《新着!》長持ちする塗り壁 徹底比較「カルクウォール」編
長持ちする家 研究家 瀬崎です。
今回は長持ちする外装材 塗り壁 「カルクウォール」編です。
カルクウォールとは?
「カルクウォール」とは、スイス漆喰ともよばれるスイスで生まれた天然100%の本漆喰です。
売り文句は、自浄機能で、いつまでも白さを保ち、メンテナンスフリー。
たしかに魅力的です。
熱狂的なファンもいて、外装としてでなく、内装としても使用される方も多い。
自然素材を売りにしている建築会社で特に好まれて採用されています。
カルクウォールの最大の特徴はその「白さ
」
では、もう少し詳しくお話ししましょう。
おそらく一番の選定理由になる、いつまでも白さを保つという点ですが、白い色自体は素材そのものの色ですので、ジョリパットのように色褪せする事はありません。
これは非常に素晴らしいメリットです。
他社の白い塗壁と、隣り合わせに建てた実験棟を見たことがありますが、
白さの違いは歴然です。
色褪せは心配しなくていい代わりに、問題となってくるのは、汚れです。
元がものすごく白いので、少しづつですが、汚れが目立ってきます。
いくら自浄機能がついているとはいえ、期待しすぎてはいけません。
どんな汚れでも、落せるわけではなく、当然ですが、次にあげる条件があります。
カルクウォールが性能を発揮するための4条件
1.日が当たる。
2.乾燥している。
3.油汚れがない。
4.雨だれが常時かからない。
1・2 を見てもわかるように、カルクウォールが乾燥している事が、汚れ防止に非常に重要な役割を持つことがおわかり頂けると思います。
この事は、積雪地域や、湿地帯など、長期に渡り、外壁を湿った状態にするような環境では、採用すべきではないという事を物語っています。
油汚れは、キッチンダクトの外部フードをなるべく目立たないところに設置することで、対応できます。
反対にこれをしていないと、他が白くて綺麗なだけに、のちのちひどく後悔することに・・・
また、雨だれには、軒の出を長めにしたり、庇をつけるなどの方法が有効です。
軒の出は、外壁の汚れ防止だけでなく、光熱費削減にものすごく関係しています。
夏は、太陽高度が高いので、直射日光が部屋に入る事をしっかり遮ってくれ、
冬には、太陽高度が低いので、軒の出が長くても、自然と太陽光がとりこんでくれます。
その結果、何もしなくても、勝手に部屋がポカポカになります。
軒の出って、1円も電気代のかからない、全自動のエアコンみたいなものなんです。
カルクウォールをせっかく採用するのでしたら、軒の出は特にこだわりたいところです。
カルクウォールってひび割れしないの?
あと、聞かれることが多いのがクラック(ひび割れ)の問題です。
多少のクラックは覚悟したほうがいいでしょう。
カルクウォールには、ジョリパッドのようね弾性(ねばり)が、ありませんので、下地が動くと、それに接着面がついていけず、ひび割れが生じます。
また、乾燥収縮によるひび割れも多少起こります。
ただ、そのひび割れから雨が漏るというような事はありません。
そのひび割れのずっと奥の方で、しっかり防水透水シートで、保護されていますので、 見た目だけの問題です。
こうした、微細なひび割れが気になる方は、自然素材には手を出さない方がいいですね。
室内の珪藻土仕上げや、無垢フロアーなんかもそうです。
ひびや、反りなんかは、絶対発生しますので、むしろ「味」と思えるぐらいでないと駄目です。
軽微なヒビを気にされない方であれば、メンテナンスの時期といったものも、はっきりありません。
カルクウォールのメンテナンス費用ってどれくらい必要なの?
サイディングのように、コーキングの打ち替えもないですし、塗装の必要もありません。
軽微なクラックと、少しずつ蓄積された汚れの度合いが、許容範囲を超えた時がメンテナンスのタイミングです。
周辺地域の状況や、気象条件にも左右されますが、
30年ぐらいは、ノーメンテナンスでいけるのではないかと予想しています。
高耐久屋根材のメンテナンス時も、それぐらいですので、そのタイミングで、 一緒に補修するといいですね。
まとめ
・軒の出を長くする。
・キッチンフード位置に気を付ける。
・外壁が乾燥している事が重要なので、雪が多い地域、海風が多い地域は適さない。
・細かいクラックは発生する。
・色褪せがない
・他社、塗壁材より、白さをキープできる
・メンテナンス費が、圧倒的に安い
・塗壁特有の「味」、「高級感」がある。
長持ち視点から、見ると、白い外壁を好まれる方には、大変おすすめの外装材です。
Comment
[…] 長持ちする塗り壁 徹底比較 カルクウォール編 長持ちする塗り壁 徹底比較 そとん壁編 ・・・・・・・・・・近日UP予定 […]
[…] 《新着!》長持ちする塗り壁 徹底比較「カルクウォール」編2015.12.12 […]