シロアリ対策以外から考える基礎断熱のメリットとデメリット
長持ちする家 研究家 瀬崎です。
クオホームでは、今年から全棟基礎断熱仕様になっています。
といっても、
「これからは、基礎断熱の時代です!」
なんて、言うつもりまったくありません。
基礎断熱、床下断熱、それぞれに、特徴がありますので、
お客様のご要望をお聞きし、最善だと思う方法をご提案させて頂いております。
それでは、解説します。
まず、気にされる方が多いのが、基礎断熱のシロアリリスク。
一般的に基礎断熱に使用される断熱材、
スタイロフォーム
カネライトフォーム
などは、シロアリが非常に好むと言われており、
シロアリの多い温暖地では、
そのシロアリリスクを恐れている設計者が多いこともあり、
床下断熱が主流です。
シロアリリスクがあがるのに、基礎断熱をするのはなぜ?
基礎断熱には、シロアリリスクの他にも、デメリットがあります。
・費用が床下断熱より高い
・基礎内断熱の場合、玄関土間の納まりが悪い
・基礎外断熱の場合、土台水切りの納まりが悪い
では、それでも基礎断熱をする理由は、
・1Fの床が冷たくならない
・ 配管が凍結しない(寒い地域)
・気密性能を確保しやすい
・ 床下エアコンが採用できる
などの床下断熱にはないメリットがあるからです。
弊社の場合においては、
完全に最後の【床下エアコンが採用できる】が理由です。
逆に言うと、
弊社の施工エリアだと、配管が凍結することもまずありませんので、
床下エアコンを設置されない人は、
無理に基礎断熱にしなくてもいいのかなという考えです。
床下エアコンについては、また別の機会に詳しくお話ししますので、
ここでは詳しくふれませんが、それだけの魅力を感じているということです。
基礎断熱での、シロアリ対策はどのようにすべきか?
これは、基礎の内側にスタイロフォームを設置することで対応している会社が多いです。
上図のパフォームガードいうのは、基礎断熱用の断熱材の商品名です。
断熱材自体に防蟻処理剤が練り込まれている、シロアリ対策として大変優れた断熱材です。基礎の内側に施工するので、シロアリのリスクはもともと高くありません。そのため、パフォームガードを使用せず、普通にスタイロフォームや、カネライトフォームを使用している会社も多いです。どちらが安全かと聞かれると、それは基礎内断熱でもパフォームガードを使ったほうが、効果は高いということになりますが、このあたりは、費用の問題もありますので、 それぞれ考え方があると思います。
一方、基礎外断熱の場合、パフォームガード採用は必須だと考えています。
ここまで、やっておけば、少なくとも基礎断熱と床下断熱の
シロアリリスクに差はないと思います。
基礎断熱=シロアリに弱いというのは、いったん忘れて、
基礎断熱のメリット・デメリットをもう一度検討してみて下さい。
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