誰もが知りたい断熱材 ここだけの話。 セルローズファイバー編
長持ちする家 研究家 瀬崎です。
誰もが知りたい断熱材 ここだけの話。セルローズファイバー編です。
セルローズファイバーとは、
セルローズファイバーとは、天然の木質繊維のことです。
新聞紙を細かくしたものと言ったほうがわかりやすいでしょうか?
日本ではあまり普及していませんが、アメリカですべての断熱材の中でトップシェアをほこっています。
天然繊維であるセルローズファイバーは、無機繊維より優れているところがたくさんあります。
(ちなみに、無機繊維とはグラスウールや、ロックウールに使われている繊維です。)
その一つに自然が作った小さな空気の粒にあります。 太さが均一で、硬い針のような無機繊維に比べてセルローズファイバーは、様々な繊維が絡み合っています。
この繊維の絡み合いが空気の層をつくることはもちろん、1本1本の繊維の中にも自然の空気胞が存在しているのです。
この空気胞の存在がより一層熱や音を伝えにくくします。
さらに木質繊維特有の吸放湿性で、適度な湿度を保ちます。
では、実際、断熱性能はどれくらいのものなのでしょう?
熱の伝え安さの指標でもある熱伝導率で比較してみましょう。
ネオマフォーム(フェノールホーム) ・・・・・・・・・・・・・・・ 0.020W(m・K)
カネライトフォームスーパーE3(押出法ポリスチレンフォーム)・・・・ 0.028W(m・K)
フォームライトSL(硬質ウレタンフォーム)・・・・・・・・・・・・・・ 0.034W(m・K)
ロックウール(無機繊維系)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 0.038W(m・K)
高性能グラスウール16K(無機繊維系)・・・・・・・・・・・・・・・・ 0.038W(m・K)
セルローズファイバー(有機繊維系)・・・・・・・・・・・・・・・・・ 0.040W(m・K)
数値が低いほど、熱を通しにくいことになるため、熱伝導率だけで見ると、セルローズファイバーは最も性能が低いと言わざるを得ません。
家全体の断熱性能は、断熱性と気密性、両方で評価されるものです。
セルローズファイバーで、施工した家は、気密性能が非常に高くなります。
綿状の繊維を現場で吹き込んでいきますので、ある程度細かいところまで充填することができます。(現場発泡系の断熱材ほど細かい部分には施工不可)
グラスウールや、ロックウールのような無機繊維系断熱材には、壁内結露等が起こった際に、性能が落ちてしまうという事がありますが、セルローズファイバーには、それ自体に、優れた吸放湿性能を持っているため、本体内部で処理できるという長所があります。
デコスドライ工法という工法で施工すれば、無結露20年保証
がつきます。 これはメーカーの強い自信がうかがえます。
デコスドライHPより引用
もう一つ大きな長所として、吸音性能・遮音性能の高さがあげられます。
他の断熱材もある程度の吸音効果・遮音効果はあるのですが、
セルローズファイバーの性能は飛びぬけています。
防音と同時に断熱をお考えの方には、候補の上位にあげていいでしょう。
カラオケルームや、シアタールームなどでは、非常によく使われています。
問題となってくるのは、価格です。
アイシネンと並び、価格的には最高ランクになります。
アイシネンもセルローズファイバーには劣るものの、防音性能も高い断熱材です。
防音にそれほどこだわりがないのであれば、アイシネンもしくは、硬質ウレタンフォームで施工する方が、いいかなというのが私の感想です。
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