家は環境コストと安全コストのバランスが大事
長持ちする家 研究家 瀬﨑です。
今回は、セミナーでよく話す環境コストと、安全コストについてお話します。
家に建てる際に、かけるコストを環境コストと、安全コストの2つに分解して考えると、
お金の使い方がよくわかってきます。
環境コストとは、住んでいて気持ちよくなる家にするためにかかるコストを言います。
これは人によって変わってきますが、一般的な例でいうと
無垢材の温かみ。
夏涼しく、冬暖かい住環境。
使いやすいキッチン。
広いお風呂。
オシャレな外観。
何千冊も収納できる本棚。
空気をきれいにしてくれるしっくい壁。
映画館に匹敵するシアタールーム。
開放感のある吹き抜けのあるリビング。 etc
家を建てるモチベーションになる部分ですね。
一方、安全コストとは、
大地震がきても倒壊しない耐震性能。
余震が続いても、影響に少ない制震性能。
白蟻がよりつかない防蟻性能。
腐りにくい加圧注入済の柱や、ヒノキの無垢柱の使用。
火事の際に、炎が広がりにくい省令準耐火構造。
河川の氾濫にそなえる高基礎構造。
アレルギー被害に備える環境素材の選定 etc
主に自然災害などのリスクに備えるコストです。
ここで、確認してほしいことは、
安全コストにいくらお金を費やしても、家の住み心地はまったく変わらないという事です。
安全コストは、掛け捨ての保険に入るようなものです。
多くの保険に入りすぎて、普段の暮らしに支障が出ている方がいらっしゃいますが、
住宅会社を選ぶ際にも、同様の危険があります。
安全コストにお金をかけすぎて、望んでもいない家を建てようとしていませんか?
場所、人、地域によって、安全リスクは変わります。
河川の側に家を建てる人は、氾濫のリスクが高いですし、
周囲の家が築年数の古い家ばかりだと、白蟻リスクが高まります。
活断層の真上の建っている家は地震のリスクが高いでしょう。
大事なのは、保険と同じで、自分に照らし合わせて、安全コストを考えることです。
親族にガンで亡くなられた方が多かったら、ガン保険に入っておこうかなって考えますよね?
同じ事を家でも考えてみて下さい。
もし、自信がなければ、信頼できる建築会社の方に相談してみてください。
じっくりと、自分の家が必要な安全コストを検討して、なるべく多く環境コストに比重を置いてほしいと思います。
きっと、満足できる家が完成しますよ!!