「自社生産なので、安い」のリスクを叫んでみる…
長持ちする家 研究家 瀬崎です。
今回は長持ちする選択について
2年くらい前のブログ記事でもお伝えしましたが、
私達は在来工法での設計をお薦めしています。
興味のある方は↓
鉄骨?2×4?RC造?パネル工法??在来木造???
理由は、他の工法に比べて
①安い
②オープン工法(誰でも構造がわかる)なので、リフォームしやすい
③欠点が少ない
この3点です。
③の欠点について補足すると、
・大空間は苦手。
・3F建ては苦手
だと言えます。
大空間の話で言うと、
柱~柱までの距離を4m以内には抑えないと、
どこかで、負荷がかかります。
それを順守していくと、
1Fが店舗や、駐車場にする場合は、邪魔な位置に柱を設置する必要が出てしまいます。
ただ、木造でも、SE構造や、テクノストラクチャー工法など、金物と併用させることで、
大空間を実現する事も可能です。
その場合、どの会社でも施工できるわけではなく、その場合、加盟店を選ぶ必要があります。
さらに、特殊な工法ですので、価格も上がりますが、鉄骨や、RCで建てるよりは安くすみますので、どうしても大空間が必要な方にはおすすめです。
「大空間は別にどうしても欲しいわけではない」という方でしたら、
迷うことなく、在来工法で建てる事を推奨します。
それは、「オープンな工法で、誰でも構造がよくわかる」ことが理由です。
誰でも構造がわかるという事は、誰でも耐震性能を考慮しながらリフォームができます。
つまり、あなたが将来、増築、または減築を希望された場合に、在来工法で建てられた家だと、リフォームを頼む会社の選択肢が、山程あるという事です。
数が多ければ、価格競争が起き、自然と適正価格が設定されます。
あなたは、安価で、耐震性能もしっかりしたリフォームを実現できる可能性が
非常に高くなります。
しかし、これが、SE構法や、テクノストラクチャーで建てられた工法ならどうでしょう?
選択肢はかなり少なくなります。
では、ハウスメーカーで建てられた家だとどうでしょう?
選択肢は、ほとんどありません。
おそらく、倒産でもしていない限りは、建ててもらった建築会社に依頼する事になるでしょう。
ここでは、価格競争は働きません。その建築会社の言い値になってしまいます。
あなたができる選択は、その費用を出してリフォームするか、しないかの2択です。
オープン工法で建てるメリットをおわかり頂けましたか?
これは、工法だけでなく、住設や、換気システム、太陽光パネルなどにも当てはまります。
例えば、ハウスメーカーで、自社オリジナル商品を住宅設備として使っている会社などでは、
何か不具合があった場合は、100%その会社に頼むしかありません。
太陽光パネルが発電効率が落ちたら?
床暖房に傷をつけてしまったら?
換気システムが動かなくなったら?
建具を子供が壊してしまったら?
ハウスメーカーで家をお考えの方は、
ずっとハウスメーカー価格でリフォーム費用を払い続けないといけない
と言う事をしっかり理解しておく必要があります。
しかも、新築時のように他のハウスメーカーという競合はいませんので、
一般価格よりは、かなり高額な費用がかかると思って間違いありません。
「自社製品なので、安い」というのは、
一見お得なようで、実はそうではないのです。
将来リフォームする際に、価格競争の起きる選択をしておく事は、
建てた後になるべくお金をかけないようにするのに、大変有効な手法です。
ぜひ、家作りで、迷った際は思い出して下さい。