断熱改修工事のチラシに注意！

長持ちする家　研究家　瀬﨑です。

今回は断熱改修の話。

20年くらい前の家だと、断熱材が全く入っていない家。
もしくは、入っていても、入れ方が悪く、ほとんど機能していない家がかなりあります。

夏は、エアコンをかけないと寝ることもできないし、冬はこたつから出れません。

一方、最近の新築は、エコポイントや長期優良住宅制度の普及などで、ここ数年で飛躍的に家の断熱性能が高まりました。

その結果、古い家と、新築住宅の性能に驚くほど差ができてしまったのです。

この性能差は、光熱費や、健康リスク、住み心地などに大きく影響を与えます。

その差を改善するのが、今からお話する断熱改修です。
まず、背景として、日本は、国策として中古住宅の流通市場の拡大をかかげています。

市場拡大の施策のひとつとして、中古住宅の性能UPを考えているため、あなた様が、中古住宅を高性能にリフォームしようとすれば、国は、どんどん支援してくれます。

住宅会社にとっては、そういうリフォームを受注しやすくするので、どんどん提案しなさいと後押しをしているわけです。

ここからが重要です。

先の理由により、これから先、断熱改修をすすめるリフォームチラシを目にすることが多くなるはずです。

断熱改修は、しっかり工事さえすれば、次世代省エネ基準もクリアできますので、新築と遜色ない性能にする事が十分可能です。

驚くほど住み心地が変わります。

しかし、工事自体は非常に難しい事を知っておいて下さい。

新築では、
「断熱材は切れ目なく建物を包み込むように施工する。」
「家に隙間がないように気密はしっかりとる。」

新築では、上記のように、しっかりとした施工をしている業者でも、

これがリフォームになると、
「リフォームだからしかたない。」
「リフォームではこれが精一杯。」

とたんに、リフォームだからと言う理由で、 いいかげんな業者に変わってしまいます。

しかし、これは、大嘘です。

リフォームでも、関係ありません。
新築と変わらないように、断熱材をしっかり連続させて、堂々と気密測定までやってのける会社があります。

これは、高度な知識と、職人教育ができていないと実現できません。

いいかげんな断熱改修工事は、いいかげんな性能しか出ません。

そのような工事にお金をかけるべきではありません。

いいかげんな業者はいいかげんな説明しかできません。

「暖かくなります。」「光熱費が安くなります。」

このような説明は誰でもできます。

「平均室内温度が〇〇℃下がります。」
「エネルギー消費量がGJ小さくなります。」
「光熱費がOOO円安くなります。」

リフォーム後の効果を数値でしっかり説明できない業者は、自分自身でも、どれくらい効果があるかわかっていません。

どこをどうすれば、室内環境の改善に影響しているかを理解していないのですから、適切な工事ができるわけがないのです。

断熱改修の分野は、欧米に比べて、日本は年十年も遅れています。
多くのリフォーム業者が、未成熟だと言っていいでしょう。

ですので、断熱改修をお考えの方は、新築を建てる業者を選ぶよりも、しっかりした目で業者選定して下さい。