KMEW(ケイミュー)のSOLIDO(ソリド)がカッコよすぎて使ってみたい…

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長持ちする家 研究家 瀬崎です。

今回はSOLIDO(ソリド)という外装材を紹介します。
実は外装だけでなく、内装にも使えるとても優秀でかっこいい素材なので、おしゃれな家を建てたいと思っている人はぜひ読んでください。

SOLIDO(ソリド)とは?

SOLIDO(ソリド)は、KMEW(ケイミュー)から販売されている外装材。

以前は内装材としてしか使えないものでしたが、2018年から外装材として使えるシリーズが発表されました。

ラインナップとしては

屋外壁
  • typeF facade
  • typeM_LAP
屋内壁
  • typeF coffee
  • typeF shirasu
  • typeM_LAP
  • typeM_FLAT
  • typeM_FLAT研磨
屋内床
  • typeM_FLAT
  • typeM_FLAT研磨

があります。のちほど詳しく解説します。

SOLIDO(ソリド)の特徴

SOLIDO(ソリド)の特徴を見た目、素材に分けて解説します。

見た目

高圧ロールプレス、高温高圧の蒸気養生によって形成される強固なセメント素材です。

セメント素材には、エフロエッセンス(白華)という表面に白い生成物が浮き出る現象がおこることがあります。
外構で使用するタイルなどによく発生します。
エフロエッセンス自体は、商品の耐久性に影響があるわけではないのですが、美観を損ねるという意味でクレームになることもあります。

このエフロエッセンスを積極的に発生させているのが、SOLIDO(ソリド)です。

エフロエッセンスも含めて、朽ちていく過程で変化する独特の風合いを楽しむことを商品コンセプトとしています。

素材

SOLIDOを一言で言ってしまえばセメントですが、実は原材料の60%は再生材料から作られています。具体的には、例えば「typeF coffee」であれば

  • 火力発電所で発生した石炭灰
  • リサイクルが困難な古紙パルプ
  • 廃材
  • セメント
  • 使用済みのコーヒー豆かす

などから作られています。

ソリドは”持続可能な素材”にとことんこだわり、開発された壁材なのです。

弊社でおすすめしている「そとん壁」の原材料である「シラス」を使ったtypeF shirasuというのもあります。

シラスについては→白洲そとん壁に欠点はある?メリット・デメリット、色・仕上げ、費用など

SOLIDO(ソリド)のおすすめポイント(メリット)

なんといっても、この見た目。
他の外装材で新築時にこの風合いは、なかなか出せません。

 

コーキングレスなので、コーキングが劣化して美観を損ねることもありません。

むしろ、年月が経てば経つほど、味が出てきます。

>>コーキングとは?

そんな外装材って最近少ないですからね。他は、杉の板張りぐらいじゃないですか?
弊社がよく採用するそとん壁ガルバリウム鋼板なんかは、耐久性は高く、メンテナンス費も非常に安く済みますが、「味」はないですもんね。
新築時が一番綺麗で、緩やかに古びれていくという感じ。

その点、SOLIDO(ソリド)、いいですね。
いい意味で尖がってます。

SOLIDO(ソリド)の気になる点(デメリット)

残念ながらいい事ばかりではありません。
KMEW(ケイミュー)とは何のしがらみもないので、気になった点もお伝えします。

 

まず、施工に手間が必要。
納まり図を見て下さい↓
赤字部分、SOLIDO用下地合板と防水紙、これは通常のサイディング納まりでは必要のない部分です。
この赤字部分の材料代と施工手間&工期が余分にかかってきます。

 

建物重量もアップするので、耐震性では一歩後退。

KMEW(ケイミュー)は、グラッサコートという30年劣化ほぼなしの高耐久塗装の技術をもっています。

しかし、SOLIDO(ソリド)には、朽ちていく感じを出すために、あえて高耐久の塗装は採用していません。

これが、外観の雰囲気を出すという意味ではプラスですが、防水性の劣化や、反り、膨張などのリスクを高めることにもなってきます。
凍害のある地域だと、よりこのリスクは深刻で積雪をこまめに除去する必要があります。

 

現時点ではどのように変化するかデータがないので何とも言えないのですが、SOLIDO(ソリド)を採用する上で覚悟しておかないといけない最大のデメリットです。
あらかじめクリア塗装をしておいて耐久性を高める方法もありますが、その場合、コストアップと経年変化が読めないという点があるので、採用するかどうかは微妙なところです。

SOLIDO(ソリド)を採用した方がいい人

  • 商品の持つ質感に惚れた人。
  • 朽ちていく姿を自然に楽しむというコンセプトに共感した人。
  • 新しいものが好きな人。他の人とは同じものが嫌な人。
  • 目立ちたい人。

上記に当てはまる人がおすすめできる人になります。

SOLIDO(ソリド)を採用しない方がいい人

  • 他の人が使っていないものを使うことが 不安な人。
  • 見た目よりも耐久性の方を重視する人。
  • そもそも見た目も良いとは思わない人。
上記に当てはまる人は、やめておいた方がいいですね。

SOLIDO(ソリド)のラインナップ紹介

ソリドのラインナップは現在6種類あります。

屋内壁 屋内床 屋外壁
typeF coffee
typeF shirasu
typeF facade
typeM_LAP
typeM_FLAT
typeM_FLAT研磨

typeF coffee……名前のとおり、コーヒー豆のカスを使用して作られている商品。

typeF shirasu……火山由来のシラス、古紙パルプ、セメントなどで作られた商品。シラスは調湿効果に優れているのが特徴。

typeF facade……セメント由来の質感や表情がやわらかい印象を与えてくれる壁材。こちらは外壁のみの商品。

typeM_LAP……板を重ね合わせながら作る下見張りの商品。色は「鉄黒」「セメント」「錆茶」「灰」の4種類。

typeM_FLAT……接着張りで平らに仕上げた商品。typeM_LAP同様、「鉄黒」「セメント」「錆茶」「灰」の4種類から選べます。床材で選べるのがこのFLATシリーズのみです。

typeM_FLAT研磨……typeM_FLATを研磨した商品。研磨することによって基材に含まれている原材料が露出します。現状、色は鉄黒のみです。

外壁や内壁、床のデザインにこだわりたい!という人は、検討してみてはいかがでしょうか。

こういう使い方もある

外壁材、内壁材と聞くと、全部それにしないといけないのか?と思う人もいるかもしれませんが、そうではありません。

アクセントウォールとして、一部の壁だけソリドを使用する…といった選択肢も取れます。

例えばリビングのテレビの背面などに、typeM_FLATを採用してみるとか。こんな感じです↓

ほかにもさまざまな採用方法がありますので、気になる方はSOLIDOの施工事例を見てみてください。

まとめ

SOLIDO(ソリド)をまとめると以下のような感じです。

  • SOLIDO(ソリド)は、経年変化を楽しめる外装材である。
  • その反面、耐久性がどこまであるか現時点では不明。
  • コスト面では、通常のサイディングよりもアップする。
  • 人によって好き嫌いがはっきりする。(私は好き)

また、コーヒー豆のカスやその他本来なら捨てる素材を原料としているため、エコであることにも注目できますね。

一部の箇所にアクセントとして使うこともできるのも嬉しいポイントではないでしょうか。

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