地震が起こった時に初めてわかる、「本当に地震に強い家」とは?
長持ちする家 研究家 瀬崎です。
昨日(4月13日(土))早朝、大きな地震がありました。
姫路にきて、あんな揺れを体験したのは初めてだったと思います。
西宮市に住んでいた頃、阪神大震災が起こった、あの朝を思い出しました・・・
長期優良住宅 耐震等級3で建てた、私の家は何ともなさそうでした。
一安心です。
ところで、耐震等級3の家でしたら、本当に安心でしょうか?
私はそうは思いません。
これまでに何度も言っていますが、耐震等級というものは、あくまで図面上、構造計算上のはじきだされた数字でしかありません。
現場の施工が、実際に施工基準通りに行われていないと、計算上の強度は発揮されないのです。
地震が起こった場合、木造在来工法の家では、その揺れに対抗する構造材は、
「すじかい」や「構造用合板」です。
耐震等級をあげていくには、このすじかいや、構造用合板を、
どの辺りに、どれくらい 設置するかということを、検討していきます。
バランスと、量を見るわけですね。
ここでは、当然、
「すじかい」と「構造用合板」が、施工標準通り施工されていることが大前提です。
「すじかい」は、
指定の筋違用金物を、指定されたビスで、指定された本数で固定する
必要がありますし、
「構造用合板」は、
指定された釘を、指定された間隔で、指定された埋め込み深さで打つ
必要があるのです。
そこを責任を持って施工するのは、設計者の役目ではなく、
「工事監督」「大工さん」の仕事になります。
第3者機関や、国の検査に期待してはいけません。
万全に自社でチェックし、どんな検査にも合格するくらいの意気込みで大工さんと、検査を『まだかまだか』と待ち構えていたにもかかわらず、
役所や、民間の検査会社の簡素化した検査方法に、拍子抜けしてしまったことが何度もありますから。
あれでは、施工ミスを見逃してしまう可能性も否定できないでしょう。
これから消費税増税にからんで、住宅業界も着工数が増えることが予想されます。
そうなると、必然的に、しっかりした知識を持った大工さんの数が足りなくなります。
不慣れな大工さんが現場を受け持つことも増えてくるのです。
このケースは、監督がしっかり指導しないと、耐震等級3の家どころか、欠陥住宅が建つ危険さえ出てきます。
現場経験の浅い監督や、一人の監督が同時に何物件も担当している会社は注意したほうがいいですね。
本当に安心できる工事会社を見つけられない場合は、消費税増税が終わって、業界全体が、落ち着いてから、家造りを始めるという選択もあるのではないでしょうか?