スタッコフレックスとは?性能や採用するデメリットを徹底解説!
家を建てる際に耐久性や断熱性に優れた外壁材を採用することで、快適な住環境を実現できます。
外壁材によって家の性能が大きく変化するため、デザイン性やメンテナンス性だけでなく、外壁の性能を確認しておくことが大切です。
スタッコフレックスは、ひび割れに強い超弾性が特徴的な外壁塗装ですが、他にもさまざまな性能を兼ね備えています。
家の外壁材・外壁塗料選びに悩んでいる方は、スタッコフレックスの性能や特性を確認して、採用するべきか検討しましょう。
この記事では、スタッコフレックスの性能と採用するデメリットについて解説します。スタッコフレックスに関するよくある質問や、外壁塗料を依頼する業者の見極め方をあわせて解説しますので、最後まで読んで家づくりの参考にしてください。
スタッコフレックスとは?
引用元:STUC-O-FLEX | スタッコフレックス公式
スタッコフレックスとは、1982年に米国で開発された超弾性塗り壁材(スタッコ)です。
国内ではスタッコフレックスジャパンと呼ばれる正規輸入代理店・正規販売店が、スタッコフレックスを輸入・販売しています。
スタッコフレックスは優れた伸縮性能により、従来の塗り壁材で発生していた外壁にひび割れが生じる「クラック」という問題を解消することが可能です。
純白で不純物を含まないカルシウムサンドの骨材と超弾性アクリルエマルジョンを配合し、性能の均一性と耐久性を高めています。
スタッコフレックスの主な特徴は、次のとおりです。
- 最高級・高機能素材で構成
- ひび割れに強い超弾性
- 高耐候性で長く使える
- 透湿性・防水性により家を長持ちさせる
スタッコフレックスを外壁に使用するべきか悩んでいる方は、それぞれの特徴を確認しておきましょう。
最高級・高機能素材で構成
スタッコフレックスは、最高級・高機能素材で構成された外壁塗料です。
純白で不純物を含まないカルシウムサンドと高品質アクリルポリマーによって構成されており、外壁への接着力を向上させています。
純度100%のアクリルを独自の最先端技術によって、耐久性を維持したまま塗料化し、塗料独特の匂いを抑えることを実現しました。
スタッコフレックスは、健康や環境に配慮した最高級の高機能素材で構成されているのが特徴です。
ひび割れに強い超弾性
スタッコフレックスは、ひび割れに強い超弾性を備えています。
伸長率2.05倍を誇り、従来の塗り壁ではひび割れてしまうクラックを防止します。
さらに通常の弾性塗料であれば、寒冷地などマイナス気温になると塗料が硬化してクラックが発生してしまいますが、スタッコフレックスは氷点下でも弾性を維持することが可能です。
スタッコフレックスを外壁に使用すれば、家のひび割れを防いで水の侵入による劣化や腐食を防止できます。
高耐候性で長く使える
スタッコフレックスは、高耐候性で長く使える点が特徴です。
寒暖差や気候幅が大きいアメリカで開発されたスタッコフレックスは、暑さや寒さのどちらにも対応できる高耐候性を備えています。
さらにスタッコフレックスは、熱伝導率測定で平均0.01584W/mkという驚異的な断熱性を誇り、外気温の影響を受けにくいです。
紫外線による劣化にも強いため、さまざまな気候変動や外気温の影響を受けにくい特徴があります。
透湿性・防水性により家を長持ちさせる
スタッコフレックスは、透湿性・防水性により家を長持ちさせる特性があります。
水は通さず水蒸気や空気は通す透湿性を備えており、湿気の停滞やカビの発生を抑制できます。
カビや藻の発生は、家の劣化・腐食につながるため、透湿性の高い外壁塗料を使用することが重要です。
さらに防水性と潮風・水でも錆びない性質があるため、雨や湿気が多い地域や海岸・川辺の家にも使用できます。
スタッコフレックスが誇る高機能性
スタッコフレックスは、優れた性能をいくつも兼ね備えた高性能塗料です。
具体的にどのような機能が備わった塗料なのか把握するために、スタッコフレックスが誇る次の性能を確認しておきましょう。
- 伸縮性能
- 通気性能・抗菌性能
- 高断熱性能
- 光触媒性能
- 耐衝撃・耐塩害・耐凍害
それぞれの性能を確認して、スタッコフレックスを採用するべきか検討しましょう。
伸縮性能
スタッコフレックスが誇る高機能性として、圧倒的な伸縮性能があげられます。
他社には真似できない伸縮性によって、クラックを防止し建物の劣化を防ぎます。スタッコフレックスを外壁に使用すれば、水の侵入を防ぎ建物のひび割れを防げるため、家を長持ちさせることが可能です。
通気性能・抗菌性能
不純物を含まないカルシウム砂と高品質アクリルポリマーで構成されているスタッコフレックスは、通気性能・抗菌性能を備えています。
高分子樹脂の特性により防水性と通気性の双方を兼ね備えており、結露や水分による建物の劣化を防ぎます。
スタッコフレックスとは、カビや藻の発生を防ぎながら、建物を保護し呼吸できる通気性能と抗菌性能を備えた外壁塗料です。
高断熱性能
スタッコフレックスは、高断熱性能を備えた外壁塗料であり、家の断熱性を向上できます。
外気温の影響を受けにくく、夏の暑さや冬の寒さを室内に持ち込まないため、最低限のエアコン稼働で快適な室内環境を実現することが可能です。
スタッコフレックスを採用すれば、高断熱性能により高い省エネ性を発揮し、電気代やガス代などのランニングコストを軽減できます。
光触媒性能
スタッコフレックスが誇る性能の1つとして、光触媒性能があります。
光触媒性能とは、空気中の砂ぼこりや汚れが外壁につきにくくなる性能です。スタッコフレックスを塗装した家は、水洗いだけで簡単に汚れを落とせます。
ただし光触媒性能は、紫外線によって効果を発揮するため、太陽光が当たらない日陰の壁面では十分な効果を発揮できません。
耐衝撃・耐塩害・耐凍害
スタッコフレックスが誇る性能には、耐衝撃・耐塩害・耐凍害など家を長持ちさせる性能があります。
衝撃に強くクラックを防止し、潮風や寒冷地の影響を受けにくいため、どのような地域に建てられた家でも長持ちさせることが可能です。
スタッコフレックスは、外気温や自然環境の影響を受けにくいため、家を長持ちさせたい方におすすめの外壁塗料です。
スタッコフレックスを採用するデメリットはある?
引用元:STUC-O-FLEX | スタッコフレックス公式
スタッコフレックスはメリットが多い外壁塗料ですが、デメリットはあるのか気になる方もいるでしょう。
スタッコフレックスのデメリットは少なく、次のようなものしかないと考えます。
- 導入コストが割高
- 塗膜が凸凹なので汚れが溜まりやすい
導入コストが他の外壁塗料より割高ですが、長期間使用できる高耐候性と家を長持ちさせる透湿性・防水性により、ランニングコストをふまえたトータルコストを考えれば経済的にお得です。
さらに塗膜が凸凹になるため汚れが溜まりやすい傾向にありますが、雨で汚れが落とせる光触媒性能を備えているため、汚れが溜まってもすぐに落とせます。
そのためスタッコフレックスを採用するにあたって、特に大きなデメリットはありません。
スタッコフレックスに関するよくある質問
引用元:STUC-O-FLEX | スタッコフレックス公式
スタッコフレックスを採用する前に、次のよくある質問に対する回答を確認しておきましょう。
- 汚れたときのメンテナンス方法は?
- カラー展開は何色?
- 模様は何パターン?
- 塗装できる下地は?
- 室内にも塗装できる?
上記の疑問を抱いている方は、それぞれの回答を確認してスタッコフレックスを使用するべきか検討してください。
汚れたときのメンテナンス方法は?
スタッコフレックスで仕上げた外壁のメンテナンスは、洗車と同じ要領で掃除をすれば十分です。
高圧洗浄や中性洗剤でのブラッシングを行えば、光触媒性能によって汚れを簡単に落とせます。
ただし長く放置した汚れは落ちにくいため、定期的にメンテナンスをしなければなりません。
落ちにくい汚れは、スタッコフレックス専用の塗替え塗料があるので、専門の業者に問い合わせましょう。
カラー展開は何色?
スタッコフレックスの標準色は、20色あります。
標準色にない色も特注色として発注できますが、原色や濃色に関しては調合が難しいケースもあり、問い合わせ次第での対応になります。
色見本帳やサンプルを取り寄せることも可能なので、カラーバリエーションが気になる方は業者に問い合わせてください。
模様は何パターン?
スタッコフレックスを外壁に使用する際には、27種類の模様に仕上げられます。
内訳 | 種類 |
スプレー | 7パターン |
コテ塗り | 10パターン |
ボーダー | 5パターン |
アーティスティック | 5パターン |
さらに日々新しいパターンが増えており、オリジナルパターンの対応も可能です。
塗装できる下地は?
スタッコフレックスは、強固な付着強度を持っており次のような下地に塗装できます。
- 窯業系サイディング
- 無塗装版RC
- モルタル
- プラスターボード
- ALC
- メタル(鉄板、アルミ、ステンレスなど)
スタッコフレックスは、木部以外の下地に直接施工できるため、さまざまな外壁に使用できます。
室内にも塗装できる?
スタッコフレックスは、室内の塗装も問題ありません。
下地処理は通常のペイント下地を仕上げ、吹き付け・コテのどちらでも塗装ができます。
室内にスタッコフレックスすれば、冷暖房効率・防音効果・光触媒効果を向上できるため、快適な住環境を実現できます。
外壁塗装を依頼する業者の比較する際のポイント
引用元:STUC-O-FLEX | スタッコフレックス公式
スタッコフレックスを使用すると決めても、外壁を施工する業者によって仕上がりや必要なコストが変わります。
外壁塗装を依頼する業者を選ぶ際には、複数の業者を比較して信頼できる業者に見極めてください。
外壁塗装を依頼する業者の比較する際のポイントは、次のとおりです。
- 見積り
- 実績・評判
- 保証内容・アフターフォロー
- 担当者の対応
それぞれのポイントを比較して、信頼できる業者に外壁塗装を依頼しましょう。
見積り
外壁塗装業者を比較する際のポイントとして、見積りを確認しておくことが大切です。
できるだけ複数の業者に見積り依頼をして、内訳と見積価格を比較しましょう。
ただ見積価格の安さだけで業者を選ぶと、品質が低かったり後からオプション料金を追加で請求されたりと、業者選びで失敗するリスクがあります。
見積りに含まれている内訳と追加オプションの有無を確認して、初期費用だけでなくメンテナンス費用を含めたトータルコストで外壁塗装を依頼する業者を選びましょう。
実績・評判
業者選びのコツは、過去の実績や評判を確認しておくことが大切です。
外壁塗装の実績が豊富な業者は、スキルやノウハウが蓄積されており、仕上がりのレベルが高い傾向にあります。
また実際に業者へ外壁塗装を依頼した利用者の口コミや評判を確認することで、リアルな施工レベルや対応力を見極めることが可能です。
見積りだけでなく実績や評判を確認しておくことで、信頼できる業者に家づくりを任せられます。
保証内容・アフターフォロー
外壁塗装を依頼する業者を選ぶ際の比較ポイントとして、保証内容・アフターフォローを確認しておきましょう。
初期費用が安くても、後々のアフターフォローが疎かな場合は、外壁が劣化したり破損したりした際に自分で修繕を行わなければなりません。
アフターフォロー制度を設けている業者を選べば、施工してから数年間の保証期間であれば、無料や低価格で修繕を行ってくれます。
家は長く暮らすものになるため、保証内容やアフターフォローの有無を確認してから施工業者を選びましょう。
担当者の対応
どれだけ価格帯や実績が豊富でも、担当者の対応に違和感や不信感を感じた場合は、他の業者を選んだほうがいいです。
担当者の対応が悪い場合は、施工を依頼してもスムーズにコミュニケーションを取れず、思いどおりの仕上がりにならない可能性があります。
どれだけ業者の評判が良くても、信頼できない担当者にあたった場合は、他の業者を選ぶようにしましょう。
担当者の力量や姿勢によって、家の仕上がりが変わるため、信頼できる業者を見つけるまで妥協しないことが大切です。
家を長持ちさせたいならメンテナンスフリーの外壁がおすすめ!
引用元:STUC-O-FLEX | スタッコフレックス公式
家を長持ちさせるためには、スタッコフレックスのように高性能な外壁塗装を使用するだけでなく、メンテナンスフリーの外壁を選ぶことをおすすめします。
メンテナンスフローの高性能外壁を選べば、メンテナンスにかかる費用や手間を軽減して、家を長持ちさせられます。
多種多様な外壁素材が市場にはありますが、特におすすめの外壁素材は次の4種類です。
- そとん壁
- 天龍焼杉
- 杉板
- ガルバリウム
下記の記事では、それぞれ上記のおすすめ外壁素材の特徴を解説しているので、外壁選びの参考に読んでおきましょう。
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