木製玄関ドアって知ってる?メーカーやメンテナンス性などを調べてみた

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木製玄関ドアとは?

玄関ドアは家の風格を決めるもの

みなさんは家づくりを計画する際、玄関ドアの材質にこだわったことはありますか?
玄関ドアは出入口としての機能だけでなく、その家の風格を決めるような役割を持っています。

各メーカーからさまざまな玄関ドアが販売されていますが、今回は話題の「木製玄関ドアについて調べてみました。家づくりをとことんこだわりたい方や、家の雰囲気を変えたい方にこそ読んでほしい記事になってますので、ぜひ最後までご覧ください。

 

木製玄関ドアの特徴①経年美を楽しめる

経年美を楽しめるのは木製玄関ドアならではの特徴です。

時を重ねることで、他材質のドアには出せない美しさと存在感を増していきます。

金属のドアに傷がつくといかにも見劣りしてしまいますが、木製のものだとそれがとなります。

また、ワックスを塗り重ねることで、新品の木には出せない色の深みとツヤが生まれます。

毎年少しずつ変化していく様子を楽しめるのは、木製玄関ドアだけが持つ魅力です。

 

木製玄関ドアの特徴②開閉音が心地よい

扉を開け閉めする度に、木製玄関ドアならではの木の音色を楽しむことができます。

先入観で「ギイイ…バタン」という不快な音を想像される方もいますが、

実際は温かみのある心地よい開閉音です。

 

木製玄関ドアの特徴③長持ちする

意外に思われる方もいるかもしれませんが、木は非常に長持ちします。

何百年前の神社仏閣が今なお存在していることがその証拠ですね。

もちろん、定期的なメンテナンスは必要です(詳しくは後述します)。

しかし、人間がたまに手をかけてやるだけで木は驚くほど長持ちします。

それどころかますます美しくなっていきます。

持続可能な社会へのシフトが叫ばれる現代において、長持ちする木材は非常にエコな住宅資材です。

 

木製玄関ドアの特徴④断熱性能が高い

木製玄関ドアは断熱性能に優れています。こちらも詳しくは後述します。

 

木製玄関ドアの主要メーカーは?

ユダ木工

ユダ木工は、1924年に創業した広島県廿日市(はつかいち)市の木製ドア専門メーカーです。「使い込むほどに美しい、年を経るほどに豊かな表情を持つ。手入れしながら愛着を深めてゆける、そんな扉を造り続けたい。」という思いのもと、経年美を楽しめる美しいドアを作り続けています。

テイストや形の違う4つのシリーズを展開し、カラーバリエーションも豊富です。
標準塗装にはひまわり油ベースのドイツ製自然塗装を使っています。再塗装のサイクルは短いですが、『誰でも簡単に日曜大工レベルで再塗装が可能』なのが最大のメリットです。

価格は断熱性能やグレードによって50万前後~70万円台です。
引き戸タイプもあり、そちらは80万~円となっています。

 

  なお、以降を含め、価格は2022年1月現在のものを引用しています。最新価格や実際の取付にかかる費用はメーカーや工務店にお尋ねください。

 

ガデリウス

ガデリウス(GADELIUS)は、1890年にスウェーデンで創業したスウェーデン外資専門商社です。「物質的な豊かさよりも、本物と長く付き合うことを選ぶ」というスウェーデンに古くから伝わる価値観のもと、さまざまな建築資材を輸入販売しています。

「スウェーデンドア」という名称の木製玄関ドアは、洗練された北欧デザインと、温かな木の質感が特徴です。

また、日本より気候の厳しい本場スウェーデンの職人によって作られたドアということもあり、非常に断熱性能に優れています。
採用している木材は別名「本チーク」ともいわれるミャンマーの高級チークです。

美しく、耐久性に優れています。
カタログを見るとカラーバリエーションが無垢とホワイトの2色しかないように見えますが、現場で好きな色に塗れるので問題ありません。

スウェーデンが大元の会社ですが、日本法人の本社が東京にあります。神戸にも支店があるので、何かあった際も対応面は安心です。

価格は大体60万円前後で、デザインやグレードによっては100万円を超えるものもあります。

 

キムラ

キムラは1946年に創業した住宅資材総合商社です。札幌本社ですが全国に営業所を展開しています。
自然素材を使ったプライベートブランド「Skog(スコーグ)」を展開し、その中で「Tc-3ドア」という木製玄関ドアを扱っています。
北欧ノルウェーから技術提携を受けて作られたドアは、気密・断熱性能に優れています。
クラシック風からシンプルでモダンなデザインまで、幅広いレパートリーの中から選べるのも嬉しいです。

価格は50万円前後。耐火性タイプは62~68万円です。

 

チャネルオリジナル

チャネルオリジナル株式会社は1998年に創業した横浜本社の建築資材会社です。

「本チーク」を使ったオリジナル玄関ドアの特徴は「シンプルさ」+「横ライン」。どんなイメージにもすっきりとマッチし、木製玄関ドアのデザインとしては類を見ないデザインです。
青森ヒバや秋田杉を使った「木鯨(もくげい)」という木製断熱玄関引戸もシリーズ展開しています。純和風の住宅から現代建築まで、さまざまな様式の住宅に合うモダンな和風デザインが人気です。

価格は標準のオリジナル玄関ドアが64万5千円、防火タイプが72万5千円です。
「木鯨」シリーズはオーダーメイド販売のため、別途見積が必要です。

 

プレイリーホームズ

プレイリーホームズは1990年創業の長野県の会社です。世界各国から木質建材および木材を輸入し、日本のニーズに合わせて国内加工・生産をしています。
木製玄関ドアの「ユーロトレンドG」は、スウェーデンの高い断熱気密性能と、日本で培われた高い安全性能をあわせ持っています。
シンプルデザインで優しい色合いが特徴です。

北欧パイン材が使われた木製玄関ドアが主製品で、価格は30万円台からあります。

 

木製玄関ドアの気になるメンテナンス性は?

木製玄関ドアの塗装について

先にも述べたように、木製玄関ドアにお手入れは欠かせません。
塗装が取れてしまったり、劣化してしまった場合は再塗装が必要です。

【メンテナンス時期の目安】
ドアの表面が少し白っぽくなったり、ツヤが無くなってきたタイミング。
※長時間の直射日光が当たったり、雨水がかかるドアはこまめな再塗装が必要です。

【方法】
メーカーによって推奨方法はさまざまですが、基本的には表面をやすりがけ→出た粉をふき取る→塗装→余分な塗料をふき取り→乾燥という工程になります。
液だれには注意が必要ですが、家庭で簡単にできる作業です。もちろん専門業者に依頼もできます。

 

木製玄関ドアのワックスについて

無塗装のドアでもワックスによるお手入れが必要です。
クリアワックスという、透明で、塗布によって撥水・防腐・防カビ・防藻の性能を付与するものを使います。

【メンテナンス時期の目安】
どのメーカーも定期的なお手入れを推奨しています。
前回のお手入れからあまり日がたっていなくても、かかった水が弾かれずに木に染みていくようなら早急にお手入れしてください。

【方法】
メーカーごとに水晶の方法がありますが、基本的にはクリアワックスを浸み込ませた布切れで、すり込むように塗布し、最後に拭き取るという作業になります。細かい部分まですみずみ塗り、しっかり拭き取ることがムラ無く仕上げるコツです。

 

メンテナンスの手間はデメリットなのか?

このように、メンテナンスに手間がかかるのは木製玄関ドアの注意しなければいけないポイントです。
しかし、革製品と同様に、お手入れをする度に深い色艶が現れるのが木製玄関ドアの特徴であり醍醐味でもあります。

それに、もし一時的にメンテナンスできず劣化してしまっても、

もう一度みがき、再塗装して、美しくよみがえらせることができるのが木のドアの優れた点です。
メンテナンスは決してデメリットではなく、手をかけたものが美しくよみがえるという喜びを私たちに与えてくれます。

それに、メンテナンスといっても基本的には2~4か月おきのワックスがけがメインです。

ドアは面積が広い分少し大変ですが、家の家具やフローリングのワックスがけと一緒に行うとよいでしょう。

 

木製玄関ドアってハンズフリーの電子キーはあるの?

次に気になるのが機能性の部分。
木製玄関ドアに、便利なハンズフリーの電子キーは搭載できるのでしょうか?

結論から言うと、ハンズフリーの電子キーをドア本体に事前搭載できるのは現時点でユダ木工のみです。しかし、他社の木製玄関ドアにも、後付けで設置は可能です。

ユダ木工の「らくらくハンズフリーキー」は、「IDヘッド」を携帯していればハンドルのボタンひとつで施解錠できます。2ロック式で防犯性が良く、カギの開け閉めに応じてLEDの光と確認音で知らせてくれるため、施錠し忘れの心配も減る便利な設備です。

 

ユダ木工以外では、「キュリオロック」という後付けのスマートキーを設置することでハンズフリー施解錠が可能になります。スマートフォンと連動しているため、ドアに近づいただけでカギが開く優れものです。

またスマートスピーカーからも施解錠できます。非常にハイテクです。設置には両面テープを使うため、大切な木製ドアに穴や傷をつける心配もありません。

機能や実際の口コミについては以下のブログ記事にまとめていますので、参考にしてみてください。

【キュリオロックが玄関のリモコンキーでオススメ過ぎた!!口コミ、評判はどうなの?】

キュリオロックが玄関のリモコンキーでオススメ過ぎた!!口コミ、評判はどうなの?

 

木製玄関ドアって断熱性能はどうなの?

 

最後に気になるのが断熱性能です。
結論から言うと、木製玄関ドアの断熱性能は、一般的な他材質の玄関ドアに比べて非常に優秀です。

そもそも木は、もともと熱伝導率(熱を伝える力)が比較的低い材質です。その証拠に、日本よりも寒い北欧ノルウェーやスウェーデンでは木製の玄関ドアがよく使われています。

家の各部の熱の伝えやすさを表す熱貫流率(U値)の数値で比較してみましょう。
(U値は数値が小さければ小さいほど高性能です)

大手住宅建材メーカーLIXILの樹脂製ハイグレード高断熱ドア「グランデル2」は、U値=0.89~W/㎡Kになっています。
一方、ユタ木工の木製玄関ドアの熱貫流率は超断熱タイプでU値=0.82W/㎡Kです。
ガデリウスのスウェーデンドアは、そのさらに上をいくU値=0.77W/㎡Kという数値を叩き出します。

意外な数字にびっくりされた方も多いかもしれませんが、このように木製玄関ドアは非常に断熱性能に優れています。
製品のグレードにもよりますが、家の断熱性能を高めるというサブ目的で木製玄関ドアを採用するのもありではないでしょうか。

 

まとめ

本記事では木製玄関ドアの特徴やメーカーの紹介、およびメンテナンス性や断熱性について調べたことをまとめていきました。

10年、20年と大切に育てた木製玄関ドアの存在感、気品さ、格好良さは目を見張るものがありますね。断熱性能に優れているのも非常に魅力的です。

 

なお、木製玄関ドアは、家のリフォームを検討されている方にもおすすめです。ドアを交換するだけで家全体の雰囲気がガラリと変化しますよ。

 

家のどの部分にお金や手間をかけるかは人それぞれです。

素材や質感に人一倍こだわりのある方、家をイメージチェンジしたい方は、ぜひ一度木製玄関ドアを検討してみてください。

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