木造住宅の耐震性に疑問
長持ちする家研究科 瀬崎です。
先日、プレカット業者さんと打ち合わせする機会がありました。
プレカット業者さんとは、木造住宅の構造材(柱・梁・土台・すじかい…)を、工場で、あらかじめ加工し、現場に納品する業者のことです。
昔は、大工さんがすべて手刻みしていたのですが、今はほとんどの住宅がプレカット業者に頼んで、加工しています。
そこで、増築をする際に使用する材料のことで、少し驚いたことがありました。
プレカット業者さんの口から、次の言葉が出てきたのです。
「使う材料ですが、グリーン材でいきます?それともKD材ですか?」
*グリーン材・・・まだ乾ききってない木材
*KD材・・・・・人口的に乾燥させた木材
思わず、「いまだにグリーン材を使っている工務店ってあるのですか?」と聞き直してしまいました。
というのも、調査のために築10年の木造住宅の小屋裏にあがったことがあるのですが、
その時に見た光景があまりにも衝撃的だったので、グリーン材にかなり抵抗があるんです。
木造住宅は構造材同士の接合部分をボルトとナットで締めて固定しています。
当然ですが、耐震性を高めるためにはきっちり締めることが重要です。
ところが、木なんで、どうしても水分の蒸発とともに、少し痩せていくんですね。
そうなるとボルトが緩んできます。
それを締め直す意味でも小屋裏にあがったのですが、
なんと!!
ボルトが地面に落ちています!!!!
それも3つも4つも!!!
おそらく、もともとの材料が水分を含みすぎていたのでしょう。
昔の建物でしたら、建築するのに1年、2年かけてゆっくりかけていましたので、グリーン材を使ってもその間に十分、材料が乾く時間があったのです。
最後に締め直せば、十分、役割を果たせていたのです。
しかし、今は、上棟からお引渡しまで2か月で済んでしまう家がほとんどです。
これでは、乾く暇などありません。
この短期間の工程で建築する家にグリーン材を使用するなど、私には考えられません。
耐震等級がいくら高くても、ボルトが地面に落ちている家では、地震がきたらひとたまりもありませんよ。
プレカット業者さんは具体的に会社名は教えてくれませんでしたが、コストばかりを追求して、KD材ではなく安いグリーン材を使用している会社もいまだにあるようです。
安かろう悪かろうでは、意味がありません。
家を建てる時は、乾燥した構造材を使っている会社を選んで下さい。
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そうなんですよね・・・
しかし、安かろう悪かろうということをわかってる方の少ないことったら・・・
売り手が伝えていくとことは当然必要ですが、買い手が見る目を養うことも大切と思ってます。
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>ひろゆきさん まったく同感です。
家の価格を坪単価で比較しても、家それぞれ、仕様も保証も違うので、ほとんど意味がないと思っています。
むしろ、坪単価表示は、買い手の混乱を招いている気がします。