オーク床材の特徴は?メリット・デメリットや選ばれる理由を徹底解説
オーク材は数多くあるフローリング材の中でも人気の材種です。
機能性やトレンドに左右されない風合いなど、比較的リーズナブルなコストで導入でき、床材としてオーク材が推奨されます。家の床材選びで悩んでいる方は、オーク床材の特徴を確認しておきましょう。
オーク床材は、ブナ科コナラ属の落葉広葉樹であるオークを使用した床材です。
オーク床材は、認知度が高く高耐久性により長年使用できる材種なので、多くの建物に利用されています。
家の床材選びに悩んでいる方は、オーク床材を選ぶメリットとデメリットを確認して、導入するべきか検討しましょう。
この記事では、オーク床材の特徴をメリット・デメリットを交えて解説します。オーク床材が選ばれる理由からよくある質問まで詳しく解説するので、最後まで読んで床材選びの参考にしてください。
オーク床材とは?
オーク床材とは、ブナ科コナラ属の落葉広葉樹から取れるオークと呼ばれる材種と使用した床材です。
家のフローリングなどにオーク材が使用されるケースも多く、無垢材特有の美しい木目が温かい雰囲気を演出します。
フローリング材選びで悩んでいる方は、オーク床材の特徴を把握するために、次のポイントを確認しておきましょう。
- オークとは
- オークの種類
それぞれの特徴を解説します。
オークとは
そもそもオークとは、ブナ科コナラ属に属する種であり主にロシアや中国・北米・ヨーロッパなどで採取されています。
日本ではナラ(楢)材と呼ばれており、床材だけでなく家具類などにも使用されることが多いです。
オークは昔からワイン樽やウィスキー樽、船舶の材料として使用されており、高い強度と防水性を備えています。
そのため床材として使用した場合、長年使用しても壊れない強度と水がこぼれても腐食しにくい防水性を活かして、家を長持ちさせられます。
オークの種類
オーク材の主な種類は、次のとおりです。
- ナラ
- ホワイトオーク
- レッドオーク
ナラは日本で代表的なオーク材で、主に北海道などで採取されます。特に北海道のミズナラは高級材として有名で、白く細かい木目が特徴的です。
ホワイトオークは、アメリカやカナダなどの北米で採取されるオーク材で、防水性に優れています。そのため、古くからウイスキーやワインの樽として利用されてきました。
レッドオークは、ホワイトオークと同じ北米で採取されるオーク材で、名前のとおり赤みが強い材種です。木目が目立ちやすく、重厚感を演出しやすいオーク材です。
オーク材と一口に言っても、種類によって雰囲気や特徴が異なるため、フローリングに採用する際には自分の好みや希望に応じた材種を選ぶ必要があります。
オーク床材を選ぶメリット
床材選びで悩んでいる方は、次のオーク床材を採用するメリットを確認しておきましょう。
- 耐久性が高い
- 耐水性が高い
- 伸び縮みが少ない
- 比較的コストが安い
それぞれのメリットを確認して、フローリングにオーク床材を採用するべきか検討してください。
耐久性が高い
オーク床材を採用するメリットは、耐久性が高いことです。
オーク材は、木目が詰まっているため硬く、傷つきにくい特性があります。また重厚感があり、重くて硬い床材を探している方におすすめです。
オーク床材は耐久性の高いため、猫や小さな子どもがいる家庭でも、物を落としたり爪で引っ掻いたりしても傷つきにくく長持ちさせられます。
「床を傷つけたくない」「長持ちする床材を探している」方にとって、オーク床材が向いています。
耐水性が高い
オーク床材を選ぶメリットは、耐水性が高いことです。
木目が詰まっているため、水分が木の中にまで浸透しにくく、水をこぼしても染みや劣化しにくい特徴があります。
そのため一般家庭のキッチンや飲食店の床にも、オーク床材が採用されるケースが多いです。
伸び縮みが少ない
オーク床材は、伸び縮みが少ないメリットがあります。
無垢材のフローリングは、空気中の水分を吸い込み、湿気が低いときには吐き出す特徴があります。
そのため、湿気によって床が沿ったりすき間ができたりするため、床の変形に注意しなければなりません。
オーク床材は伸び縮みが少ない床材なので、床の変形を防ぎ長持ちさせられます。
比較的コストが安い
オーク床材を選ぶメリットは、比較的コストが安いことです。
オーク材は、無垢材特有の木目が美しく高級家具にも使用される木材ですが、無垢材の中では比較的リーズナブルな価格で取引されています。
ただしオーク材の中でも、虎班などの希少な模様が入った木材はコストが高い傾向にあるため、予算内で導入できる木材を選ぶことが大切です。
オーク床材を選ぶデメリット
オーク床材には、さまざまなメリットがありますが反面デメリットも多く存在します。オーク床材を選ぶデメリットは、次のとおりです。
- 熱伝導性が高い
- 定期メンテナンスが必要
床材選びで悩んでいる方は、オーク床材を選ぶメリットとデメリットの双方を確認して、導入を検討してください。
熱伝導性が高い
オーク床材を選ぶデメリットは、熱伝導性が高いことです。
熱伝導性とは、熱の伝わりやすさを表す性質であり、オーク床材は外気温の影響を受けやすい特徴があります。
無垢材の多くは、木目の間に空気が含まれるため熱伝導性が低く、冬場に素足でフローリングを歩いても冷たさを感じにくいです。
しかしオーク床材は木目が詰まっているため、木目に空気があまり含まれておらず、熱伝導性が高いです。
そのため冬場に素足でオーク床材の上を歩くと、冷たさを感じやすいため、スリッパや靴下などを履いて対策する必要があります。
定期メンテナンスが必要
オーク床材を採用するデメリットは、定期メンテナンスが必要なことです。
オーク床材は頑丈で耐久性・耐水性に強いメリットがありますが、長年使用していると表面に塗装されたワックスが剥がれてしまいます。
ワックスが剥がれた状態で使用していると、傷や染みができやすく床材の劣化につながるため、定期メンテナンスが欠かせません。
定期メンテナンスの際には、ワックスを塗り直すために家具や家財を動かさなければならないため、手間に感じてしまうでしょう。
家を長持ちさせるために、オーク床材を採用した場合は定期メンテナンスを実施してください。
オーク床材が選ばれる理由4選
オーク床材のメリット・デメリットを確認した後は、「なぜオーク床材が選ばれるのか」人気の理由を確認しておきましょう。
オーク床材が選ばれる理由は、次のとおりです。
- 認知度が高い
- 高耐久性により長年使用できる
- 無垢材で見た目が美しい
- インテリアを選ばない
それぞれの理由を確認して、オーク床材を選ぶべきか判断する参考にしてください。
認知度が高い
オーク床材が選ばれる理由は、認知度が高いことです。
オーク材は床材だけでなく、家具や楽器にも使用されるほど汎用性が高い木材です。そのため、身の回りでもオーク材と関わる機会が多く、認知度の高さから安心して利用できます。
得体の知れない木材を使用するより、馴染みのある木材を採用したいと考える方が多いため、オーク床材は人気です
高耐久性により長年使用できる
オーク床材が選ばれる理由は、高耐久性により長年使用できるからです。
先ほど解説したとおり、オーク床材は硬く頑丈な性質があり、耐久性・耐水性ともに優れています。
そのため傷がつきにくく湿気による腐食や劣化が起きにくいため、長年使用しやすい床材です。
家は建ててから数十年も暮らす建物なので、長持ちする床材を選ぶことでリフォーム費用やメンテナンス費用を抑えられます。
安価な床材を導入して初期費用を抑えるよりも、メンテナンス性や耐久性をふまえてランニングコストを見据えて床材を選ぶことが大切です。
高耐候性により長年使用できる安心感から、オーク床材は多くの家で採用されています。
無垢材で見た目が美しい
オーク床材が選ばれる理由として、無垢材特有の美しい見た目が大きな要因です。
無垢材特有の美しさや、木目から感じる重厚感によって、室内を落ち着きのある空間に仕上げられます。
またオーク材の中でも木目の形や色合いによって雰囲気が大きく異なるため、自分好みの内装に仕上げやすいです。
機能性だけでなく外観的な美しさからも評価されているため、オーク床材は人気が高いです。
インテリアを選ばない
オーク床材が選ばれる理由は、インテリアを選ばないからです。
硬くはっきりした木目と無垢材特有の色合いによって、どのようなインテリアでも合わせやすく、調和の取れたコーディネートを実現できます。
部屋のテイストは住民の好みによって左右されますが、オーク床材であればさまざまな雰囲気のインテリアと相性が良く、組み合わせやすいです。
耐久性とデザイン性、さらにコーディネートのしやすさからも、フローリング選びに悩んだ際にオーク床材が選ばれやすいです。
オーク床材に関するよくある質問
オーク床材の魅力がわかっても、実際に導入を検討するまでにいくつか疑問を感じている方もいるでしょう。
フローリング選びで悩んでいる方は、オーク床材に関するよくある質問を確認して、導入を検討してください。
オーク床材に関するよくある質問は、次のとおりです。
- メンテナンス方法は?
- 導入するべきおすすめの場所は?
- ライバル樹種は?
それぞれの質問に対する回答を確認して、フローリングにオーク床材を選ぶべきか検討しましょう。
メンテナンス方法は?
オーク床材のメンテナンス方法は、他の無垢材と同じく、普段は乾拭きで汚れを落とすだけで十分です。
普段から水拭きを多くしていると、ワックスやオイルなどの塗装が剥がれる原因となるため、乾拭きで掃除しましょう。
ただし数年に一度は、ワックスやオイルを塗布し直して、木材の風合いを長持ちさせることをおすすめします。
導入するべきおすすめの場所は?
オーク床材を導入するべきおすすめの場所は、水回りや湿気が多い場所です。
オーク床材は、耐久性と耐水性が高い床材なので、キッチンや洗面所周りへの導入が向いています。
またオーク床材は、比較的リーズナブルに導入できるため、家全体の床にオーク床材を採用してデザイン性と統一感を高めてもいいでしょう。
ライバル樹種は?
オーク床材と同様に、木の風合いを楽しめる床材として、次のような樹種があります。
樹種 | 特徴 |
メープル・サクラ | オーク材より淡い色合いで、柔らかい肌触り。価格帯もオーク材と同程度でリーズナブル |
ローズウッド・ウォールナット・チーク | オーク材より濃い色合いで、重厚感がある。ただしオーク材より高級材なので、導入コストが高い |
スギ・パイン | 柔らかな風合いと熱伝導性の低さにより、夏は冷たく冬は温かい。ただしオーク材より柔らかいため、傷や染みがつきやすい |
オーク材のライバル樹種にも、それぞれ異なるメリットとデメリットがあります。それぞれのメリット・デメリットを比較して、自分好みの床材を採用しましょう。
オーク床材の特徴を把握してフローリングに採用するべきか検討しよう!
フローリング選びに悩んでいる方は、オーク床材の特徴を把握して採用するべきか検討しましょう。
オーク床材は、無垢材でありながら木目が詰まっていて硬く、耐久性と耐水性に優れている特徴があります。
さらに伸び縮みが少なく劣化しにくいため、長年床材を張り替えなくても使用できます。また無垢材の中では比較的リーズナブルに導入できるため、家の床材をすべてオーク床材にして、統一感を持たせることも可能です。
ただしオーク床材は、熱伝導性が高く冬には足元が冷えやすいため、防寒対策が必要です。普段の掃除は乾拭きで汚れを落とす程度で十分ですが、数年に一度は定期メンテナンスを実施し、オイルやワックスなどの塗装を塗り直しましょう。
家のフローリングを選ぶ際には、耐久性が高くどのようなテイストのインテリアにも相性が良いオーク床材を、選択肢の1つとして検討してください。