おばあちゃんの家の方が涼しい・・・

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長持ちする家 研究家 瀬崎です。

今回は長持ちする通風の話

最近の住宅は、昭和の時代に建てられたものより、明らかに断熱性能が向上しています。
断熱材を壁内に施工するようになった事や、サッシが、シングルガラスからペアガラスになった事など、別に建築基準法で義務付けられているわけではないのですが、ほとんどの住宅が、
性能UPしています。

たしかに断熱性能は良くなりました。
その結果、冬は、暖かくなりました。

しかし、夏はどうでしょう??

風が通らない、エアコンをかけないととても寝ることができない・・・
築30年のおばあちゃんの家の方が涼しい

最近、建てた方からもこのような言葉を聞きます。

それは、住環境に大きく影響する「通風」と、「日射遮蔽」の二つの要素をあまり考えずに設計された家に住んでいるからだと思います。

今回は「通風」について、お話します。

通風とは、窓を開けて風を通すことですが、主に、窓を開ける理由は、

「汚れた空気を排出して空気を入れ替える」
「涼感を得る」 

ここでは、「涼感を得る」事に、話を絞ります。

窓を開けて、涼しさを感じるためには、部屋の中の温度より、外気温方が、低いか、同等でなければなりません。

夏の日中に、窓を開けて風を通す事を試みるのは、逆効果なのでしないで下さい。

これを、無意識に行なっている方は、それが夏暑い要因のひとつです。

話を元に戻しますと、
つまり、窓を開けて効果あるのは、「春」、「秋」、「夏の夕方から夜」に限られると言う事です。

その次ですが、取り込んだ風を部屋の中に通さなくてはなりません。

風を通すためには、必ず入口と出口が必要です。
窓が一つしかない部屋は、風が通りません。

プラン上、どうしても窓が一つしか取れない場合は、入口の建具から、廊下を介して、
その奥の窓までの、通風経路を確保する必要があります。

その場合、室内の建具も通風要素の一つになります。
室内建具に、スリットのある建具を採用することによって、風を違う部屋に送り込むわけです。

LIXILの通風ドア↓

神谷コーポレーションの通風ドア↓

通風の概念を設計に取り込んでも、ほとんど建築コストは変わりません。
ですが、冷房費は確実に下げることができますし、その効果は半永久的に続きます。

今後、電気料金が値上げがしていく毎に、その恩恵はどんどん高まります。

これからの住宅は、なるべく電気を使わない、エコ設計の要素をうまく取り込むことが先行投資になります。

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