住宅業界建築ラッシュの弊害
長持ちする家 研究家 瀬崎です。
消費税増税前の建築バブルとでもいいましょうか?
建築業界は予想以上の忙しさです。
あまり報道されていませんが、材料が全然不足しています。
合板、石膏ボード、外装材など、家を建てるのに必ずといって言いほど必要な材料が、日本全体で足りていません。
原因は、単純に建築ラッシュです。
業界の予測以上に、消費税増税前の駆け込みが多かったようです。
クオホームは、業界でも大手から材料を仕入れているため、ほとんど影響はないのですが、多くの中小工務店は、代替の材料探しに奮闘しています。
ここで、重要なのが、代替品の特性をしっかり把握しているかどうかです。
材料メーカーが、普段使ってる材料とほとんど同じだと言っても、その言葉をそのまま信じず、
細かな違いまで正確に把握し、必要なら施工方法や、その他の仕様を変えなければなりません。
例えば、普段は透湿性の高い合板を使用しているのに、代替品が、透湿性がすごく低くなっている例などは、過去に実際にあった事例です。
こうした材料の選定ミスは壁内結露の原因になります。
その件については、過去のブログで詳しく記事にしていますので、今回は省略します。
→結露していてもわからない家
代替品の取扱いは本当に慎重に行わないと、家の寿命を縮めてしまうことにもなりますので、皆さんも、建築業者が材料を変更を言ってきた場合は、自分で調べるぐらいの気持ちが必要です。
いつも決まった仕様でしか家を建てていない建築会社に依頼する時ほど、仕様を変更する場合の適応能力を疑うべきです。
また、材料と同じく、職人も不足しています。
増税後の受注の冷え込みを予想して、無理に受注している建築会社が増えている事。
マンションや、介護施設などの、大規模建築物の増税前着工ラッシュに、職人が出張。
増税に絡む様々な理由で、とにかく職人が足りていません。
普段、仕事の依頼がないような2流の職人にも声がかかります。
いつもの職人に頼んだつもりが、実際に施工をおこなっているのは、全く違う職人。
このような事が、全国で、頻繁に起こっています。
ここで、問われるのが、工事監理力です。
しっかりした工事監理力が、あれば、普段より手間はかかると思いますが、たとえ、2流の職人であったとしても、同じ物を提供することができます。
住宅会社を決める際に、価格ではなく、工事監理力を優先しないといけないのが、今の時期です。
まだ、信頼できる住宅会社を見つけることができたという確信が持てないのであれば、もう少し、着工ラッシュが落ち着くまで様子をみながら、じっくり家作りを進める事をお薦めします。