【省エネ住宅を建てる】OMソーラーとは?太陽光発電との違いや評判など

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姫路エリアで省エネについて考える、クオホームの本田です。

近年はZEH住宅をはじめとした、省エネを考慮した住居づくりが注目を集めています。

大きな理由のひとつとして、省エネに関する制度の基準が、法改正により底上げされているからです。

日本はまだまだ世界に比べて省エネ基準が低いため、今後もさらに厳しくなっていくことでしょう。

そこで今回は、省エネ対策のひとつ「OMソーラー」についてお話ししていきます。

「OMソーラーとは何か?」
「太陽光発電とどう違うのか?」

その他、OMソーラーを導入するメリット・デメリット、費用などについて詳しく解説していきます。

2025年以降に新築を検討している人は以下の記事も参考にしてください。
【2025年以降に家を建てる人はチェック】高気密・高断熱が義務の時代に

余談ですが、OM=「おもしろい、もったいない」の頭文字を取っているそうです。

OMソーラーとは?

そもそも「OMソーラーとは、どのようなシステムなのか?」知らない方もいるでしょう。

OMソーラーとは、太陽光の熱を蓄え、冷暖房・換気・給湯などに活用する変換システムです。

別名「太陽熱空気集熱式パッシブソーラーシステム」と呼ばれ、屋根の太陽光パネルで集めた熱を床下の基礎コンクリートに蓄えます。蓄えた熱を床暖房や給湯など、生活を豊かにするためのエネルギーへと変換する仕組みです。

冬の寒い日でも、OMソーラーを活用すれば昼間に集めた太陽熱によって、快適な温度で過ごせます。

OMソーラーは、建築家の奥村昭雄氏が、建築物と環境の関係性を鑑みて考案したシステムです。1987年に静岡県浜松市に「OMソーラー株式会社」を設立し、以降は加盟店を増やして全国にOMソーラーを普及させていきました。

地球温暖化や脱炭素化が推進されている現在、OMソーラーを導入した家づくりを検討するお客様が増えています。

OMソーラーと太陽光発電の違い

OMソーラーと太陽光発電を混合される方がいますが、2つのシステムは全く異なるものです。

太陽光発電は、熱エネルギーを電気エネルギーに変換して活用します。風力発電や火力発電のように、太陽熱を活用して電気を発電する発電システムです。

対して、OMソーラーは太陽熱をそのまま活用します。そのため、太陽光発電に比べてエネルギー効率がいいシステムです。

太陽光発電は熱エネルギーを電気エネルギーに変換するため、生活電気として活用できます。しかし、OMソーラーは熱エネルギーをそのまま活用するため、冷蔵庫や掃除機を稼働させる電気を生み出せません。

OMソーラーはあくまで太陽光で集めた熱エネルギーを、生活に役立てるシステム。
太陽光発電との大きな違いは「電気を生み出さない」ことと「エネルギー効率が良い」ことの2点です。

「電気エネルギーを生み出せないなら、OMソーラーより太陽光発電の方がいいのでは?」
と、考える方もいます。

しかし、太陽光発電は電気を溜める蓄電システムと併用しないと、費用対効果が悪いシステムです。

時間がある方は、次の太陽光発電をオススメできない理由について解説した動画を、ぜひご覧になってください。

\動画:【性能】太陽光は何故オススメしないのか?/

主なOMソーラー種類とは?

※写真はソーラーパネルのイメージです

OMソーラーは主に「OMソーラー」「OMクワトロソーラー」「OMX」の3つの種類に分類されます。
それぞれOMソーラーの種類によって、熱エネルギーの活用方法や熱効率が異なるため、違いを知っておくことが大切です。

ZEH住宅やOMソーラーの導入を検討している方は、3つの種類の違いを把握しておきましょう。

OMソーラー

OMソーラーとは、屋根に設置した太陽光パネルで、太陽光発電を行いエネルギーを還元するソーラーシステムです。
太陽光の熱を床に送り、暖かい空気が上昇する特性を活かして床暖房で家中を温めます。
また、OMソーラーを稼働している間は、常に換気をしているため室内の空気を循環できるので、換気性能が高いです。

家庭で使うエネルギーの約半分は、暖房や給湯による消費量が占めているため、OMソーラーを導入すれば光熱費を大幅に削減できます。
暖房や給湯に必要な温度は、約20〜40度ほどなので電気やガスを使わなくても、太陽熱で十分代用可能です。

OMソーラーは3つの種類のなかで、最もポピュラーなシステムとして全国で導入されています。

OMクワトロソーラー

OMソーラーの種類の1つとして、OMクワトロソーラーがあります。
OMクワトロソーラーは、OMソーラーと太陽光発電の特徴を兼ね備えたシステムです。

「OMソーラーと太陽光発電の違い」で、OMソーラーは電力を生み出さないと言いましたが、OMクワトロソーラーは電力を生み出します。

発電で生じる熱も発電パネルで吸熱し、再利用できるため無駄なくエネルギーを活用できます。
太陽光発電で生じる熱エネルギーを吸熱して電気エネルギーに還元できるため、消費電力をゼロにすることも可能です。

床暖房・換気・給湯だけでなく発電もできるOMクワトロソーラーは、OMソーラーの種類の中でも利便性が高く人気があります。

OMX

OMソーラーやOMクワトロソーラーは、主に熱エネルギーを暖房に活用するシステムでした。
もう1つのOMソーラーシステム「OMX」は、従来の暖房機能に加えて冷房機能が備わったシステムです。

OMXは温度リズム機能が搭載されており、年中快適な室温に調整できます。
そのため、冬だけでなく夏のエアコン消費電力を節約でき、省エネ性に優れたシステムです。

OMソーラーのメリット

※写真はソーラーパネルのイメージです

太陽光を熱エネルギーに変換できるOMソーラーは、次の3つのメリットがあります。

  • 省エネ効果が高い
  • 光熱費を節約できる
  • 快適な温度で暮らせる

それぞれについて深掘りしていきます。

メリット1:省エネ効果が高い

OMソーラーは太陽光を活用するため、省エネ効果が高いメリットがあります。

OMソーラーは火力発電や水力発電、原子力発電など有限なエネルギーを活用せず、太陽がある限り無限に活用できるシステムです。

太陽光発電と同じく、晴れの日が続けば太陽熱を生活エネルギーに還元できるため、不要な電力を消費しません。

そのためOMソーラーは省エネ効果が高く、地球温暖化防止に繋がるエコシステムです。

メリット2:光熱費を節約できる

OMソーラーは地球環境に優しいだけでなく家計にも優しい節約効果が期待できるメリットがあります。
電気を使って暖房や床暖房・給湯などを行うよりも、太陽熱を活用した方が経済的ですよね。

すでに実感されている人もいると思いますが、光熱費は、円安や世界的情勢の影響を受けやすいです。

電気代が値上がりして困っている人もいるでしょう。そういった場合には、光熱費の節約効果があるOMソーラーの導入が推奨されます。

OMソーラーを導入すれば、冬の消費電力の約半分を補うことができ、毎月の光熱費を大幅に削減できるでしょう。

光熱費がかからない家についてはこちらでも解説しています。

関連記事:光熱費のかからない家を建てる方法!光熱費の節約術についても解説

メリット3:快適な温度で暮らせる

OMソーラーを導入するメリット3つ目は、快適な温度で暮らせることです。

OMソーラーを活用すれば、寒い冬の日に暖房を使わなくても快適に過ごせます。

また、先述したOMXを導入すれば、冬だけでなく夏の冷房による消費電力を賄えるため、年中光熱費を気にする必要はありません。

家は人々が密に関わる生活環境です。家の温度を快適に保つことは、日常生活を豊かにすることにつながります。
毎日を快適な温度で過ごせるようになれば、健康的な生活を実現できるでしょう。

OMソーラーを導入すれば、夏は涼しく冬は暖かい室内で健康的な生活を送れます。

OMソーラーのデメリットとは?

OMソーラーの導入を検討している方は、メリットだけでなくデメリットを確認しておきましょう。
OMソーラーを導入するデメリットは、次の3つです。

  • 初期費用がかかる
  • 他の暖房器具が必要なケースもある
  • 家の断熱性・気密性も求められる

それぞれのデメリットを把握してから、OMソーラーの導入を検討してみてください。

デメリット1:初期費用がかかる

OMソーラーのデメリットは、導入に初期費用がかかることです。
光熱費を削減して日々の家計を助けるOMソーラーですが、無料で導入できる訳ではありません。

OMソーラーの導入には、平均的に約200万〜300万円ほどの工事費がかかります。
※参考:OMソーラー株式会社|よくある質問

導入するために数百万円単位の初期費用がかかるため、家計の出費を抑えたい方にとって気軽に導入できるシステムではありません。

詳しい費用はOMソーラーを取り扱っている工務店に確認する必要がありますが、導入に約200万〜300万円ほど初期費用がかかってでも、メリットのほうが大きいと感じた場合には、前向きに検討してみると良いでしょう。

デメリット2:他の暖房器具が必要なケースもある

OMソーラーのデメリットは、他の暖房器具が必要なケースもあることです。
晴天が続いて太陽熱を十分に確保できれば問題ありませんが、OMソーラーで得られる熱だけでは快適な温度を保てない場面もあります。

特に雨天や曇りの日が続いた場合は、十分な熱エネルギーを確保できず他の暖房器具が必要になるでしょう。
せっかく高額な初期費用を支払って導入しても、他の暖房器具を活用していては費用対効果が悪くなってしまいます。

OMソーラーは万能の暖房システムではないため、導入する際には他の暖房器具との併用を考慮しておきましょう。

お住まいの地域によっては向かない可能性もあります。

デメリット3:家の断熱性・気密性も求められる

OMソーラーのデメリットは、家の断熱性・気密性も求められることです。
OMソーラーだけでなく他の暖房器具でも、家の断熱性・気密性が低ければ部屋の温度が下がりやすくなります

せっかくOMソーラーを導入しても、断熱性・気密性が低い家では暖かい空気を外に逃してしまうので意味がありません。

快適な温度で暮らすためには、優れた暖房システムを導入する前に、家の断熱性・気密性を高めることが重要です。

OMソーラーを導入する前に、断熱性・気密性を高めるリフォームを検討してみてください。

季節別:OMソーラーの活用事例

OMソーラーがどのような仕組みで、日常生活に役立つのか確認しておきましょう。

活用事例を確認すれば、OMソーラーを導入するべきか検討する材料になります。

冬と夏の季節ごとのOMソーラー活用事例を紹介しますので、参考にしてみてください。

冬のOMソーラー活用事例

OMソーラーは冬の暖房・給湯・換気に活用できます。屋根で集めた太陽の熱をファンを通して床下に送ることで、床暖房で家全体を温める仕組みです。

冬の脱衣所は寒く、お風呂に入ろうとリビングから移動した際に寒さで震えた経験がある人もいるのではないでしょうか。”急激な温度差”は、とくに高齢の方や心臓が弱い方は、冬場のヒートショック現象で身に危険が及ぶ危険性もあります。

そこでOMソーラーを導入していれば、冬の寒い日でも脱衣所や玄関までも暖かい状態を保てるため、室内の急激な温度変化が起こりません。さらに、暖房の使用頻度が減るということは、室内の乾燥も防ぐ効果が得られます。

暖房による乾燥を防いで家中を暖かく保てるため、OMソーラーを導入した家では冬の生活が快適です。

夏のOMソーラー活用事例

OMソーラーは夏の給湯に活用できます。
夏には暖房は必要ありませんが、お風呂や洗い物など給湯は必要です。

夏の強い太陽光を吸収し、熱エネルギーを給湯に活用できるので節電効果が期待できます。
またOMXを導入すれば、太陽熱を冷房へと還元できるので室内が常に涼しいです。

暑い夏を快適でエコに過ごすためには、OMXの導入も検討すると良いでしょう。

OMソーラーを最大限活用する方法

OMソーラーは太陽熱を活用するシステムなので、太陽が出ていない雨天などは、他の暖房器具が必要です。

熱を室内に滞留させて、熱効率を向上させるには断熱性・気密性が重要になります。

OMソーラーを最大限に活用するには、家の断熱性・気密性を上げましょう。断熱性・気密性が高い家であれば、暖かい空気を逃さず快適な室温を保てます。

OMソーラーを導入するより、断熱性・気密性を上げる方がより快適な生活を送れるでしょう。

OMソーラーの設置を検討している方は、まず家の断熱性・気密性を上げてみてください。

OMソーラーの評判は?

ネットでOMソーラーの評判について検索してみましたが、出てくる口コミはかなり古い(2013年とか2014年とか。。)なので、あまり参考にはなりませんでした。

年々製品のクオリティや価格に変動もありますから、世間の評判が気になる方は最寄りの工務店へ問い合わせするのが良いかもしれません。

姫路エリアの場合は、弊社クオホームへご相談を!

姫路でOMソーラーを検討しているなら・・・

姫路で省エネ住宅を検討しているならクオホームへお任せください!

最後まで読んでくださって、本当にありがとうございます!

OMソーラーは、省エネ効果が高く家を暖かく保つ優れたシステムです。
しかし説明した通り、断熱性・気密性が低い家ではOMソーラーの本来の性能を発揮できません

姫路でOMソーラーの導入を検討している方はクオホームにご相談ください。

クオホームでは「長持ちする家」をコンセプトに、姫路エリアで断熱性・気密性の高い家づくりは必須だと思い取り組んでいます。

OMソーラーを導入するには、断熱性・気密性の高い家づくりが必要です。

これから新築物件を建てる方はもちろん、既存住宅の断熱性・気密性を上げたい方もリフォームでの提案をさせていただきます。

特に、2025年以降で新築や建て替えを検討されているのであれば、より厳しい審査基準をクリアしなければ家が建ちません。

OMソーラーを設置する前に、断熱性・気密性を高めて快適な家にしましょう。
姫路エリアで断熱性・気密性に優れた家を建てたい方は、お気軽にご相談ください。

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