 

また、ダイニングで作っている料理の香りが自然と2階にも届くことから、声を掛けなくても家族が下に下りてきます。
これはリビング階段ならではの魅力で、一般的な戸建てや平屋では得ることが難しいメリットです。
香りで誘うのではなく、明確に呼び掛けたい時にも、リビング階段なら開放感があるので声が良く通ります。
何度も声を掛けないと答えない、そういったイライラの原因がなくなりますから、いうことを聞かずに手を焼いている子供がいる時にも役立ちます。
家族の顔が自然と見られたり、リビングに集まるようになるのは、核家族化が当たり前になった現代人にとって新鮮です。

 

実用面のメリットを挙げるなら、階段の下のスペースが収納に使えたり、椅子がなくても階段に腰掛けられるなどです。
収納スペースは階段の設置場所によりますが、上手く作るとちょっとした物置代わりになります。
階段をベンチにする使い方は、小さな子供が親の顔が見えるところでお絵かきをしたり、本を読むなどの活用に結び付きます。
木製で天然素材の階段を用いれば、足裏で感じられる質感や手触りが良くなるので、つい触りたくなるはずです。

 

そのような感覚的な要素も、子供を惹き付ける切っ掛けになりますから、文字通り自然と集まりたくなるリビングになるわけです。
子供が集まるリビングは賑やかですし、大人も顔が見られる安心感やコミュニケーションの取りやすさによって、いつの間にか足が向くようになるでしょう。
リビングで勉強する子は頭がよくなるっていいますしね。
階段の踊り場にカウンターを設ければ、リビングで集まる家族と繋がりながら、自分の作業ができるスペースを確保することもできます。

 

いつのまにか、家族がリビングに集まっているっていいと思いませんか?
「イッテQ」を見ながら、出川の英語を聞いて笑ってる子供に向かって、
「いやいや、アレは凄いんやで、気持ちと行動力があれば、言葉は通じるってこと。恥ずかしがらずに行動することが大事なんや!」
などと、サラッと大事な事を教育したりできるわけです。

それぞれが自分の部屋に閉じこもってしまったら、コミュニケーションは何も生まれません。
強制しない一家団らんが実現するという意味では、リビング階段の影響は見逃せません。
無駄なく使える機能性も両立できるので、こういったメリットに魅力が感じられるなら、前向きに検討してみる価値は十分あります。

リビング階段のデメリット

開放的でおしゃれなリビング階段ですが、その開放感故にいくつかのデメリットもあります。
メリットのところで触れた内容とカブりますが高気密・高断熱住宅であることが前提です。
もし、性能がそれ程でもない住宅の場合、コールドドラフトが発生します。
*コールドドラフト…不快な冷たさを感じさせる気流
空気は暖かい方が上に、冷たい方が下に下りる性質がありますから、リビングに冷たい空気が流れ込んできます。

 

特に足元が冷えるようになるので、フローリングの床だと直に冷たさが伝わりますし、暖房を付けても足が冷えたままということになりかねないです。
リビングを一生懸命に暖めても、次々と冷たい空気が上からやってくるので、冬場はその対策が必要となるでしょう。
といっても、階段にドアをつけるくらいしかないのですが、そんなことしたら開放感やオシャレさは台無し・・・
また、足元が寒いといわれれば、子供は一家団らんで集まるどころか自室にこもってしまいます。
つまり、リビング階段設置は、高気密・高断熱とセットで考える必要があるとしか言えません。

 

リビング階段のデメリットは、断熱性能に絡む問題だけではありません。
プライバシーに関しても考慮する必要があります。
それは、子供目線にたつと、プライバシーがなく監視されているかのような印象を受けることです。

 

親にとっては見守れるので良いですが、年頃の子供はプライベートな空間を求めるもので、常に見られていると疲れてしまいます。
自分の子供の頃を思い返しても、そうじゃないですか?
プライバシーを軽視してしまうと、余計に親の目が届かないところで秘密を持ち始めますから、気が休まる配慮をしておきたいものです。
それと、自分のプライバシーも保ちにくくなるというのも知っておいて下さい。
これ、意外と盲点です。

 

開放的で顔が良く見えるようになるということは、来客がある度に家族が顔を合わせる可能性が高まります。
お父さんが、休日にゆっくりしようと思っても、子供が友達や彼氏を連れてきたり、奥さんのママ友がやってくるかもしれません。
パジャマのままゆっくりしたくても、家族が許してくれないことだってありえます。

うーん、想像できます。((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

 

対策としては、空間や時間において上手く区切りを付けることです。
空間的な区切りとは、カーテンのように区間を遮ることのできるアイテムを指します。
完全に区切れるわけではありませんが、心理的な境目を作ることができたり、空間が分けられるので効果的です。
時間の区切りは、家で遊んでも良い時間であったり、帰宅に関する決まりといったものです。
明確なルールがあれば、子供はメリハリを持って遊べますし、友人も帰るタイミングが掴みやすくなるので、このような工夫をすることをおすすめします。

 

開放感から生じるプライバシーの悩みは、実は大人にとっても無視できない要素で、後ろめたい秘密を持っていない人でも、包み隠さずに知られてしまうのは嫌なものです。
聞かれたくない鼻歌が聞こえてしまったり、避けることのできない生活音が伝わったりと、音だけでも何かと気になることが多くあります。
神経質な人にとっては、四六時中音が伝わっていないか気になるので、イライラしたり気が休まらなくなります。
子供なら、自分の遊びに夢中になって些細なことは気にならないでしょうが、思春期を向かえた子供は周りの目が気になるので、小さな音でも集中力が途切れます。
2階のホールまでは開放的で、そこから先は各部屋にドアがあってプライバシーが保てるようにするなど、工夫が必要です。

 

また、リビング階段は開放感やデザイン性を重視するあまりに、子供の利用を考えると安全性に欠ける場合も多いです。
予めルールを定めておいて、子供に決まりを守らせることになるでしょう。
例えば、手すりの上にのぼって遊ばない、あるいは足元を良く見ながら階段を下りるなどです。
小さな子供はいうことを聞きにくいですから、ルールを守らないとどうなるか、分かるように伝えることが肝心です。
場合によっては、子供が大きくなるまでの間、転落防止のネットの設置も検討したほうがいいかもしれませんね。

リビング階段の種類

ここまで「リビング階段」のメリット&デメリットについて解説してきましたが、「リビング階段」と言っても、いくつか種類があります。
なかでも主要な4種についての特徴を解説していきますので、参考にしてみて下さい。

木製ストリップ階段

 

数あるリビング階段の種類の内、木製ストリップ階段は真っ直ぐ直線的な階段を指します。
このタイプは段と骨組みが剥き出しになっていて、収納スペースは設けないのが一般的です。
木製なので強度が心配ですが、厚みのある板や骨組みが使われるので心配無用です。
むしろ、木の温もりを感じることができたり、ナチュラルな雰囲気が楽しめるようになっています。
また、隙間が大きく視線が抜けますので、リビングを広く感じさせることができますし、その隙間から暖房や冷房を行き来させることができますので、全館空調と相性抜群です。

木製階段(箱型)

木製階段(箱型)はその名の通り、段が箱のように見えることから箱型と呼ばれます。
木製ストリップ階段とは違い、骨組みは表に表れない構造ですから、開放感という意味ではいまひとつ。
それでも、上階と下階を繋ぐリビング階段なのは間違いなく、家族のコミュニケーションを促進してくれます。
収納スペースを設けたい場合は、荷物を上手に隠せるという意味で、こちらの木製階段(箱型)を選ぶのが一般的です。
ただし、後から収納スペースを作るのは難しいので、設置前に盛り込んでおく必要があるでしょう。
最近の住宅では、おそらく最も採用されている階段だと思います。

鉄骨階段

鉄骨階段は名前からも分かるように、鉄製の骨組みを使っているのが特徴です。
鉄骨は木材よりも強度がありますから、骨組みを細くシャープにできる点が最大の魅力。
段の部分は木製ストリップ階段と同様ですし、横から入り込む空気を妨げないので、とても開放感のある見た目となります。
また、デザイン自由度が高くセンスを圧倒的に見せつけることが可能。
建築家のオシャレなリビングなどでは、階段のデザインは核となる部分ですので、鉄骨階段の採用率は非常に高いです。
問題は価格。木材よりも高価な鉄骨を使うことになるので、コストアップは避けることができません。
また、デザイン性を重視するあまり、安全性に問題があれば非常に危険です。
その為、デザイン偏重にならず、同時に安全面や、耐久性等も考えてくれるような信頼できる建築会社に施工してもらうことが重要です。

螺旋階段

螺旋階段は回転しながら上り下りする階段のことで、直線的な階段とはまた違ったおしゃれ感があります。
普段は階段というよりもオブジェのような存在感を放つので、リビングにあると格好良く感じられます。
また、構造の特性上設置面積が小さく済みますから、他のリビング階段が取り付けられない場合でも、この螺旋階段ならチャンスが残ります。
色選びや組み合わせ次第で、案外和風の住宅にもマッチするので、住宅の種類に限らず検討してみてもいいですよ。
ただ、細身の骨組みを使う都合上、鉄骨階段と同じくコストアップが一番の問題で、凝ったデザインや2階以上となると費用がネックになります。

まとめ

高気密・高断熱住宅にする事が大前提。
リビング階段はどれも一長一短がありますが、開放感が得られる共通点が備わりますし、選択肢が豊富なので比較・検討に値する。
単に昇降するという目的だけでなく、

・空調の効き目、
・家族とのプライバシーの取り方
・リビングのデザイン性を強烈に左右するおしゃれアイテムでもある。

じっくり検討してみて下さい。

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