よしずとすだれはどちらが涼しい?違いと夏の暑さ対策7選を徹底解説
猛暑が続く日本の夏には、体感気温を下げる工夫が必要です。
エアコンを使って涼しくなることも大切ですが、よしずやすだれなど昔ながらの涼をとることも風情があって良いものです。
よしずやすだれは、日本古来からの暑さを凌ぐアイテムであり、現代の暑い夏にも効果を発揮します。
しかしよしずとすだれは似たような形状・特性を持っていることから「どちらのほうが涼しいのか」疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、よしずとすだれのどちらが涼しいか、違いやそれぞれの特性について詳しく解説します。
おすすめのよしずとすだれアイテムも3つずつご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
よしずとすだれの違い
よしずとすだれは、どちらも電気代を使わずに部屋を涼しくするエコなアイテムです。
どちらも遮光性によって日射を防ぐことによって、体感気温を下げる効果があります。
ただし原材料や設置方法・大きさや収納のしやすさなどが異なるため、それぞれの特性を理解しておく必要があります。
よしずとすだれの特性をそれぞれ解説しますので、違いを確認しておきましょう。
よしずとは?
よしずは漢字で「葦簀」と書くように、原材料の葦(ヨシ)と呼ばれる植物を並べて糸で編んだものです。
一般家庭の他に、夏の海水浴場で設置されているように、建物の入口や窓辺に立て掛けて使います。
よしずの一般的な横幅は約180cmと、窓全体を覆うほどの大きさがあり、すだれより広い設置スペースが必要です。
ただしよしずは外で保管しておくと腐食の原因になるため、使用しない時季は室内で保管する必要があります。
よしずは、すだれより広い保管スペースが求められるため、収納スペースに余裕がある家に適しています。
すだれとは?
すだれは、漢字で「簾」と書くように竹を細かく切って、縦方向に糸で編んだものです。
一般家庭で広く使用されており、室内外問わず窓辺に設置して使います。
具体的な使用方法は、カーテンレールや軒先・ベランダの窓に引っ掛けて、室内への日射を防ぎます。
サイズは多種多様で、しずのように大型のものはありません。
そのため室内で保管しても、よしずより収納スペースを必要とせず、使用場所に応じた商品を選べます。
よしずとすだれはどちらが涼しい?
よしずとすだれの特性を理解しても、「結局どちらが涼しいのか」がわからなければ、比較して選ぶことができません。
よしずとすだれは、どちらも日差しを防いで暑さを凌ぐアイテムですが、大きさや原材料から涼しさが異なります。
よしずとすだれを使い分けるために、どちらが涼しいのかを確認しておきましょう。
【結論】よしずのほうが涼しい
結論から言うと、よしずのほうが涼しく感じます。
なぜなら、すだれよりよしずのほうが面積が広く、多くの日射を防げるからです。
さらにすだれの原材料が竹なのに対して、よしずは葦を使っており、遮熱・遮光効果が高く風を良く通します。
すだれも日射を防いで夏の暑さを軽減する効果がありますが、比較するとよしずを設置したほうが涼しく感じられます。
よしずとすだれの使い分け方
よしずとすだれは、使用箇所に応じて使い分けるべきです。
よしずは玄関先や軒下など、広い面積をカバーするのに向いており、すだれは小窓などの限られた面積をカバーできます。
2階などの小窓はすだれの使用が向いており、よしずは立て掛ける足場がないと設置できません。
またよしずは大きいため十分な収納スペースを確保する必要があるのに対して、すだれは設置場所や収納スペースの広さに応じたサイズを選べます。
家の収納スペースに余裕がある場合はよしずを選んで、収納力が不足している場合はすだれを選んだほうが使いやすいです。
さらに涼しくする方法
すだれより涼しさを感じられるよしずを、さらに涼しくする方法があります。
外に立て掛けているよしずに水をかけておくと、窓を開けたときに室内に入ってくる風が涼しくなるのです。
よしずが水で冷やされることで、外から室内に入る熱気が冷やされて、気化熱によって体感気温がさらに下がります。
目安としては水をかけたよしずを立て掛けておくことで、体感気温が2度ほど下がると言われています。
よしずとすだれはインテリアとしても使える
よしずとすだれは、和の風合いを生かしてインテリアとしても使えます。
見ているだけで涼しく感じるだけでなく、近年では洋風よしず・すだれなど洋室に合うアイテムも販売されています。
竹や葦など和の素材だけでなく、プラスチックやシリコンなど洋の素材を使用したものもあり、カーテンタイプや巻き取り式など使用方法もさまざまです。
部屋や家にマッチするよしずやすだれを選べば、インテリアとして活用でき、より自分好みの空間に仕上げられます。
おすすめのよしず3選
Amazonのランキングからおすすめのよしずを3つご紹介します。
【タカショー】 日よけ 洋風タテス
【TRUSCO】高級たてず(炭化葦)
【山善】 日よけ 洋風たてす
それぞれの特徴を確認して、よしず選びの参考にしてください。
【タカショー】 日よけ 洋風タテス
ガーデニング用品を販売する「タカショー」が手がける「日よけ 洋風タテス」は、参考価格5,940円で購入できます。
サイズは約幅190x高さ240cmで、日当たりの良い軒下に設置すれば、夏の日射を防げます。
またUVカット率約85%・遮光率約82%の、高いUVカット性と遮光性を担保しています。
生地はモカのポリエチレン、ポール部分はスチールでアルミのハトメを使用しているため、腐食に強く鉄錆が出にくいです。
【TRUSCO】高級たてず(炭化葦)
機械工具や工場用副資材を中心に扱っている「TRUSCO(トラスコ)」が手掛ける「高級たてず(炭化葦)」は、10尺×6尺(高さ300cm×幅180cm)のサイズで13,520円で販売されています。
「高級たてず(炭化葦)」は、全4サイズ展開しており、それぞれのサイズと価格帯は、次のとおりです。
8×6尺(高さ240cm×幅180cm):参考価格14,803円
9×6尺(高さ270cm×幅180cm):参考価格14,963円
10×6尺(高さ300cm×幅180cm):参考価格13,520円
12×6尺(高さ360cm×幅180cm):参考価格15,344円
いぶし焼き加工した天然葦と竹を使用しており、極太・肉厚で割れにくく、つぶれにくい葦をシュロ縄で丁寧に仕上げています。
一般住宅だけでなく、工場や事務所での遮光・遮熱にも向いている、天然素材の風合いを楽しめるよしずです。
【山善】 日よけ 洋風たてす
家電やインテリア・ガーデニング用品を販売している「山善」は、「日よけ 洋風たてす」という樹脂製のよしずを販売しています。
参考価格は5,998円で、幅200cm×高さ300cmの大きなよしずです。
UVカット率70%と紫外線の侵入を防ぐ効果があり、フローリングの日焼けを防げます。
また錆びない樹脂製ハトメを使用しているため、長く使用しても劣化しにくいです。
和の風合いではなく、洋室に合う洋風のよしずを探している方におすすめです。
おすすめのすだれ3選
Amazonからおすすめのすだれを3つご紹介します。
【水勘製簾所】天津すだれ
【タカショー】日よけ 洋風すだれ
【三宅製簾】 すだれ モダンコーデ
各商品の価格帯と特徴を参考に、すだれ選びを行いましょう。
【水勘製簾所】天津すだれ
すだれ専門店の「水勘製簾所」が手掛ける「天津すだれ」は、幅88cm×高さ112cmで参考価格658円で購入できます。
「天津すだれ」は、全5サイズ展開しており、設置個所に適した大きさのすだれを選べます。
幅45cm×高さ80cm:参考価格不明
幅45cm×高さ110cm:参考価格911円
幅74cm×高さ70cm:参考価格997円
幅88cm×高さ1200cm:参考価格658円
幅88cm×高さ157cm:参考価格不明
幅88cm×高さ220cm:参考価格1,298円
天然手工芸品で生産された「天津すだれ」は、和のテイストを家に取り入れながら、夏の日射を防ぐことが可能です。
【タカショー】日よけ 洋風すだれ
ガーデニング用品を販売する「タカショー」の「日よけ 洋風すだれ」は、幅100cm×高さ180cmのサイズで参考価格が2,750円です。
掃き出し窓に使用するすだれとして、ぴったりのサイズであり、腰高窓には次のようなサイズを展開しています。
幅100cm×高さ120cm:参考価格1,870円
幅100cm×高さ150cm:参考価格2,243円
和風はもちろん、洋風の雰囲気にもよく合うすだれで、UVカット率81%と遮光率80%の高い性能を備えています。
また折りたたみ等によるシワが自然に伸びる「形状記憶加工」を施しており、長期間保管していても劣化しにくいです。
【三宅製簾】 すだれ モダンコーデ
伝統的な商品を取り扱う「三宅製簾」では、「すだれ モダンコーデ」を参考価格2,203円で販売しています。
壁材の人気色であるオフホワイトをモチーフにしたカラーパイプに、シックなイメージの濃いめのブラウン色のレールを組み合わせたすだれです。
幅88cm×高さ180cmのサイズであり、掃き出し窓へ使用するすだれとして適切な大きさです。
また樹脂製の素材を採用しているため、カビや虫が発生しにくく長持ちする特性があります。
くすんだオフホワイトの風合いは、洋室から見えるインテリアとして高級感を演出できます。
よしずやすだれ以外に実践できる夏の暑さ対策
よしずやすだれ以外に実践できる夏の暑さ対策は、次のとおりです。
- こまめに換気を行う
- 扇風機やサーキュレーターで風を通す
- エアコンを使う
- カーテンやブラインドを使う
- 冷感グッズを使う
- 観葉植物
家の暑さを軽減するために、よしずやすだれの他に実践できる対策法を確認しておきましょう。
こまめに換気を行う
夏の暑さを軽減するには、部屋をこまめに換気することが大切です。
湿気が高くなると体感気温も上がるため、室内に湿気を溜めない対策が必要です。
窓と部屋の出入口を開けて、風通しの良い環境をつくって換気することで、湿気が室外に逃げていき涼しくなります。
扇風機やサーキュレーターで風を通す
暑さ対策には、扇風機やサーキュレーターを使って、空気の流れをつくる方法が効果的です。
湿気を溜めないだけでなく、熱気が溜まらないように空気を循環させることで、室温の上昇を対処できます。
またエアコンを使っているときに扇風機やサーキュレーターで風を通すと、冷房効率が高くなって、最低限の使用で部屋を快適な室温に維持できます。
エアコンを使う
エアコンを使う暑さ対策は、最も効果的な方法です。
ただ冷房機能だけでなく、除湿機能を活用することで、部屋の湿気を取り除きながら室温を下げられます。
先ほどご紹介した換気を行ってからエアコンのスイッチを入れることで、より効率的に部屋を冷やせます。
できるだけ早く部屋を涼しくしたいときには、ぜひ試してください。
カーテンやブラインドを使う
よしずやすだれと同じく、カーテンやブラインドを使えば室温上昇を抑えられます。
カーテンやブラインドを使う暑さ対策は、日射を遮断することで、部屋を暖めないよう対処する方法です。
夏の日差し除けに特化した遮光カーテンやブラインドを設置すると、より効果的に暑さを軽減できます。
冷感グッズを使う
冷感スプレーや冷感シート、冷感シーツや枕カバーなど、冷感グッズを使うと涼しく感じられます。
触るとひんやり気持ちい冷感グッズは、夏の暑さ対策に効果的です。
近年は、接触冷感機能が備わったインナーなども販売されているため、室内で過ごす際に着用するとより涼しくなります。
観葉植物を設置する
部屋のインテリアにこだわりたい方におすすめの対策が、窓際に観葉植物を設置する方法です。
観葉植物が日光を遮断する「グリーンカーテン」となり、部屋に緑を取り入れながら暑さ対策ができます。
ツル植物を設置して成長させれば、緑のカーテンで日光を遮断できるため、より涼しさを感じられます。
ただし植物が成長するまで時間がかかるため、すぐに暑さ対策を実施したいときには不向きです。
家の気密・断熱性を向上させる
家の気密・断熱性を向上させれば、外気温の影響を受けにくくなります。
外からの熱気が室内に伝わらず、冷房によって冷やされた空気が室外に逃げにくいことから、最小限の冷房消費で快適に暮らすことが可能です。
気密・断熱性を高めるリフォームを行うか、家を建てる際に高気密高断熱住宅を採用することで、夏は涼しく冬は暖かく過ごせます。
年中快適な室温で過ごしたいなら高気密高断熱がおすすめ
年中快適な室温で過ごしたい方は、高気密高断熱住宅がおすすめです。
よしずやすだれを設置して日射を防ぐ対策も効果的ですが、そもそも家全体を外気温の影響を受けにくい構造にすれば、夏の暑さを感じにくくなります。
気密性が高いため、梅雨の時季でも湿気が溜まりにくく、窓を開けて換気する手間がかかりません。
また夏だけでなく冬の寒さも抑えられるため、よしずやすだれでは実現できない寒さ対策も実施できます。
家を建てる際には、高気密高断熱住宅を採用して快適な住環境を整えましょう。