基礎の中心にアンカーボルトを持ってくる方法。
長持ち住宅 研究家 瀬﨑です。
今回は、基礎の話。
「高性能で長持ちし、施工が容易な商品を見つけてくる。」
これは、クオホームの長持ちする品質管理のポイントです。
いろいろなメーカーが研究して下さり、職人さんが施工しやすい商品が、世の中にたくさん生まれています。
しかし、そういった商品は、得てして、一般的に普及している商品より価格が高いという一面があります。
低価格を掲げ、年間に何百棟も建てる建築会社では、この少しの価格差が大きな利益損失になると考えるのでしょうか?
こういった商品は、敬遠されがちです。
どんな商品でも、きっちり正確に施工するのが職人。
たしかにそうかもしれません。
でも、それなら、その技術に見合うお金を支払ってあげないと、駄目ですよね。
実際は、そういう会社に限って、支払は、厳しかったりします。
材料費(商品代)を抑えて、職人さんに支払うお金も抑える。
そのように、自社の利益だけを追求してしまうと、結局は、いい職人さんも離れていくし、
現場の品質レベルも下がっていく一方です。
クオホームでは、そういった事は一切おこなっていません。
現場を見ながら、職人さんが、施工に困っているようなところを、できるだけ簡単にする方法を、徹底的に調べます。
それらを解決する方法が、商品の見直しであったり、設計寸法の改変だったりと、毎回、答えは違いますが、一物件終わるごとに、何らかの改良を加えていきます。
これが、大きな会社だと、簡単にはできません。
少し、仕様を変えるだけでも、カタログ・ホームページ、施工マニュアル・展示場のサンプル変更・社員教育などなど、本当に、大変な労力、費用が発生してしまうからです。
クオホームが、少人数で事業をおこなっているメリットと言えます。
具体例がないので、わかりにくいかと思いますので、一つ、例をあげます。
この写真を見て下さい。
基礎コンクリートを打つ前の状態です。
この後、この型枠の間に、コンクリートを流し込みます。
この際、主筋と言われる鉄筋が中央にくるのが、理想的です。
もっとも重要な鉄筋のかぶり厚さがしっかり確保できるので、中性化が遅くなり、基礎が長持ちするからです。
それを意識しながら、工事を進めていくと、今度は、アンカーボルト(金色の部材)を、設置する際に、困ります。
アンカーボルトも基礎の中心にくるのが理想的だからです。
こちらの理由は、土台の中心と、基礎の中心をしっかり固定できるから。
しかし、両方を中心にすることはできません。
主筋とアンカーボルトが、必ず、ぶつかってしまいます。
悩んだあげく職人さんは、ほんの少し主筋を中心からずらしてみたり、アンカーボルトをずらしてみたり、四苦八苦しながら、やりにくそうに工事しています。
でも、さっきの写真では、主筋も、アンカーボルトもきちんと、中央に設置されていますよね。
これは、「フリークランクアンカーボルト」という特殊なアンカーボルトを使っているからです。
ちなみに、一般的に使用されているアンカーボルトは、M12と言われいるもので、
このように、まっすぐな形状をしています。
値段は、フリークランクアンカーボルトの1/4ぐらいです。
おおよそ、建坪35坪くらいの家で、原価で、15000円くらい差があります。
これで、基礎の品質があがり、職人さんが工事しやすく、管理の手間が省けるのです。
決して、高いとは思いません。
つい最近もいくつか、使えそうな商品を見つけてきました。
また、仕様を変えてしまいそうです・・・
クオホームの仕様がわかるカタログを希望される方が、最近多いのですが、
やっぱり、カタログは作れそうにないですね・・・・(笑)