平成27年 防蟻処理について今、言えること。
長持ちする家 研究家 瀬崎です。
基礎パッキンの販売元である城東テクノ株式会社が、白アリ保証制度の保証日数を5年から10年に引き上げました。
このニュースは、ポジティブに捉えると、城東テクノ株式会社の標準施工マニュアルどうりに施工できているなら、白蟻のリスクがかなり減少していると考える事ができます。
それを前提とすると、建築費用に余裕がない方は、本来、防蟻対策にかけていた予算を城東テクノの白蟻保証がギリギリ受けられる仕様に下げて、浮いた費用を他に回すという選択肢も考えていいのかもしれません。
このあたりは個人個人の考え方だと思います。
万が一、シロアリにやられた時のリスクを考えると、お金をかけてでも少しでもリスクを下げたいという方も当然いらっしゃるでしょう。
そういう方には、費用対効果の高い防蟻方法を知っておく必要があります。
以前の記事で取り上げていますが、ホウ酸系の防蟻剤を使用するか、加圧注入材を使用する事で、効果は半永久的になるため、その後は状況確認だけするくらいで、再施工する必要はありません。
過去記事参照して下さい。↓
しかし、一般に普及している有機系の薬剤だと薬の効果は持って5年と言われています。
つまり5年ごとに再施工が必要ですし、建築後には物理的に薬剤を散布できなくなる箇所もでてきますので、5年以降は、リスクが高くなってしまいます。
また、防蟻処理は地盤面から1mの高さまで行なうことが一般的ですが、実のところ、これには明確な根拠はありません。
数は少ないですが、アメリカカンザイシロアリのように空を飛ぶシロアリなどには、家全体を防蟻処理しておかなくては、蟻害を防ぐことはできないのです。
家、全体をホウ酸で防蟻処理すると、20万~25万くらい費用がアップします。
これをどう考えるかです。
また、最近、被害が増えてきているのが、浴室の追い焚き配管の貫通部処理部分です。
この穴の処理です。
コーキングやモルタルで補修するのが一般的ですが、ここからシロアリが進入する被害が増えています。
これを防ぐには、穴の処理に防蟻剤が練り込まれたコーキング剤を使用する事が有効です。
AFM社 防蟻気密シール材Do-All-Ply ドゥ・オール・プライ
しかし、この事を知らなければ、当たり前ですが、このような特殊なコーキング剤を使用することはありません。例え家全体を防蟻処理していたとしても、
リスクを残したままになっているという事になります。
通常より白蟻対策にお金をかけているのに、こうした事が起こってしまうのです。
それを防ぐには、正しい知識を身につける。
もしくは、信頼できる相談者を見つける。
このどちらかしかありません。
家は高価なものです。
だからこそ、費用対効果を考えることが重要です。
そうしないと、いくらお金があっても、望み通りの家は建ちません。
お金をかければ、いい家になりますが、
使い方を知らなければ、
お金をかけても、いい家にはならないのです。